くらのすけの映画日記

大阪の社会人サークル「映画マニアの映画倶楽部シネマラムール」管理人の映画鑑賞日記です。 あくまで忘備録としての個人BLOGであり、見た直後の感想を書き込んでいるので、ラストシーンまで書いています。ご了承ください

映画感想「愛されなくても別に」「ストレンジ・ダーリン」

「愛されなくても別に」

これという大きな展開はないのですが、淡々と描かれる、二人の大学生の孤独と愛の目覚めを描いていく作りは、原作がいいのだろう、ちょっと味のある映画になっていました。監督は井樫彩。

 

小学校のときに両親が離婚し、母と二人暮らしの陽彩は、昼夜バイトをしながら大学に通っている。家に帰れば男と遊ぶだけの母親が待っていて、食事の準備さえ陽彩に頼っていた。それでも、陽彩は愛してるという母の言葉だけを心の頼りに毎日を送っていた。コンビニのバイト先で同じ大学に通う雅もまた、父の性的虐待を受け、その父は交通事故でひき逃げをして逃げたままだった。

 

講義を休んでいた時のノートを借りようと、大学で木村という同級生に声をかけた陽彩は、木村から、雅は人殺しの父親がいるから近づかないようにと忠告される。木村にノートを借りることになった陽彩は、木村に頼まれてコンビニのバイトを紹介する。陽彩は雅に、父親のことを聞き、雅の家庭事情を知るにつけ次第に親しくなり連絡先を交換するようになった。

 

ある日、いつものように帰宅してきた陽彩は、父親と再会する。父親が養育費を今まで払っていたことを聞いた陽彩は、母に任せていた金や奨学金の蓄えの通帳をチェックし、全て使い込まれていたことを知り家を出ることにする。一方雅は、街で大山という男にナンパされラブホテルにいたが、その青年は雅の父親が轢き殺した被害者の息子だった。首を絞められ、あわやというときに、陽彩から電話をもらう。行き場所がないという陽彩に、雅は自分の家で一緒に暮らそうと提案し、陽彩と雅の生活が始まる。

 

コンビニの同僚から木村が新興宗教に凝っていて金を貢いでいることを聞く。木村から、過保護な母親が会いに来るから友達のふりをして欲しいとは陽彩が頼まれたので、木村の母と会い、母の連絡先を渡される。陽彩は、木村を助けるべく新興宗教の教祖に会いたいと申し出る。雅も陽彩に付き添って新興宗教の教祖の元へ行く。そこで教祖から陽彩は取り込まれそうになるが、そこへ木村の母が乱入する。雅が知らせていたのだ。

 

木村の母は強引に木村を連れ出すが、その帰り、木村は陽彩らに悪態をついて車を降りる。車を下ろされた陽彩と雅は自転車を拾って帰宅、途中、小さな滝壺で癒される。コンビニのバイト先に陽彩の母が現れるが、陽彩は、家族を辞めるからと断言する。一方、大山が陽彩らの家に乱入し、雅に襲い掛かるが、すんでのところで陽彩が襲いかかり雅を助ける。陽彩は滝壺で浮かんでいると雅がやってくる。そして手を差し伸べる。人と接することができなかった陽彩だったが、初めて雅の手を握る。二人は談笑しながら歩いて行って映画は終わる。

 

たわいない作品で、映像にも際立ったものはないけれど、静かな中に。どこか魅せてくれる何かを感じられる一本でした。難を言えば、木村や大山のその後や背景がややおざなりになっているのが勿体無い気がします。

 

 

「ストレンジ・ダーリン」

全六章の物語をシャッフルしてミスリードさせながら描くホラーサスペンスですが、この手の手法も今更目新しくなく、全編35mmフィルム撮影というロゴもそれほど効果的な絵作りにもなっていない気がしました。とは言え、B級の殺人鬼物映画としてはそれなりに楽しめたので良しとしましょう。監督はJ・T・モルナー。

 

1918年から1920年にわたりシリアルキラーが横行していたというテロップから、女の声で「あなたはシリアルキラーなの?」と問いかける女の声にカットが変わると男が女の首を絞めているショットでタイトル。

 

第三章

赤い服を着た一人の女が何者かから必死で逃げている。真っ赤な車に乗って逃げているが、後ろからピックアップトラックが迫って来る。トラックに乗る男はライフルを持っていて、女を執拗に追いかけ回す。女の車はライフルに撃たれて横転、女は森に逃げ、ホームレスが置いたらしい酒瓶で酒を飲みタバコを吸う。そして一軒の邸宅を見つける。男は女の足取りを追って来る。女は邸宅にやって来ると老夫婦が出迎える。老婦人の手にはクマ対策のスプレーが握られている。

第五章

男は邸宅に入って来るが、中で死体らしきものを発見。女がスツールの中に隠れているのではないかと順番に開いていき、最後の最後の一つを開いたところで悲鳴

第一章

ゆきずりの男と女がモーテルにやってきた。二人はモーテルに入り、女はベッドに縛って欲しいと頼み、さらに首を絞めるように要求。冒頭の男と女である。しかし、女がそれ以上なかなかさせてもらえないので男は苛立ってきて帰ろうとする。

第四章

邸宅の老夫婦が食事をしていると玄関で女の悲鳴、老婦人はクマ対策のスプレー缶を持って女を出迎え中に入れて手当てをしてやる。ところが老人が警察に連絡するというので女はナイフで老人を刺し殺す。老婦人は女にシェルターに監禁される。女を追ってきた男の姿が見えたので、女はスツールの中へ入るが、手にはクマ対策のスプレーを持っている。

第二章

モーテルで、女はドラッグを取り出し二人で楽しもうと持ちかける。男がドラッグを吸引したが、実は麻酔薬で男は動けなくなる。女は男をベッドに縛り、男の財布から男が警官であることを突き止める。そして男の胸にナイフでE Lとナイフで掘り込む。この女こそシリアルキラーのエレクトリックレディだった。そしてとどめを刺そうとナイフを振り上げたが男は隠していた拳銃で女の耳を打ち吹き飛ばす。女は必死で男から逃れようと下着姿のまま脱出し、近くのホテルのエントランスに入り、受付の女は殺し、客の一人から車を奪い真っ赤な服を着て逃走する。

第六章

スツールの中で女を見つけた男は女の片腕に手錠をはめてスツールの取手に繋ぐ。同僚のピートを応援に呼び、ぐったりしている女に覆い被さろうとして、女に飛びつかれて首筋を噛み切られ男はその場に絶命。女はスツールから出て手錠を外そうとするが外せない。そこへピートと同僚の婦警が駆けつけるが、女はレイプされたかの姿を偽装してピートを待ち受ける。ピートの警告も聞かず婦警は女の手錠を外し、パトカーに乗せて搬送しようとするが、老婦人がふらふら歩いているのを見かけ、車を止めてピートが老婦人に声をかける。老婦人は後部席の女を見て叫ぼうとしたので女が老婦人を撃ち殺す。そして女は隠し持っていた銃を突きつけてピートたちの銃を出させて、婦警は森に逃し、ピートに運転させて逃亡するが途中でピートも撃ち殺す。

エピローグ

女は車を探していると、婦人が運転するトラックが通りかかる。瀕死の女はトラックの助手席に乗るが、銃で婦人を撃とうと向けたので婦人は間髪入れずに女を銃で撃ち、警察に連絡して、銃を向けられたので女を撃ったこと、これから警察署に行くと連絡して車を走らせる。ぐったりしていた女は間も無くして息を引き取り映画は終わる。

 

まあ、面白いと言えば面白いホラーサスペンスで、背後のナレーションなどなどがウィットに富んでいて、そこにこの映画の個性があるのだろう。エンドクレジットの後のテロップにニンマリするお遊びも楽しい一本でした。