「旅と日々」
淡々といっぺんの詩篇のごとく流れるストーリー、静かな情景、何気ない日常の中の何気なく面白い一瞬を切り取ったような作品。つげ義春の短編をもとにした映画ですが、不思議なくらいに懐かしい空気を感じてしまう素敵な作品でした。監督は三宅唱。
脚本家の李は、新しい作品に望まんとノートに向かっている場面から映画は幕を開ける。そして、一行「海辺に泊まっている車の後部座席で一人の女性が目を覚ます。」と書き、場面が変わると、車の後部座席で眠っていた渚が徐に目を覚ます。そして車が動き始める。場面が変わると砂浜で夏男が海を見て座っていると、外人の女性に写真を撮りたいと声をかけられる。
場面が変わると、渚は海辺の街を歩いていて夏男と出会う。一言言葉を交わした後、ある雨の日、海辺の小屋で夏男は海を見ていたが、そこへ渚が現れる。台風が接近しているらしく海は荒れている。夏男は母が作ったみつ豆を渚に食べさせる。渚は明日帰るから海に入ると言う。そして水着になってさっさと海の中へ。夏男もその後海に入る。先に海岸に出た渚は夏男に、アオサはもっと沖にあるからと夏男に声をかけ、夏男は手を振ってさらに沖を目指し姿が見えなくなる。それを見つめる渚。
それは映画のシーンだった。上映が終わり、監督と脚本を書いた李が台上へ上がり学生らの質問を受ける。李は「自分には才能がない」と答える。帰り際、見にきていた大学教授の魚沼と李は言葉を交わすが、魚沼は帰り際激しく咳き込む。しばらくして魚沼は亡くなり、この日魚沼の家に来た李らは、魚沼の双子の弟に接待を受け、魚沼の遺品のカメラを李は受け取る。
冬、李は一人で雪国に旅行にやって来た。しかし、ホテルは皆満室で、山の奥にある一軒は空いているかもしれないと教えられそこへ向かう。そこは一人の老人べん造が営む寂れた民宿だった。李はそこで泊めてもらうが、何事もやる気が見えないべん造に、李は、錦鯉を養殖すればいいのではと適当な事を言う。ところがべん造はそれを本気にして、深夜李と近くの民家に錦鯉を盗みにいく。そこはべん造の元妻の実家で息子がいた。
錦鯉をとって帰ってきたが、李は途中にカメラを落としてしまう。しかも、帰ってみると桶が凍っていて取った錦鯉も凍っていた。しばらくすると、パトカーがやってくる。泥棒が入ったと言う通報を受けてきたのだと言う。しかも、カメラが落ちていたと言う。べん造は適当な事を言ってカメラは李に戻る。巡査はべん造を連れて行こうとするがひどい熱だったのでそのまま病院へ向かう。一人残った李は、夕方の列車に乗るために民宿を後にし映画は終わる。
雪景色、海辺の街、べん造の実家の家の屋内、べん造の民宿などの情景がとにかく詩的で美しく、ストーリーもこれと言う大きな展開はないものの、何気ない日常が映像として変化する面白さがしっかり描けています。三宅唱作品は去年、一昨年とベストワンでしたが、今年はそこまでの傑作ではないものの、とっても素敵な一本でした。
「プレデター バッドランド」
何も考えず単純に楽しむSFエンターテイメントでした。エル・ファニングが出てるのが唯一楽しみだったけれど、バトルシーンは素直に面白かった。監督はダン・トラクテンバーグ。
プレデターの母星、ヤウージャ一族の落ちこぼれと言われているデクは、兄クウェイと格闘練習をしている場面から映画は幕を開ける。そこへ、父が現れ、落ちこぼれは一族の恥だとデクを抹殺しようとクウェイに命ずる。しかし、クウェイはデクを逃し宇宙船に閉じ込め脱出させようとしたので、父はデクの目の前でクウェイを殺してしまう。デクはゲンナ星に行き、最強生物カリスクを倒し勇者の証明を見せるために旅立つ。
ゲンナ星は、想像を絶する恐怖の星だった。生息する生物全てが襲いかかってくる。そこに、声をかけてきたものがあった。ウェランド・ユタニ社から派遣されたアンドロイドティアだった。ティアはカリスト捕獲のために、テックら他のアンドロイドとこの星に来たが戦いの中で上下引き離された姿になっていた。デクはティアを担いでこの星の様々な生き物と戦い、その中でバドという小動物と知り合う。
やがて、ティアは、破壊された装置から下半身を発見し、ウェランド・ユタニ社の基地に連絡してテック等を呼ぶ。そこへ、カリストが襲いかかる。デクは果敢に戦うが、カリストは再生生物で、斬っても破壊しても再生してしまう。デクはカリストに押さえつけられこれまでとなったが、テックが冷凍装置を稼働させカリストとデクを凍らせて捕獲する。
ウェランド・ユタニ社の基地でデクは獲物として拉致され、標本にしようとテックが装置を稼働させ抹殺しようとするが、ティアが邪魔をしてデクを逃す。デクは、この星の生物の凶器を武器にして、ティア救出せんと戻ってくるが、バドも駆けつける。バドはカリストの子供だった。
ウェランド・ユタニ社の基地で、ティアとデク、バド等とテック等アンドロイドとの決戦が始まる。冷凍が溶けたカリストも現れテックに向かう。テックは、ロボットに乗りティアたちと戦い、最後はカリストに飲み込まれてしまう。全てが終わったと思った途端、カリストは冷凍されて破壊されてしまう。飲み込まれたテックは、冷凍装置をカリストの体内で稼働させたのだ。しかし、バドやデクが襲いかかりテックも倒されてしまう。
デクは、父を倒すためヤウージャの星に戻ってくる。そして父との死闘の末倒し、ヤウージャの勇者として存在を示すが、デク、バド、ティアたちの前に巨大な宇宙船が現れる。母が乗る船だとデクがつぶやいて映画は終わる。
ウェランド・ユタニ社は「エイリアン」でも出てくる会社で、こういう無理やりのつながりを作って続編に引き継ぐとは全く商売熱心な事である。とは言え、単純に面白いエンタメ映画でした。

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