「恋愛裁判」
力のない映画でした。脚本、演出が弱いのか、役者が脚本をしっかり読み込んでいないのか、こちらに迫ってくるものが全くなく、淡々と展開するゆるさがなんとも言えない映画だった。メッセージはもっと強いものだと思うが、主演の齊藤京子がとにかく弱く、映画を牽引していかないので脇役もぼやけてしまって、前半と後半のなんの緩急も見えない映画に仕上がっていました。アイドルの片手間に演技をした感満載の作品だった。監督は深田晃司。
アイドルグループハッピー⭐︎ファンファーレのステージシーンから映画は幕を開ける。アイドルエキスポのトリを歌うことが決まり、上り調子のグループでメンバー誰もが意気揚々としている。オフの日、菜々香は、メンバーに動物園にいこうと誘う。実は彼女にはゆうやという恋人がいたが事務所の規定で恋愛禁止のためメンバーを巻き込んでカモフラージュするためだった。いつものことだと真衣やリーダーの梨紗らが付き合う。そこで、真衣は、幼馴染で、大道芸のパフォーマンスをしていた間山敬と再会する。ところが程なくして菜々香とゆうやのプライベート写真がネット拡散されて、事務所は菜々香の処分を考える。さらにアイドルイベントに菜々香のファンが刃物を持って現れる事件が勃発する。結局菜々香はグループに残ることを選びゆうやと別れる。
メンバーはアイドルエキスポのために車に乗るが、真衣を心配した間山が車で様子を見にきていた。それを見た真衣は間山の車に乗ってしまう。マネージャーからの電話を無視し、やがて二人は交際を始める。そして八ヶ月が経つ。この日、真衣は間山とともに法廷に立っていた。事務所との恋愛禁止の契約違反で真衣と間山は損害賠償の訴訟を起こされていた。真衣と間山は同棲していたが、弁護士費用などなど生活は厳しく、賠償金の八百万円のために真衣は父の力を頼ろうとしていたが間山は反対し、自身の車も売却してしまう。
そんな時、事務所が大手健康食品メーカーに買収され、真衣らへの訴訟を取り下げる和解提案が提示される。間山は、次に進むために和解を受け入れるというが、真衣は、事務所の契約書について最後まで戦うからと弁護士を変えて裁判継続を申し出る。そして、判決が出た後、真衣はリーダーの梨紗に会いに行った。梨紗は以前から実家のそばの海岸で見える朝日が絶品だと自慢していた。二人は朝日が昇るのを見て、それぞれ前に進み出して映画は終わる。
間山のパフォーマンスエピソードも今ひとつ生きていないし、そもそも事務所側のキャラクターが全く見えず、といって真衣ら側の存在感もそれほど際立って見えない。何を訴えて何が問題視されてどう結論づけたいのか、全く伝わってこない。齊藤京子がとにかく弱い。凡作とは言わないけれど、片手間に役者をやってますという映画は見せてほしくなかった。
「ダウントン・アビー グランドフィナーレ」
テレビシリーズは全く見ていないけれど、今回の物語の終焉は、時代の変化を的確に描きながら、家族の愛、主従の絆、考え方も含め新たな時代の到来を見事に描いていく様は素晴らしく感動してしまいました。人間関係はほとんどわからないままに見るのですが脚本がいいのか演出が上手いのか次第に関係も過去も全て見えてくる。いかにもな貴族の大邸宅、一方で、集合住宅の登場、アメリカ社会の空気が流れてくる件など、なかなか見応え十分な一本だった。ラストは泣いてしまいました。監督はサイモン・カーティス。
1930年ロンドン、クローリー家がガイ・デクスターとノエル・カワードの舞台を見ている場面から映画は幕を開ける。楽屋裏で、ロバート達はかつての執事トーマス・バローと再会する。彼はデクスターの恋人兼付き人だった。翌日、ピーターズフィールド夫人主催の舞踏会でメアリーの離婚が公になる。離婚女性は王族と同席できないという風習があり、メアリーは追い出されるように会場を出る。ロバートとコーラはダウントンへ帰る。
メアリーのところへコーラの兄ハロルドがアメリカから到着、母マーサの遺産整理のためガス・サムブルックも同行してきた。サムブルックは、大恐慌の時にハロルドを破産から救ったと言われていた。サムブルックとメアリーは惹かれ合いベッドを共にする。ハロルドはダウントンへ行き、そこでコーラに、母の遺産を無謀な投資で失い、サムブルックに借金をしていると告白する。ハロルドはダウントンの資産を投資して損失を回復したいと申しでる。
メアリーの離婚はダウントンの隣人達に衝撃を与え、クローリー家の夕食会への招待は全て拒否されてしまう。ロバートは、メアリーが提案するロンドンのグランサム・ハウスの売却にも反対する。家族がサムブルックの投資提案を拒否するとサムブルックはメアリーとの情事を公にすると脅してくる。間も無くしてアメリカからトムと娘シビーが到着、トムはロイヤル・アスコット競馬場でサムブルックは詐欺師であることを告げる。
イーディスはサムブルックを問い詰め、英国社交界で破滅させると脅して追い払ってしまう。ハロルドの馬は負け、アメリカに帰国することにしコーラと和解する。メアリーの社会復帰のためコーラとイーディスはガイ・デクスターとノエル・カワードを招待して、欠席していた人達を再度出席させるように転じさせる。
ロバートはメアリーの提案を受け入れてグランサム・ハウス売却を決め、新しい集合住宅の購入にも賛成する。階下ではデイジーが昇進して料理を任せられるようになり、パットモア夫人はメイソン氏と暮らし始める。モーズリーは脚本執筆に本気になり、カーソンは新執事アンディに仕事を譲ることにする。ベイツはロバートの従僕となりアンナはコーラの侍女となる。
ロバートとコーラはヴァイオレットが暮らしていたドウア・ハウスへ移るべくダウントンを去りメアリーが新しいダウントンの女主人となる。ヴァイオレットの肖像画の下で佇むメアリーの前に、かつての様々がフラッシュバックされ映画は終わっていく。
素直に良かった。これが大河ドラマと言わんばかりの感動でした。

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