くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「SONG TO SONG ソング・トゥ・ソング」「ニューヨーク 親切なロシア料理店」

「ソング・トゥ・ソング」 断片的に撮ったさまざまなシーンをつなぎ合わせて、感性だけで描く男と女の物語、というか、もはや一貫したストーリーもない映像詩のような作品で、背後に流れる音楽に映像が踊っていくという作品である。正直、退屈でしんどいし話…

映画感想「笹舟お紋」「怪談雪女郎」

「笹舟お紋」 テレビ時代劇の世界で、シンプルそのままの娯楽時代劇でした。監督は田中徳三。 笹を使って人を殺傷するというぶっ飛んだ技を持つお紋という渡世人が、たまたま一人のチンピラが殺される現場に遭遇し、それが縁でとある宿場町で、茶屋を救った…

映画感想「パリのどこかで、あなたと」「日本独立」

「パリのどこかで、あなたと」 想像以上に洒落た素敵な映画でした。ファンタジックでもありヒューマンドラマでもあり、ラブストーリーでもある一本。監督はセドリック・クラピッシュ。 地下鉄の中、物語の中心になるレミーとメラニーが隣同士の席に座ってい…

映画感想「秘録怪猫伝」

「秘録怪猫伝」 こういうコテコテの怪談はおもしろくてたまりません。しかも古き良き日本映画の様式美の世界も堪能できた。楽しかった。。監督は田中徳三。 野立てをしているある弱小城主の妹に惚れ込んだい大名の城主が無理やり側室に迎えようとする。それ…

映画感想「私をくいとめて」「無頼」

「私をくいとめて」 面白い映画なのですが、ちょっと間延びしてしまっている感じです。もう少しコンパクトに引き締めたら素敵な映画になりそうでしたが、のんが可愛いので最後まで見れたという感想になってしまいました。監督は大九明子。 一人暮らしで、彼…

映画感想「声優夫婦の甘くない生活」「ハッピー・オールド・イヤー」「また、あなたとブッククラブで」

「声優夫婦の甘くない生活」 予想に反してなかなかの佳作でした。最近のイスラエル映画は侮れません。それほど長くない物語の中に洒落た展開が散りばめられています。ある意味素敵な映画という一本でした。監督はエフゲニー・ルーマン。 1980年代、ソ連から…

映画感想「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」「天外者」

「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」 ここまで話題になると一応見に行かないとと思って見に行きました。テレビアニメを見ていた時も気になる必要以上の引き伸ばしとストーリー展開のキレのなさが、テレビなら構わないが映画だと無駄に長いだけになった感じで、演…

映画感想「ワンダーウーマン 1984」「約束のネバーランド」「ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!」

「ワンダーウーマン 1984」 これは面白かった。ストーリーもしっかりしてるし、アクションも半端ないし、何よりガル・ギャロットが美しすぎて、見ているだけで楽しくなる。しかもエンドクレジットの大サービスで、拍手したくなりました。久しぶりに娯楽映画…

映画感想「鯨神」「ひき裂かれた盛装」「脂のしたたり」

「鯨神」 流石に新藤兼人の脚本は原作を見事に深みのある人間ドラマに仕上げています。スペクタクルな鯨神との死闘シーンをハイライトに描かれる人と人の生き様は圧倒されました。監督は田中徳三。 沖合に毎年現れる巨大な鯨を、地元の漁師達は鯨神と呼んで…

映画感想「ネクスト・ドリーム ふたりで叶える夢」「新解釈・三國志」

「ネクスト・ドリーム ふたりで叶える夢」 いい映画のはずなんですが、人物の焦点がぼやけていて、誰を中心に描いているのかが中途半端に仕上がったのが残念。でも楽曲は素晴らしいし、ダイアナ・ロスの娘トレイシー・エリス・ロスの存在感と声が抜群でそれ…

映画感想「宿無し犬」「駿河遊侠伝 破れ鉄火」「座頭市兇状旅」

「宿無し犬」 田宮二郎と天知茂の軽妙な大阪弁のやり取りで機関銃のように展開する気楽なアクション映画。これこそプログラムピクチャースター映画の典型の一本。楽しかった。監督は田中徳三。 母親の墓をゴルフ場に変えられ、その腹いせに四国に乗り込んだ…

映画感想「バクラウ 地図から消された村」「ミッドナイト・スカイ」

「バクラウ 地図から消された村」 いかにも際物的な映画ですがカンヌ映画祭審査員賞受賞ということで見にいく。なんのことかという映画です。派手な殺傷シーンもグロテスクなシーンもありますが、どちらかというと不可解なシーンばかりでシュールに展開させ…

映画感想「ヒトラーに盗られたうさぎ」「ノッティングヒルの洋菓子店」

「ヒトラーに盗られたうさぎ」 ナチス映画ですが、非常にゆるい作品でした。というより少年少女向け映画という感じです。ドイツの絵本作家ジュディス・カーの自伝的映画です。監督はカロリーヌ・リンク。 ドイツで暮らすアンナは、兄マックス、優しい両親と…

映画感想「悪名一番」「悪名無敵」

「悪名一番」 たわいのない二本立て娯楽映画。そのたわいなさがこういう昔の邦画を見る楽しみでもあります。監督は田中徳三。 正月、何するでもなくゴロゴロしている主人公朝吉と清次の二人。そこに、忘年会の金を払ってもらえないと泣きつきにきた女将の話…

映画感想「エイブのキッチンストーリー」「サイレント・トーキョー」「ミセス・ノイズィ」

「エイブのキッチンストーリー」 ちょっと雑多な映画でした。SNSの投稿を使ったハイテンポな展開と宗教的な違いからくるギクシャク感をテンポよく見せていくのですが、今ひとつストーリーの線がぼやけて見えづらくなったのは残念。監督はフェルナンド・グロ…

映画感想「種をまく人」「裁かれる越前守」「ドドンパ酔虎伝」

「種をまく人」 適当な映画かと思っていましたが、意外にしっかりと作られた佳作でした。少々重いのと、終盤がちょっとくどい上にラストの処理がかなりシュールですが、基本に則った編集テクニックなどはなかなかのものでした。監督は竹内洋介。 精神科の病…

映画感想「燃ゆる女の肖像」「魔女がいっぱい」

「燃ゆる女の肖像」 色調を抑えた絵作りと、細かいセリフに散りばめられた伏線、そしてなんとも言えない色気とエロティックさを漂わせる展開が見事な作品でしたが、地味で淡々と流れる物語は、悪く言えばしんどいです。でもなかなかの一本でした。監督はセリ…

映画感想「100日間のシンプルライフ」「ザ・プロム」

「100日間のシンプルライフ」 面白い映画なのですが、物語が整理できていないのか、私が整理できないのか、どこかつかみどころのない展開を追いかける形になってしまった。カメラワークも面白いし、洒落たシーンもありそうで背後に潜む毒やラストのどんでん…

映画感想「滑走路」「アーニャは、きっと来る」

「滑走路」 いい映画でしたが、ほんの少し脚本の甘いところが気になった。主人公を三人に設定してるのですが、三人を結びつける天野の自殺の描き方が弱いのが残念。監督は大庭功睦。 厚生労働省に勤める鷹野が心療内科で治療を受けている。なかなかねむれな…

映画感想「モータル」「脳天パラダイス」「記憶の技法」

「モータル」 思いのほか面白かったです。北欧らしい神秘的な空気感の中で描かれるちょっとSF的でちょっとスペクタクルでちょっと切ない展開が魅力の映画でした。監督はアンドレ・ウーヴレダル。 一人のホームレスのアメリカ人青年エリックが森に隠れている…

映画感想「アンダードッグ 前編」「アンダードッグ 後編」

「アンダードッグ 前後編」 ガチの硬派な映画ですが、かなり良かった。四時間以上あるのに退屈せずに引き込まれていきます。なんといってもクライマックスのボクシング練習から試合のシーンが圧倒されます。森山未來と北村匠海の役者根性にも拍手の傑作でし…