2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧
「ラブストーリー」 16年ぶりの再見、大好きな韓国映画の一本です。決して映画として出来の良いものではないのですが、二代に渡るピュアなラブストーリーの展開にのめり込んでしまうのです。音楽もいいし、やはりラストは涙ぐんでしまいました。監督はクァク…
「ザ・ライフルマン」 ラトビアの近代史の汚点の一つを描いた作品ということで、勉強していったが、やはりわかりづらい部分もあった。反戦ではなく一人の人間のドラマであり、歴史の一ページという内容で、描かれる表面部分の奥にあるものを感じ取りきれなか…
「キーパー ある兵士の奇跡」 可もなく不可もなしという良質の作品でした。もうちょっと思い切ったキレのある毒があっても良かった気がしますが、その辺りを抑えたために映画にハリがなくなった感じですね。でも良い映画でした。監督はマルクス・H・ローゼン…
「薬の神じゃない!」 中国のプロパガンダ映画ですが、娯楽映画としては相当によくできていました。物語の構成、キャラクターの配置、ストーリー展開、ともにオーソドックスながら、素直に胸が熱くなって涙が溢れてしまいました。良かった。監督はウェン・ム…
「本気のしるし 劇場版」 連続ドラマの再編集らしいストーリー展開とキャラクター設定、しかも鬱陶しい女とこれまた鬱陶しい男に、ぐだぐだした展開に、特に前半はスクリーンにものを投げようかと思った。後半、少しほぐれてきた一方で平凡な展開に変わって…
「空に住む」 これはいい映画でした。青山真治監督7年ぶりの新作でしたが、とっても素敵で不思議な感じで心に染み入ってくる作品でした。 主人公直美がタワーマンションにやってくるところから映画は始まる。両親を交通事故で亡くし、父の弟雅博の投資用のタ…
「溶岩の家」 どうも、今回も物語がよく把握できなかった。それに、今回見た数本ほど画面の構図も優れていないようにも思える。監督はペドロ・コスタ。 ある工事現場、一人の男レオンが落ちたという声から映画は始まる。飛行機に乗せられて彼の故郷だろうか…
「ヴィタリナ」 暗い、なんでこの監督の作品は暗いのだ。しかも物語があってないような地味なストーリーなので、しんどい。たしかに画面作りはしっかりしているし、構図も素晴らしい、カットのつなぎも見事、さらに超広角レンズを利用した遠近感の作りも素晴…
「新しい街 ヴィル・ヌーヴ」 全編墨絵の詩的なアニメーション。淡々と語られる物語の面白さではなく絵を楽しむという感じの作品なので、鑑賞する映画という感じでした。監督はフェリックス・デュフール=ラペリエール。 カナダケベックの独立運動は過去に二…
「骨」 しんどかった。暗い画面と、人間関係の描写や台詞がない上に、男か女か区別がつかない役者の容貌に、前半は全然物語が掴めなたった。終盤でなんとなく見えてきたものの、よくわからないままに終わってしまった。監督はペドロ・コスタ。 一人の女?が…
「みをつくし料理帖」 原作の大ファンなので、相当に不安でした。文庫本全十巻の中盤までの物語のエピソードを丁寧に追って行く作りで、原作を知るものには登場人物の関係や背景がわかっているので、読んだ時の感動に浸ることができました。映画としては普通…
「鬼ガール!!」 なんともだるい映画で、早く終われ早く終われと前半ひたすら願っているのですが、クライマックスの舞台と映画のシーンになると、それだけがやたら面白い。どうせならもっとコンパクトに作れば良かったと思える。ただ、ドローンを振り回した…
「男はつらいよ 知床慕情」 これは素直にいい映画でした。寅さんが脇によった作品はいいものが多いです。全盛期の竹下景子が抜群に可愛らしいし、老年の三船敏郎の存在感もしっかり出ていて映画が締まっていた感じです。監督は山田洋次。 とらやの主人が入院…
「人間の運命」 これは良かった。カメラアングルが抜群に素晴らしいし、ストーリーの展開、構成もテンポよく見せてくれる。しかもソ連映画らしい壮大なシーンもあちこちに見られるし、文句なしのモスクワ映画祭グランプリ作品でした。監督はセルゲイ・ボンダ…
「異端の鳥」 映像のクオリティはなかなかなのですが、お話が暗い上に長過ぎて後半しんどかった。特に前半のバイタリティのある演出が、後半ちょっと息切れが見えたような絵になってくるのも少し気になる。原作があるので、こういう展開なのかもしれないが、…
「セルギー神父」 一人の人間の、自分に課した罪深さをひたすら追い求める物語で、淡々と流れる中に潜む力強さが魅力の作品でした。監督はイーゴリー・タランキン。 一人の老神父が船着場で神の存在の問いかけ問答をしている。カットが変わり、ロシア皇帝が…
「星の子」 監督が大森立嗣であり原田知世ほか脇役もしっかりしてるので見にきたけれど、なんともしょぼい作品だった。芦田愛菜は子役時代はそれなりに認めていたが、大人になってからは完全に花がなくなった上に存在感が引き立たず、作品を牽引できていない…
「ウルフズ・コール」 フランス製の潜水艦映画ですが、これがなかなか面白かった。潜水艦同士の丁々発止というより、一昔前の一触即発の核戦争の恐怖を描くというオーソドックさも面白いし、主人公たちがヒーローとなっていく展開も素直に楽しめた。監督はア…
「浅田家!」 うまくまとまった素敵な感動作でした。それとなく構成された泣の場面も嫌味がなく、全体の流れもほのぼの感を最後まで外さない。そしてラストの仕上げも良い。前作ほどではないですが良い映画でした。監督は中野量太。 浅田家の父章の葬儀の日…
「魂のジュリエッタ」(4Kリマスター版) 監督はフェデリコ・フェリーニ。ということなので、全編カーニバルです。ストーリーは、夫の不倫疑惑に悩む主人公ジュリエッタの幻想とも現実とも言えない心の揺れ動きが、独創的、万華鏡のような映像の氾濫で描かれて…
「フェアウェル」 実話に基づいたウソというテロップから始まるこの映画、たしかに、コテコテの中国映画ではなく、アメリカで育った監督の視点で描いたアメリカ映画である。描くところは、がん告知の話ですが、サラサラと水が流れる様に展開していく素朴感が…
「ある画家の数奇な運命」 これはいい映画でした。三時間を超えるのに眠くならない。それがクオリティの高さの証明でもあります。美しいカメラと、芸術的な演出の数々、ストーリー展開の緻密さと、気付かせないほどに作り込まれた映画のリズムにため息が出て…
「ミッドナイトスワン」 これは思いの外良かった。前半はありきたりの展開と普通の映像で流れていくのですが後半どんどん深みが加わってきて、終盤は引き込まれラストは涙が自然と溢れてきました。監督は内田英治。 トランスジェンダーの凪沙がいわゆるオカ…