「夜勤事件 The Convenience Store」
見る映画が枯渇して、とうとうこの手のZ級ジャパンホラーまで行くことになった。物語やホラーシーンは過去のジャパンホラーそのままで、基本的には「リング」なのですが、演出のキレがいいのと、理屈は無視して、こうすれば面白いだろうというお遊び満載感の絵作りはある意味楽しい。「呪怨」、「リング」、その他諸々のオマージュ満載に、ホラーファンとしては呆れる一方で、結局こういうことやねと時間潰しができた映画だった。監督は永江二朗。
何やら目をくり抜かれて殺される惨殺シーンのビデオ映像らしきものから、場面が変わると深夜のコンビニ、アパートを出て、夜の街を抜けて、勤務先のコンビニへ着いた田鶴。そして出勤してきた田鶴の一人称カメラが延々と長回しする映像から映画は幕を開ける。同僚の船橋と会話を交わして、田鶴はシフトに入って船橋と交代する。ところが、客も入ってこないのに扉が開いてチャイムが鳴る現象が起こる。不審に思い、その日を終えて、翌日船橋にそのことを引き継ぐ。
翌日、店の裏に賞味期限切れの食べ物を捨てに行き、突然ホームレスが現れ、食べ物をくれたら助かると言って、田鶴が捨てにきたものを持って去っていく。翌日、足の悪い老婆が現れ、何やら孫の名を呼ぶ。さらに次の夜、事務所に謎の少年が現れたりする。店内で突然電気が消え、品物がモニターに変わり、地面に五寸釘がばら撒かれ、女が現れて、子供に導かれるように地下室へ向かい、田鶴が襲われそうになり気を失ってしまう。
そしてとうとう、行方不明だった店長が地下室で惨殺されて見つかり、警察がやってくる。気を失った田鶴を助けたのは船橋だったが、船橋はホームレスに背後から殴られ、意識不明になっていた。刑事の猿渡がやってきて田鶴の事情聴取を行う。田鶴は、数日前からSDカードが送られてくるようになり、そこに謎の映像が映っているという。そしてそれは四枚あると供述、送られてくる時の場面が語られる。
四枚のSDカードの映像を猿渡は見るが、そこには、かつて、妻と息子を惨殺した夫の殺害場面が映っていた。猿渡は単独で捜査をし、コンビニ店に出入りする中で、田鶴が言っていた幽霊と出くわすことになる。猿渡は、愛する妻果歩が、ようやく妊娠して、前途洋々に思える日々だったが、SDカードの映像を見て以来周囲に不気味な空気が漂い始めていた。事情聴取以来田鶴は行方不明だった。
猿渡は、気がついた船橋から、事務所に隠しカメラを仕込んでいたという供述から、カメラを探しにコンビニに行くが、そこで、店内がモニターに変わり、床に五寸釘がばら撒かれる現象に出くわす。そして、子供や女が現れ、猿渡に近づいてくる。そこに、謎のホームレスが現れ、映像を見たことで、田鶴にかかった呪いが猿渡に移り、猿渡の大切な人が被害にあると告げられる。
猿渡は慌てて自宅に戻るが果歩は無事だった。しかし、もしかしたらお腹の赤ん坊がと危惧する場面で映画は終わる。エンドクレジットの後、取り壊されたコンビニの前で田鶴が五寸釘を拾い、それを手にすると、恐怖の映像が頭に浮かぶ。そして次のカットで、地下室で化け物の女が田鶴の顔になってエンディング。
結局、解決の手段も、謎解きの面白さもなく、ただ、過去のホラー映画のシーンを再現して、ゲームのストーリーを映画にしたというだけの一本だった。
