くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「アラーニェの虫籠」「祈り」「希望の樹」

「アラーニェの虫籠」 芸術家と自意識の強いアニメーターが描く感性の世界。確かに一見独特でオリジナリティがあるようだが、一歩引くと普通に見える。色彩の感性や絵作りは確かに独特ですが、映画作りにあたり重要なストーリーテリングができていないし、空…

映画感想「クリミナル・タウン」「日本人のへそ」

「クリミナル・タウン」 なんともつまらない映画だった。クロエ・グレース・モレッツを見に行っただけの映画なので、それでいいといえばそうだが、こんなつまらない脚本をプロが書くのかと思ったら原作があって驚いた。主人公の物語への動機付けが全くなされ…

映画感想「オーケストラ・クラス」「懺悔」

「オーケストラ・クラス」 なんの変哲も無い普通の映画だった。ありきたりの展開とありきたりの映像。それ以上に訴えかけるものも無い作品でした。監督はラシド・ハミ。バイオリニストのシモンがとある学校の音楽教室の先生に赴任するところから映画が始まる…

映画感想「マンマ・ミーア ヒア・ウィ・ゴー」「黒木太郎の愛と冒険

「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」 典型的なアメリカ映画の作り方と、前作が大ヒット舞台の映画版という制約があったがそれが外れて、純粋に映画として作られた映像の面白さも楽しめました。とにかく、楽しかった。本当にこういう娯楽を作らせるとアメ…

映画感想「天使の恍惚」「秘花」「青春の殺人者」

「天使の恍惚」 まさにATG映画の典型のような作品で、自己主張をグイグイと前に出してくる一本でした。監督は若松孝二。東京で革命を起こそうとする若者たち。米軍基地から武器を奪取し、東京のあちこちを爆弾で攻撃し始める。その内にこもった行動がたまら…

映画感想「検察側の罪人」「ペンギン・ハイウェイ」

「検察側の罪人」 薄っぺらい。サスペンスドラマのレベルの一本。とにかくキャストの力不足が思い切り表に出た作品でした。演出も力が入っていない感じで、原田眞人監督作品と思うと情けなかったです。検事になったばかりの沖野がベテランの最上検事から最後…

映画感想「インクレディブル・ファミリー」

「インクレディブル・ファミリー」 やっぱりディズニーは面白い。何と言っても作劇のうまさはいまだに世界一だと思います。前作を見ていないのですが、単純に楽しむことができました。ただ、ここまでできるならもう一工夫ストーリーを練りこんだらもっと面白…

映画感想「あさき夢みし」「卑弥呼」「聖母観音大菩薩」

「あさき夢みし」 美しい構図と、夢幻のごとき画面転換にうっとりと引き込まれる宮廷絵巻、流石に色落ちしていなければ素晴らしいだろうに残念でした。監督は実相寺昭雄。宮廷の後宮に来た主人公四条が愛欲と女の情念に燃え上がりながら、やがて自由を求めて…

映画感想「1999年の夏休み」「悲しみに、こんにちは」「ブッシュウィ

「1999年の夏休み」(デジタルリマスター版) まるでおとぎ話のようなファンタジー。ある意味幻想的であり、どこか怪しいほどの危うさも漂っているのが不思議な映画でした。全員少女が少年を演じている作品。監督は金子修介。森の奥深いところに立ち全寮制の学…

映画感想「最後のランナー」「曼陀羅」「吶喊」

「最後のランナー」 「炎のランナー」のエリック・リデルのその後を描いた物語ですが、これというものもない普通の映画でした。まぁ、物語の興味のみという作品でした。監督はスティーブン・シン。オリンピックで金メダルを取ったエリック・リデルだが、たく…

映画感想「タリーと私の秘密の時間」「銀魂2 掟は破るためにこそある

「タリーと私の秘密の時間」 どこか不思議な空気を感じて見た映画でしたが、案の定こういうラストかという一本。少々、デフォルメがきつい気がしますが、映画作りというのはこういうものだと思うし、楽しむことができました。監督はジェイソン・ライトマン。…

映画感想「オーシャンズ8」「地の群れ」「肉弾」

「オーシャンズ8」 大好きなアン・ハサウェイほか豪華女優陣が一堂に会して、豪華な宝石をだまし取る豪華な映画なので、出来栄えの良し悪しはどいでもいいのですが、まぁ映画としては普通の娯楽映画という感じでした。監督はゲイリー・ロス主人公デビーが出…

映画感想「カメラを止めるな!」「追想」

「カメラを止めるな!」 社会現象になって、連日の終日完売、シネコンからミニシアターまで公開された話題の映画を見に行く。果たしてどれほどのものかと半信半疑だったが、正直面白かった。シンプルな物語と何と言ってもテンポが抜群にい。これは監督の編集…

映画感想「ミッション:インポッシブル フォールアウト」「夏の夜は

「ミッション:インポッシブル フォールアウト」 完全にアクション映画に成り下がってしまって、ラストの鮮やかさなどというのは全くなくなってしまったが、アクションに徹した今回の映画づくりは評価できるレベルでした。二時間半近くあるのに全然飽きないし…

映画感想「変奏曲」「正午なり」

「変奏曲」 甘ったるくて気だるい空気感を伴ったフランス映画のような雰囲気の一本でした。監督は中平康。主人公杏子がカフェでかつての恋人森井と再会する。パリに長く住む森井は、過去にとらわれながら行き場のない毎日を送っていた。一方の杏子は過去を捨…

映画感想「スターリンの葬送狂騒曲」「2重螺旋の恋人」

「スターリンの葬送狂騒曲」 スターリンの死からフルシチョフが実権を取るまでのドタバタ劇をコメディ?風に描いた作品であるらしいが、コメディに対するセンスの違いか、全然笑えず、普通の映画にしか見えなかった。監督はアーマンド・イアヌッチ。映画は19…

映画感想「いつだってやめられる 7人の危ない教授たち」「ゴースト・

「いつだってやめられる 7人の危ない教授たち」 先日見た「いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち」の一つ前の作品で、あれよりはスッキリとして面白い出来栄えになっていました。物語の構成が良くできているのだろうと思いますが、どこかテンポが合わ…

映画感想「グリース」「最初で最後のキス」「魔術師」

「グリース」 ロードジョーで見て以来だから40年近くぶりに見ました。映画の出来栄えは普通なのは初めて見たときと変わらないのですが、大好きな映画の一本です。どの歌もついつい口ずさんでしまうし、ラストシーンに至っては踊りだしたくなってしまいました…

映画感想「ひろしま」「星空のマリオネット」「津軽じょんがら節」「

「ひろしま」(デジタルリマスター版) 四万人以上の広島市民の協力の元に仕上げられた反戦映画の一本。映画の出来栄えはともかく、当時の映画人、知識人、広島市民の原爆反対への熱い想いの結晶という意味では必見の一本だった気がします。監督は関川秀雄。製…

映画感想「センセイ君主」「野いちご」「第七の封印」

「センセイ君主」 プロならもうちょっといい脚本がかけてもいいだろうという出来栄えの映画で、凡作の下の仕上がりの作品でした。ただ、浜辺美波が抜群に面白く、それだけでなんとか持っている感じでした。監督は月川翔。主人公佐丸あゆは、高校に入れば普通…

映画感想「あのバスを止めろ」「ウインド・リバー」

「あのバスを止めろ」 もっと適当な映画かと思ったが、意外に面白かったし、なかなか良くできていました。ただそれぞれのキャラクターの背景を描きすぎたために、全体の映画の中心がブレてしまったのが残念です。監督はダビデ・マレンゴ。フェードインアウト…

映画感想「処女の泉」「夏の遊び」

「処女の泉」(デジタルリマスター版) 何度目かのイングマール・ベルイマンの代表作を見る。やはり圧倒される。神の不在を問うて徹底的な迫力で描き切る精神世界の頂点は、人知を超えた映像である。このレベルになると私のような凡人が感想などという生意気な…