2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「激戦 ハート・オブ・ファイト」 まるで、糸の切れたたこのように展開するストーリー。軸になる物語が定まらないままに、チーの話で進めたのが、時間が短く終わったので、ファイの話をくっつけにいったようなことになったように見えてしまう。監督はダンテ…
「ANNIE アニー」(2014年版) 1982年版の映画もそれほど印象が残っていないが、今回の映画化版は、さらに良くなかった気がします。第一、カメラが抜群に良くない。細かいカットを繰り返し、めまぐるしい映像演出をする前半部分が、とにかくミ…
「ダイナマイトどんどん」 岡本喜八監督の見逃していた一本を見る。とにかく、あわただしいほどにバイタリティにあふれたカメラワークと展開、縦横無尽に走る演出の迫力に、圧倒されるというよりも、爽快感に覆われていく。無用な理屈などさておいて、一瞬の…
「KANO 1931海の向こうの甲子園」 すばらしい。 ドラマづくりのうまさに驚嘆してしまいました。三時間を越える作品なのに、二時間ほどにしか感じられない緻密で、見事に組み立てられたストーリーづくり。それは脚本のうまさにもよりますが、的確にカ…
「恋にいのちを」 増村保造監督作品でないとおそらくみないであろう普通の娯楽映画である。一人の女が、胸の病が完治して退院するところから映画が始まる。彼女には恋人の加納がいて、その男の勤める会社は、共産主義を糾弾する雑誌を出しているが、赤字続き…
「ビッグ・アイズ」 ウォルターとマーガレット夫婦の茶番劇を描いたティム・バートンの新作であるが、私が一番嫌いなタイプの、厚顔無恥な男ウォルターが最後まで映画にのめり込むのを妨げた。ということは、そういうキャラクターを見事に演じた、クリストフ…
「ガガーリン 世界を変えた108分」 最初に、こういう偉大な歴史の一ページを丁寧に、まじめに作った作品は、ちゃんとシネコンで拡大公開すべきだと思う。特に、ほとんどが、アメリカや西側諸国からの視点で絵がれることの多い中では、こういうロシアの側…
「ジミー、野を駆ける伝説」 いったいどこから、こういう人物の話を持ち出してきたのか?と、日本人である私には感じられる。特に広範囲に活躍した英雄でもなければ、突出した業績を上げた偉人でもない。アイルランドの片田舎で、芸術と歌を人々と共にわかち…
「アゲイン 28年目の甲子園」 重松清の原作もいいのだと思うが、物語のエッセンスを決して失うこととなく、的を射た脚本に仕上げた大森寿美男の脚本がみごと。さらに、演出も務めた大森寿美男の手腕も、並ではないと感じてしまう。と、書いているが、とに…
「神様はバリにいる」 軽い、とにかく軽い映画です。でもおもしろいし、楽しい。どこか後一歩足りないところが未完成のままに展開する緩さはありますが、その緩さが、肩が凝らないし、気楽に見える。監督は李闘士男ですから、それほどの凡昨ではないし、堤真…
「96時間レクイエム」 シリーズ三作目にして、とうとう元妻が殺される。しかも、回を追うごとに物語に無理が生じ、今回はとうとう普通のアクション映画になってしまった。要するに家族が危険になるのはブライアン、あんたが悪いんじゃないのと思いたくなる…
「トラッシュ!この街が輝く日まで」 さすがにリチャード・カーティスの脚本は見事である。細かい部分まで丁寧に書き込まれた設定にうなってしまう。しかも、子供を描くとやたらうまいのがスティーブン・ダルドリー監督、でてくる三人の少年の目がきらきらし…
「私のように美しい娘」 男を手玉に取りながら、次々と自分の欲望をかなえていく悪女カミーユ・ブリス。彼女に興味を持った社会学者のブレピンは、彼女を刑務所に訪ね、その供述を本にするべくインタビューを続ける。物語は、彼女が今まで出会ってきた男たち…
「薄氷の殺人」 ベルリン映画祭でグランプリの作品賞と主演男優賞を受賞した中国映画の話題作を見る。監督はディアオ・イーナンという人である。長編三作目ということだが、驚くほどの傑作だった。編集のタイミング、カットの間、さらに赤や黄色を映像演出に…
「日曜日が待ち遠しい!」 ご存じのように、トリュフォーといえばヒッチコック敬愛者である。この作品は、そんなトリュフォーのヒッチコック崇拝者であることを見せつけるような、典型的なサスペンス映画であった。様々なシーンにヒッチコック的な演出がちら…
「突然炎のごとく」 フランソワ・トリュフォーの代表作ながら、今回初見。どうもトリュフォーは苦手な監督なのだが、この作品を見ると彼の映像のリズムが判ってくる。その上で、そのリズムに魅力を感じ、彼の映画のおもしろさを理解できたような気がした。作…
「ガンズ&ゴールド」 100分ほどしかない映画なのに、やたら長く感じる。見せ場というところに焦点を当てた演出がなされていないために、全体が淡々と進んでしまうのである。監督はジュリアス・エイバリーという人である。クライマックスのターシャとJR…
さすがデビッド・クローネンバーグ監督、やってくれます。ジャンルとしてはミステリーホラーと区分してもいいくらいの毒々しいほどに怖い映画かもしれません。もちろん、物語は、一見華やかに見えるハリウッドセレブたちの、その赤裸々な真実を描いているわ…
「百円の恋」 安藤サクラ全開!とにかく、彼女の個性で最後まで引っ張るバイタリティの固まりのような映画。脚本が「松田優作賞」なるものをとったという話題なのだが、監督は「イン・ザ・ヒーロー」の武正晴ということで、この点は期待薄でしたが、ワンシー…