くらのすけの映画日記

大阪の社会人サークル「映画マニアの映画倶楽部シネマラムール」管理人の映画鑑賞日記です。 あくまで忘備録としての個人BLOGであり、見た直後の感想を書き込んでいるので、ラストシーンまで書いています。ご了承ください

映画感想「ジャグラー ニューヨーク25時」(4K)「天文館探偵物語」

ジャグラー ニューヨーク25時」

なんともニューヨークの街は恐ろしいところやなと目の当たりにする映画。1979年製作のアクション映画のカルトムービーを初めてみました。冒頭からいきなり逃走シーンに傾れ込んで、事件が解決するまでの一夜をひたすら追っかけに次ぐ追っかけで描いていく。次々と登場する狂った輩に翻弄されながらも娘救出に向かう主人公の必死さだけで見せる退屈する隙もない一本でした。監督はロバート・バトラー

 

カフェでモーニングを食べようとするソルティックの姿から映画は幕を開ける。目玉焼きにケチャップでイタズラして何も食べずに立ち上がり、車を盗んで走り出す。元警官のジョンは今はトラック運転手で、仕事を終えて早朝家に帰ってくる。今日は娘キャシーの誕生日だが、貧しいジョンにはプレゼントを買うお金もない。とはいえなけなしの金でバレエのチケットをキャシーにプレゼントし学校へ行くべく二人でジョギングする。不動産会社を父が経営している娘は今日もいつものように学校へ向かう。その娘はキャシーと同じオーバーオールを着ていた。その様子をじっと車から見つめるソルティック。ニューヨークでは犯罪だらけでこの日もトネリ警部補は爆弾事件に奔走していた。

 

ジョンはキャシーを送り出して別れるが、ソルティックはバックミラーで不動産屋の娘を追っていてやってきたキャシーを間違えて拉致してしまう。キャシーの叫び声に気がついたジョンはすぐにソルティックの車を追いかけるが、車に衝突して病院へ搬送される。街で騒ぎを起こしたことを聞いたトネリ警部補は、ジョンを逮捕して警察署に連れていくが、ジョンはそこで、かつての相棒バーンズと出会う。バーンズはかつてジョンに不正を報告されて窮地に合い恨んでいた。ジョンは不正が横行していた警察署内で正義を貫いてリストラされていた。バーンズはジョンを痛めつけるがジョンは返り討ちにして警察署を出る。バーンズはショットガンを持ってジョンを追う。

 

ジョンはソルティックが逃げる際、ポルノ街で落とした物を探しに風俗店に行き、そこで、動物の鑑札を手に入れる。その持ち主を探しに行って、動物保護センターでマリアという女性と出会い、犯人のところへ向かおうとするがバーンズが襲ってくる。ジョンは再び返り討ちにして、ソルティックがいるらしいスラム街に向かうが、通りがかりのチンピラがジョンらに襲いかかる。ソルティックは、公園でのライブ会場に金を持ってくるように連絡していた。そしてソルティックはキャシーを連れて列車で公園に向かう。

 

ジョンはソルティックが地下トンネルで暮らしているのを知り、金の受け渡しは地下からやってくると判断したジョンはライブ会場へ向かいトネリ警部補と会う。そして地下から現れたソルティックと一騎打ちになる。ジョンは必死でソルティックを追い、ついに彼を倒してキャシーを救出して映画は終わる。

 

とにかく、走る、走る。車に乗り、タクシーを使い、列車に乗り、ひたすら犯人を追う主人公の映画である。サスペンスとかミステリーとかはそっちのけで、ひたすら追いかけていく。土地買収で全てを失った犯人の背景、有色人種と白人との確執などが散りばめられ、無法地帯のようなニューヨークの街並みがこれでもかと描かれ、さらに正義である警察までもまともではない。どうしようもない1970年代のアメリカの姿がまざまざと描かれるカルトムービーだった。

 

 

天文館探偵物語

典型的な低予算ローカル映画ですが、それなりにしっかりと作られている映画でした。少々脚本は荒っぽいし、リアリティに欠けるところも多々ありますが、たわいない物語をたわいないままに描いていく素直さが良かった。監督は諸江亮。

 

鹿児島県の繁華街天文館の紹介が細かいカットで描かれて、天文館で探偵業を営む蓮と相棒の健斗が依頼された亀を探している場面から映画は幕を開ける。そこに駆け抜けるように一人の女性凪が現れ、財布をすって逃げる。健斗らが追いかけて捕まえ、カフェ兼シングルマザーの託児所の事務所に連れ帰る。DVの夫から子供を連れて逃げてきた凪を不憫に思った蓮は食堂の仕事を紹介してやり、息子を預かるようになる。

 

そんなある日、凪の息子が誘拐されてしまう。どうやら凪の夫、板倉靖幸によるものだったが、蓮は息子の拉致された先を突き止めて息子を取り戻す。そんな頃、天文館再開発の話が持ち上がってくる。旗振りをしているのは衆議院議員の板倉雄馬だった。蓮らは再開発反対の署名活動を始める。

 

間も無くして雄馬の息子で凪の元夫靖幸がやってくる。靖幸は、凪の息子を返すなら再開発は検討すると凪に言う。その現場を健斗が動画に撮っていたが、靖幸と諍いになって大怪我をしてしまう。雄馬は靖幸と蓮たちのところを訪れ、靖幸に謝らせて、再開発の正当性を丁寧に説明する。しかし蓮は、天文館の人々の人情味あふれた姿を説明する。実は雄馬の父は、利権問題で地元と揉めてこの地を追い出された過去があった。

 

やがて、天文館再開発のプレス発表の日が来る。商店街のメンバーや蓮が見守る中、板倉雄馬が登壇する。しかし、雄馬は、再開発について再考する旨を発表する。蓮の言葉に心が動かされたのである。入院している健斗を見舞った蓮に、健斗は、幼い頃自宅が放火にあい、その犯人を探していた蓮が、自分の父親が犯人だったと突き止めたが健斗に話せなかった事を、今更かまわないと答えて全てが丸く収まり映画は終わる。

 

テレビドラマレベルの一本ではあるけれど、丁寧に演出された作品で、最後まで退屈せずに見ることができた。こう言う映画も気軽に見れていいものです。