2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧
「ドクター・スリープ」 原作がよくかけているのだろう。品のいいホラー映画という仕上がりで、なかなかの作品でした。所々に「シャイニング」へのオマージュを入れながら、見えない恐怖のようなものをテーマに描くストーリーはなかなか見ごたえあり。監督は…
「聖なる泉の少女」 絵も美しいし、映像のクオリティも高いのですが、いかんせん淡々としたこれという抑揚のない物語で、正直退屈でした。監督はザザ・ハルバシ。 一人の少女ナーメが、雪原の一角から一匹の魚をザルのような入れ物にすくい、村にある泉に流…
「ライフ・イットセルフ未来に続く物語」 少々物語の構成に凝りすぎたきらいはありますが、人生が前向きになるとっても素敵な映画でした。ジャンプカットとオーバーラップを多用した時間演出もいいリズムを作り出していて、軽快に進む物語が心地よいです。監…
「レオン」(完全版) 25年ぶりくらいですね。ナタリー・ポートマン衝撃のデビュー作。やっぱり良い。何年かに一本出てくる名作ですね。細かい演出もうまいし、さりげない視線の演技が素晴らしい。さらに物語のなんとも言えない緊張感と切ないラブストーリーに…
「LORO欲望のイタリア」 シュールな映像で駆け抜けていく映画なのですが、エロと権力が錯綜する混沌感がなかなか面白い。ただ、ちょっと長いですし、登場人物が見えづらくて、相互関係をつかみきれずに終わりました。でも面白かったです。監督はパオロ・ソレ…
「私は光をにぎっている」 カメラの被写体までの距離がほとんどのシーンでかなり遠く、登場人物の表情がほとんど見えない上に、松本穂香がいつもの調子のとぼけた演技なので、人物が誰がだれでどうなのかつかみ切れなかった。つまりは変わりゆく東京の下町と…
「影踏み」 原作はもっと人間ドラマが描けているのだろうが、この映画はそれぞれの登場人物が掘り下げ切れずに空回りした感じで、芸達者な役者も配置しているのに上滑りの仕上がりになった感じでした。監督は篠原哲雄。 ノビ師と呼ばれる、深夜に家宅侵入し…
「アイリッシュマン」 Netflix配信作品ながら、劇場で公開されれば行かざるを得ないので出かけた。さすがにロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシなど、往年の名優がドンとど真ん中で演技をすればそれだけで映画に厚みが加わる。物語は大河ド…
「アンドレア・ボチェッリ奇蹟のテノール」 超一流の人の半生を見るのは清々しくていいです。この作品、とにかく絵が美しい。冒頭のトスカーナの景色からうっとり引き込まれます。物語の構成はやや雑な気がしますが、主人公アモスの成長の姿を心地よく見るこ…
「女だけの都」 画面の構図の取り方といい、物語の軽妙な展開といい、これこそ名作と言わんばかりに見事な映画でした。たったひとときのアバンチュールを実に洒落たタッチで描いていくフランス映画の真骨頂という一本です。監督はジャック・フェデー。 フラ…
「ベル・カント とらわれのアリア」 こういうシチュエーションでは現実は「ホテル・ムンバイ」、フィクションが今回の作品なのだと思う。その意味では、全くリアリティのない甘い脚本なのかもしれないが、これを純粋な人間ドラマだと考えれば、なかなか良く…
「天才たちの頭の中 世界を面白くする107のヒント」 元来ドキュメンタリーは見ないのですが、題名に惹かれて見にきました。 次々と世界の有名人にインタビューしていく展開なので、どの言葉を心に止めるという暇もなくラストシーンまで行ってしまいます。 結…
「ひとよ」 これは良かった。もうクライマックスは号泣してしまいました。演技がちゃんとできる、しかも好きな役者が揃って、演技をつけることができる監督が揃うと最初から楽しくて仕方なかった。原作が舞台劇なので、若干映像としては無駄なエピソードがな…
「女のつり橋」 こういう人間味のあるあったかい物語は完全になくなりました。傑作ではないのですが、見終わってとっても優しい気持ちになりました。監督は木村恵吾。 物語は、三本のオムニバスになります。 第1話は温泉の女マッサージ師たちの物語。売れっ…
「三億円をつかまえろ」 まあ、一昔前の脳天気な犯罪コメディ。菊島隆三の脚本というのもあって、これはこれなりにしっかりできていたと思います。三億円事件時効成立直前という社会風刺も面白い一本でした。監督は前田陽一。 刑務所を出てきたばかりの主人…
「永遠の門 ゴッホの見た未来」 ゴッホの半生を描いた物語ですが、手持ちカメラを多用した画面作りと、ただの狂人として描くのではないゴッホの人間面への描写が素晴らしい作品でした。ゴッホが次第に異常になっていく視点に黄色のフィルターをかけたり、ゴ…
「閉鎖病棟それぞれの朝」 ドラマ演出はしっかり描かれているのに、どこかスカスカの空間が見えるのはなんだろう。舞台になる病院のリアリティが全くない。何故があまりにも多すぎるので、そこで起こる人間ドラマが薄っぺらくなってしまった感じです。監督は…
「テルマ&ルイーズ」 見逃していた一本、午前十時の映画祭は本当にありがたい。これからも続けて欲しかった。本当にこの映画はめちゃくちゃに良かった。映像も素晴らしいし、音楽センスも抜群。主人公二人の心の変化していく様が見事に演じられているし、ラ…
「不実な女と官能詩人」 フランスの象徴主義の詩人、ピエール・ルイスと彼に関わった女性マリーの物語なのだが、誰をポイントにしているのかがわかりにくい上に、テンポが悪く、しかも品がない映像なので、かなり退屈してしまいました。監督はルー・ジュネ。…
「散歩する霊柩車」演出のキレがないので、せっかくの面白い話が、だらけてしまったのは残念ですが、カルトムービーのような色合いで楽しませてもらいました。監督は佐藤肇。タクシー運転の主人公が、妻の浮気を追い求めているシーンから映画が始まる。そし…
「IT イット THE END“それ”が見えたら、終わり。」 ホラーもここまでくるとスペクタクルです。次から次に出てくる様々なクリーチャーが楽しいし、正直しまいには笑ってしまいました。しかも、普通に刺されたら死んでしまうというのがまた笑えます。でもラス…