くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「犬神家の一族」

1915年生まれと言うから今年91才である。誰のことか?本日見に行ったリメイク版「犬神家の一族」を監督した市川崑監督のことだ。 自ら1976年に作った「犬神家の一族」を再度リメイクしたのである。記憶違いかもしれないが、旧作の「犬神家の一族」…

映画感想「鉄コン筋クリート」

松本大洋の傑作コミックがなんとマイケル・アリアスという外国人の手でアニメになった。 CMフィルムをみたときはその縦横無尽に飛び回る主人公たちクロとシロの姿、背景に広がるどこか魅力的な景色に思わず目を見張った。もちろん、松本大洋のファンでもな…

映画感想「硫黄島からの手紙」

硫黄島二部作の後半部分。日本側から描いた硫黄島の激戦「硫黄島からの手紙」を見る。 いわゆる表と裏という感じの二本の作品である。表と言っても華やかさの陰にどこかしら戦争の悲惨さを見事に織り込んでいたのが前作「父親たちの星条旗」。 一方のこの「…

映画感想「王の男」

韓国で四人に一人がみたという大ヒット映画にして、数々の賞に輝いた秀作とのふれこみで日本上陸。 朝鮮半島の歴史には疎いものの、かつて、朝鮮半島に君臨した実在の王ヨンサングン、その非道ぶりとその王に気に入られて宮廷に迎えられた二人の旅芸人たちと…

映画感想「近松物語」

本日も溝口健二監督作品「近松物語」。溝口健二監督が長谷川一夫と初めて組んだ傑作純愛映画だ。大商人の手代茂兵衛はふとしたきっかけから主人の後妻おさん(香川京子)と不義密通の濡れ衣を着せられるはめに陥る。何とか、おさんだけはと四苦八苦するもの…

映画感想「山椒大夫」

溝口健二監督作品「山椒大夫」たぶん見ていないだろうというちょっとの不安の中、見に行きました。 やはりみていませんでした。そして、・・・ 開いた口がふさがらないほどの感動。これが映画、これが名作、こんな映画に巡り合えるから映画ファンはやめられ…

映画感想「ルードヴィヒ神々の黄昏」(完全復元版)

先日につづいてヴィスコンティ生誕百年上映会に出掛けた。 本日の映画は「ルードヴィヒ・神々の黄昏」完全復元版である。さすがに、四時間をこえるとしんどかった。途中十五分休憩があるとはいえ、こたえました。思えば、はじめてこの映画を見たのは26年前…

映画感想「暗いところで待ち合わせ」

大好きな田中麗奈が主演しているから見に行ったというような映画ですが、それだけではなく、ストーリーも面白そうでしたので、出かけました。目の見えない少女の元に、ある日、忍び込んだ青年。少女に気づかれないように同居するという奇妙な生活がスタート…

映画感想「新・平家物語」

溝口健二監督の没後50年ということで、各地で溝口健二監督の特集上映が開かれています。 本日私が見たのは「新・平家物語」。2004年に傷を修復し、当時の色を再現するべく角川映画とフィルムセンターがデジタルリマスターを行った復元版です。私のBL…

映画感想「山猫(完全復元版)」

初めて「山猫」を見たのはもう24年ほど前になります。もちろん、英語版の短縮版であったのでしょう。 本日見たのは、なんと40年ぶりによみがえったイタリア語完全復元版です。三時間の超大作であり、本物に徹したヴィスコンティの芸術が圧倒的な迫力で迫…

映画感想「パプリカ」

普段は天才サイコセラピスト千葉敦子、実はDCミニという人の夢の中に入り込むことができる精神治療器を用いて、夢の中で治療をするセラピスト、通称”パプリカ”の顔を持っている。SF界の奇才筒井康隆原作の「パプリカ」を映像化したのは「東京ゴッドファ…

映画感想「007カジノロワイヤル」

久しぶりに007の映画を劇場で見ました。 「カジノロワイヤル」は宣伝フィルムを見て、なかなかおもしろそうだったことと、新ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグが結構話題になっていたからである。物語はジェームズ・ボンドが00の称号を得る直前か…

映画感想「武士の一分」

期待していたのかどうか?藤澤周平原作の時代劇三部作、などと後からとってつけたようなシリーズの第三作目「武士の一分」。 見所は木村拓哉が時代劇にでるというところである。そして、山田洋次監督作品というところか。「たそがれ清兵衛」は確かによかった…