「フランケンシュタイン対地底怪獣」
思っていた以上に傑作でした。時代が時代なのでそれほどの制約もなく、人道主義などあったものではないセリフの連続でしが、その生々しさはかえって映画に深みを与えます。さらに、絵作りも素晴らしく、クライマックス、もの凄い身体能力でバラゴンと戦う怪物のシーンも素晴らしいし、山火事を背景にした映像も映像美的に拍手ものです。ゴジラ第一作に通じるほどの仕上がりの傑作だった。監督は本多猪四郎。
1945年、ドイツの研究所で永遠の命を持つ心臓が完成している場面から映画は幕を開ける。そこへドイツ兵がやってきてそれを押収、潜水艦で輸送し、やってきた日本軍に引き渡される。日本軍はそれを広島の研究所へ運び、永遠に死なない兵隊を作る研究を始めるが、おりしも、原爆が投下され、研究所は破壊されてしまう。そして15年後となる。
秋田で大地震があり、そこで発光体を持つ生物が目撃されるもすぐに地中に潜ってしまいそのままになる。その頃、広島では、原爆症に悩む患者を抱える病院で、ボーエン博士、戸山、川地ら医師が研究をしていた。その頃、謎の浮浪児が現れる。その浮浪児をボーエン博士らが保護して病院に隔離するが、彼はみるみる大きく成長していく。浮浪児は親切にしてくれる戸山を慕うようになる。
戦時中、ドイツ軍から永遠に死なない心臓を輸送した河井大尉は、その少年があの心臓に関係があるのではないかとやってくる。やがて巨大になった少年は、マスコミに煽られて暴れてしまい、病院の隔離施設から逃亡する。
人間より巨大になった事もあり、人々は化け物を殺す方が良いという意見へ傾く。その頃富士山麓に地底怪獣バラゴンが現れ暴れるようになる。最初は怪物が暴れているのだと思われたが、戸山らが現地に向かうと、フランケンシュタインの怪物は食糧を求めて彷徨っているだけだった。そんな戸山の前にバラゴンが現れ、あわや逃げ遅れたかと思われた時にフランケンシュタインの怪物が現れ戸山たちを助け、バラゴンと大バトルを繰り広げてついに倒してしまう。しかし続いてタコの怪物が現れ、フランケンシュタインの怪物はタコの化け物と一緒に湖に沈む。それを見つめるボーエン博士らの姿で映画は終わる。
とにかく、フランケンシュタインを演じた役者の身体能力が半端なく素晴らしく、アクロバティックにバラゴンと戦う場面が圧巻。さらに背後に広がる山火事の炎とのショットも絵的に素晴らしく、映像作品としても非常に良くできた一本だった気がします。
ゴジラ第一作へのオマージュを散りばめ、ハイスピードで展開するストーリーと見せ場の連続に片時も目を離せないほど面白い。ゴジラを捉えるカメラアングルも見事で絵作りも素晴らしく、さりげない人間ドラマも作品に味を添えている。個人的に大好きなゴジラシリーズの一本を初公開以来二十五年ぶりに再見した。監督は金子修介。
アメリカの原子力潜水艦が行方不明になり日本の探査船が捜索に向かう。そこでゴジラの姿を見かける。五十年前、ゴジラが東京を襲った際幼かった立花准将は、今回の出来事に畏怖を抱く。世の中はかつての惨禍を忘れ平和に浮かれていた。三流事件ばかり追っている立花准将の娘由里は、取材の際に謎の老人に出会い、その後、日本に古から存在する守護怪獣の存在を知る。
おりしも日本の各地で謎の地震と巨大怪獣の出現が目撃される。間も無くしてゴジラが上陸、人々を恐怖に陥れる。ゴジラに立ち向かったのが神獣のバラゴンだった。しかし、一匹では太刀打ちできず、ゴジラに倒されてしまう。横浜に現れたゴジラを迎え撃ったのはモスラだった。しかし、ゴジラの威力は凄まじく、モスラも苦戦するが、そこに、三匹目の神獣ギドラが現れる。それでもゴジラはギドラもものともしない。モスラはギドラを守ってゴジラの熱線を受けて消えてしまうが、自らの力をギドラに与えキングギドラを誕生させる。
防衛軍の立花准将は、海に入ったゴジラの傷口にミサイルを撃ち込んで倒す作戦を自ら潜航艇に乗り込んで決行することにする。キングギドラはゴジラと大バトルを繰り返すが、最後の最後にゴジラに倒されてしまう。しかしゴジラも瀕死に状態なり海に沈む。そこへ立花准将がゴジラの口に飛び込み体内でミサイルを発射、見事ゴジラを倒して、自らも脱出に成功、命懸けで取材していた由里と再開して映画は終わる。
至る所にゴジラ第一作のカットと同じ構図の画面を挿入し、エンディングではメインタイトルも流すなどオマージュだらけの作品ですが、コスチュームプレイとCGを融合させた大迫力のバトルシーンと、キレのいいハイテンポなストーリー展開で、退屈という言葉を一切排除してしまった仕上がりにとにかく大満足で楽しめる作品だった。

