「白鳥とコウモリ」 サスペンス映画としては良くできた秀作でした。原作がいいというのもありますが、人物描写が丁寧でストーリーも混乱せず、真相への流れも違和感なくどんどん引き込んでくれます。こういう正統派の推理映画は久しぶりという一本でした。い…
「見えない娘THE INVISIBLES」 ゆるゆるの映画ですが、こういう小品な映画の面白さは満喫できました。脚本も演出も全く気負いがないけれど、でも真面目に作っている。そんな好感なファンタジーでした。監督は竹林亮。 東京から少し離れた島で暮らす星野家、…
「朱と緑(朱の巻・緑の巻)」 テンポが抜群に良くてとにかくめちゃくちゃに面白い。戦前の映画にも関わらず、物語が洒落ていてモダン。不甲斐ない男ばかりの登場と、しっかりした女達の丁々発止の展開が実にサスペンスフルで、どうなることかと思わせる興味に…
「襤褸の旗」 なかなか見応えのある力作。演技陣がしっかりしているというのもあるが、足元から見上げる構図、俯瞰で捉える構図を多用した絵作りが作品の重厚感を生み出している。物語の展開も丁寧に構成されていて、登場人物の心の動き、大きく動く明治の世…
「ナイトボーン-夜哭-」 なんとも悪趣味な映画だった。なんの工夫もなく、血と鳴き声と喚き散らすだけで神経を逆撫でしていく作品。前作がなかなかだったので少し期待したががっかりでした。監督はハンナ・ベルイホルム。 サーガと夫のジョンが、サーガの生…
「私はあなたを知らない、」 いい映画だった。平坦な展開が終盤にかけてみるみる研ぎ澄まされて、胸に問いかけて来るメッセージが半端なく重々しくなって来る。導入部の細かいカットの連続で登場人物達を映し出しながら一気にまとめて、あとはぐいぐいと描か…
「時には懺悔を」 オープニングからラストまで息苦しいほどにスクリーンにのめり込んでしまう恐ろしい作品だった。演技陣それぞれの息をもつかせない演技、一瞬の隙間もない映像演出、そして、ぐいぐいと胸を抉られて来るようなドラマにクタクタになってしま…
「君の見る世界をなぞる」 まだ本当の恋も友情も信頼も見分けがつかない思春期の青年の微妙に揺れ動く心の機微を描がいた作品でした、さりげなく挿入されるウクライナ侵攻への批判のメッセージが、わずかながら鼻につくので、せっかくの透明感あふれる空気感…
「敗北者たち」 三話のオムニバスで、それぞれ、殺人に対する疑問を投げかける軽いタッチのドラマ仕立て作品。それぞれに、難しい理屈や理由を排除して淡々とストーリーを紡ぐ形式になっていますが、その空白部分に、虚無感やメッセージが見え隠れする作品で…
「ニホンジン」 柔らかいタッチの絵で描く平凡なアニメでした。日本からブラジルに移民した日本人の話を淡々と描くだけで、なんの工夫もない脚本。原作があるので仕方ないけれど、映像にする上でもうちょっと工夫が欲しかった。監督はセリア・カトゥンダ。 1…
「ドラキュラ」 ほぼ三十年ぶりの再見。当時も思ったが、決して出来のいい映画ではないのを改めて確認。確かに格調高く作らんとすり意図は見えるが、凝り過ぎてストーリーテリングがなおざりになり、その上脚本も良くないので、終盤に向かうに連れてダラダラ…
「グレイ・ミッション」 面白い。少々、前半部がセリフと説明が多すぎてついていけないところがあるが、見ているうちに全体が見えてきて、要するに、敏腕弁護士と悪人との丁々発止のアクションだと分かったら、余計な理屈は無視して、ひたすらストーリー展開…
「ブルーロック」 びっくりするほど一級品ではないけれど、娯楽映画としてまぁ楽しめる一本だった。冒頭のもたついたカメラワークは凡作レベルだが、終盤の最終戦の絵作りはそれなりに面白い。ただ、中途半端に描く人間ドラマを排除すればもっと爽快な映画に…
「オークストリートの異変」 B級サバイバルSFホラーという一本。その場限りで書いていったストーリーという雰囲気で、出だしからラストまで全く一貫性がない上に、脚本も弱く、演出も平凡、なのにユアン・マクレガーとアン・ハサウェイが主演という無駄な豪…
「ゴースト・オブ・ウエノ」 人間の存在を問いかけてくる地味な映画ですが、どこか憎めない作品でした。門脇麦と竹中直人の存在感が微笑ましいほどに癒されるし、セリフの一つ一つがとっても優しい。さらに周囲から関わってくる人たちも素朴で素敵。そしてカ…