くらのすけの映画日記

大阪の社会人サークル「映画マニアの映画倶楽部シネマラムール」管理人の映画鑑賞日記です。 あくまで忘備録としての個人BLOGであり、見た直後の感想を書き込んでいるので、ラストシーンまで書いています。ご了承ください

映画感想「エターナル・サンシャイン」(4K)「シェルビー・オークス」

エターナル・サンシャイン

長い間見たかった作品をようやく見ることができた。相当に作り込んだストーリーですが、映像展開のリズムにどんどん引き込まれていって、ラストシーンで、本当に愛することの意味を掴んだような感覚に陥って不思議な感動に包まれてしまう傑作。映像が語る作品に久しぶりに出会った気がします。監督はミシェル・ゴンドリー

 

一人の男性ジョエルがベッドで目を覚ますところから映画は幕を開ける。仕事に行くべく駐車場に行くと車の脇が大きくへこんでいる。隣の車のせいだろうと嫌味なメモを残して駅へ。ところが、突然仕事をサボることにして反対車線の列車に乗りモンクレールの海岸へ向かう。モンクレールの浜辺で佇んでいると、彼方から青い髪の毛の女性が近づいてくる。最初は無視したジョエルだが、彼女は執拗に近づいてきて、列車に乗ると、気さくに話しかけてくる。彼女の名前はクレメンタインだと言う。

 

彼女に誘われるままに一夜を明かし、車で彼女の家までやってくるが、彼女ょが家に入ると、覚えのない男性が来る、あの窓を叩き「大丈夫か」と声をかける。そして、突然ジョエルは泣き出して夜の街を車で走る。実家に戻ると、ラクーナ医院からクレメンタインがジョエルの記憶を消す手続きをしたという案内を見る。バレンタインデーを明日に控えた日だった。意味がわからず、辛かったジョエルもまたクレメンタインの記憶を消すべくラクーナ医院を訪ねる。

 

出迎えたハワード博士はジョエルの記憶をカセットテープに撮り、クレメンタインとの思い出の品物を全て持ってくるように言う。そして、自宅に帰ったジョエルは、ラクーナ医院にもらった薬を飲み眠ってしまう。そこに、待機していたラクーナ医院のスタッフ、スタンとパトリックが現れる。しばらくして事務員のメアリーもやってきて、遊び半分に眠ったジョエルに施術を施し始める。

 

ジョエルの記憶は、最新のクレメンタインと口喧嘩したところから遡って消されていく。しかし、記憶が消されていく中で、ジョエルは忘れたくない素敵な時間の存在に気づき手術を止めたいと抵抗を始める。時間と空間が交錯して、ジョエルは強制的に目を開こうとする。一方、施術を進めるスタンは、メアリーとよろしくふざけながら過ごしていたが、突然ジョエルの記憶の存在が消えたのに気がつき、ハワード博士に連絡し呼び寄せる。パトリックは、恋人とうまくいかず、現場を離れて恋人の家に向かって留守だった。

 

ハワード博士が施術を修正し、なんとか最後まで終えるが、スタンがタバコを吸いに外に出た際、そんなハワード博士にメアリーはつい口付けをし、ずっと好きだったと告白する。そこへハワード博士の妻がやって来て、もともと主人はメアリーのものだったと叫んで去っていく。実はハワード博士とメアリーは不倫関係だったが、メアリーの記憶から不倫のことを消す施術が行われていた。それをスタンに聞いたメアリーは、ジョエルとクレメンタインに、記憶が入ったカセットテープを送る。

 

施術の終わったジョエルは目を覚まして、衝動的にモンクレールに向かい、クレメンタインと再会、クレメンタインは自宅に届いたテープを車でかけると、クレメンタインのジョエルへの不満だらけの言葉だった。それを気にせず、ジョエルの家にやって来たクレメンタインだが、ジョエルのカセットテープにもクレメンタインへの不満が記録されていた。怒ったクレメンタインは部屋を出ていくが、慌ててジョエルが追いかけて、もう一度二人は愛し合うようになる。海岸を走る二人の姿で映画は終わる。

 

特撮を多用して、記憶が崩れていく様や、背丈が小さくなったり、クレメンタインの髪の色が次々変化したり、時間も空間も自由に操った映像演出が秀逸で、それでいて混乱することなく、愛することの本質に迫っていくストーリーがとっても心地よく、少々作り込みすぎた気がしないでもないけれど、相当のいい映画だった。

 

 

「シェルビー・オークス

これと言って工夫もオリジナリティもない、使い尽くされた展開のホラー映画だった。特に演出も大したことはないし、ストーリーの面白さも今ひとつで、その辺にある普通の恐怖映画という一本でした。監督はクリス・スタックマン。

 

パラノーマル・パラノイドという動画配信で人気のライリーが、失踪する直前の映像から映画は幕を開ける。彼女らメンバーはシェルビー・オークスのさまざまなスポットを紹介していたが、メンバー四人は突然姿を消してしまう。一時は話題になったがやがて忘れられて、シェルビー・オークスも廃墟の街になった12年後、かつての出来事を番組にしようとライリーの姉ミアの家に取材がやってくる。その撮影の中、突然一人の男が現れて、迎えたミアの前で拳銃自殺して死んでしまう。その際、その男が持っていたビデオテープをミアはこっそり隠して、夜一人で見ることにする。

 

そこに写っていたのは、ライリーが誘拐拉致される際の犯人ウィルソンで、ミアの玄関で自殺した男だった。ミアは警察に届けたが、犯人のウィルソンはシェルビー・オークスの刑務所に収監されていて、その時から何かに取り憑かれたような様子だったことを知る。ミアはライリーの映像から、魔物の存在を感じ、相手にしてくれない夫を残して深夜一人でシェルビー・オークスの廃墟の刑務所へ向かう。

 

ミアはそこで、ウィルソンが収監されていた部屋を見つけるが、黒い野犬に襲われ、必死で逃げる。途中、ライリーの映像にも写っていた廃墟の遊園地に立ち寄るが、そこに黒い野犬が現れ、ミアを誘って森の奥へ連れていく。ミアはそこで魔物の印の墓のようなものを見つける。そのそばに一軒の家があり、その住民ノーマがミアを招き入れる。ミアは、ノーマの部屋の写真から、ノーマがウィルソンの母親だと確信し、ライリーの居場所を問い詰める。

 

ノーマは地下室にミアを案内、ミアはそこで、監禁されているライリーを発見する。ライリーはこの家に拉致され、魔物タリオンに取り憑かれたウィルソンとの間に子供を産んでいた。しかし、皆流産したようで、それが表の墓地のようなところだった。ミアはライリーを連れて逃げようとするが、ライリーは拒否し、一人二階へ上がる。ミアがついていくと、そこにはライリーの赤ん坊がいて、ノーマが何やら悪魔の儀式をしていた。近づいたライリーは空中に飛ばされ、儀式を終えたノーマは息絶えてしまう。

 

ミアはライリーと警察に保護され、病院で治療を受けた後自宅に帰ってくる。しかし、ライリーは、赤ん坊を殺そうとする。そこへ魔物が現れ、ライリーは窓から突き落とされ、階下で黒い野犬に食い殺される。それを見て悲鳴を上げるミアの背後に魔物タリオンが現れて映画は終わる。

 

結局何だったのという程度の仕上がりで、一貫性のある面白さが今ひとつ感じ得ない。よくある設定と展開という平凡なホラー映画だった。