くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「宮本武蔵」「宮本武蔵 般若坂の決斗」「宮本武蔵 二刀流開眼」(内田吐夢監督版)

「宮本武蔵」 大胆なカメラワークと構図、光を縦横に使った演出が豪快な作品で、何度か映画化されている中での白眉の一本という傑作です。監督は内田吐夢。 関ヶ原の戦いに敗れた又八と武蔵の場面から始まり、お甲との出会いから又八が何処かへ逃げ、武蔵が…

映画感想「アルプススタンドのはしの方」「ぐらんぶる」

「アルプススタンドのはしの方」 兵庫県の高校演劇部の名作戯曲の映画化。と、半信半疑でしたが、めちゃくちゃ良かったです。書き込まれた脚本の見事さ、なぜなぜとどんどん引き込まれていく展開、小さな作品なのに、大作にも引けを取らない人間ドラマ。ラス…

映画感想「死亡遊戯」(4Kリマスター版)「君が世界の始まり」

「死亡遊戯」 ご存知ブルース・リーの遺作にして未完の作品。四十年ぶりくらいの再見。お世辞にも面白い映画とは言えないだらだらしたストーリー展開ですが、クライマックスの黄色のコスチュームのブルース・リー本人のアクションシーンは彼のカンフーアクシ…

映画感想「ブラック アンド ブルー」「#ハンド全力」

「ブラック アンド ブルー」 脚本がよければ三流監督でもそれなりの作品になるという典型的な作品。とにかく脚本が実によく書き込まれている。しかも演出もそれなりにテンポ良くスピーディなので、最後まで全くだれずに見終わることができました。久しぶりに…

映画感想「17歳のウィーン フロイト教授人生のレッスン」「ぶあいそうな手紙」

「17歳のウィーン フロイト教授人生のレッスン」 ちょっと面白い作品でした。幻想的な夢シーンを挿入しながら、ナチスに侵略されていくウィーンの街で一人の青年の生き方を描く。時代の流れと青年の成長がかぶる展開がなかなか引き込まれました。監督はニコ…

映画感想「大菩薩峠」「大菩薩峠第二部」「大菩薩峠完結篇」(内田吐夢監督版)

「大菩薩峠」内田吐夢監督版全三部作 大菩薩峠に佇む主人公机龍之介の姿から映画は始まる。そして登ってきた老人の娘を迎え、一人休む老人を斬り捨てて何処かへさる。たまたま通りかかった大泥棒の男が残された娘松を連れて旅に出る。 こうして物語が始まる…

映画感想「海辺の映画館 キネマの玉手箱」「グランド・ジャーニー」

「海辺の映画館 キネマの玉手箱」 最初は三時間を超える作品で、鼻についてくるのかと思ったがそんなことはない。いつの間にか映画の中に主人公たちと入り込んで、ラストでは監督のメッセージを素直に受け入れて感動してしまいました。うまいとしか言いよう…

映画感想「LETO レト」「追龍」

「LETO レト」 実話に基づいたロシアのロックバンド「キノ」のボーカルの物語ですが、視点がまとまらないで物語が掴みきれなかった。落書きのように街中や人がアニメで書き込まれたり、ミュージカル風に主人公の周りの人々が歌ったりと楽しい映像ととにかく…

映画感想「土」(最長版)

「土」 四十年ほど前に見たのだがほとんど覚えていない。オリジナルネガは焼失し、ロシアで発見された最長版しかないのを見る。内田吐夢監督の傑作の一本。ラスト部分のフィルムは無いのですが、これは傑作でした。カメラアングルの使い方、畳み掛けるストー…

映画感想「限りなき前進」「はちどり」

「限りなき前進」 戦前の映画で、肝心のテーマになる部分のフィルムがなくなっているためにそこを字幕で補完しての上映なのですが、なくなった部分の映像をこれほどみたく思ったのは初めてでした。おそらく完全なものはすごい傑作なのではないかと思います。…

映画感想「血槍富士」「虚栄は地獄」「漕艇王」「少年美談 清き心」「劇場」

「血槍富士」 これは傑作でした。コミカルなドラマから映画は始まるのですが、いつの間にか人情味あふれる展開、そしてクライマックスは派手な立ち回りの後、風刺の効いたラストシーンで締めくくる脚本構成が素晴らしい。監督は内田吐夢。 槍持ちの主人公権…

映画感想「海底47m古代マヤの死の迷宮」「コンフィデンスマンjJPプリンセス編」

「海底47m古代マヤの死の迷宮」 期待してなかったけれど、思いの外面白かった。これでもかというほど最後まで手を抜かずに見せ場を作った才能に拍手したい映画でした。まあ、ありきたりのパニック映画といえばそれまでですが、いつの間にか引き込まれてしま…

映画感想「パブリック 図書館の奇跡」

「パブリック 図書館の奇跡」 いい映画なんですけどね、それほど引き込まれるほど出来がいいと思えないし、所々にちょっと嫌なシーンがあるけど、さらっと消えてしまうし、脚本も普通の出来栄え。そんな映画でした。監督はエミリオ・エステベス。 シンシナテ…

映画感想「お名前はアドルフ?」「今日から俺は!!劇場版」

「お名前はアドルフ?」 典型的な舞台劇で、その面白さはわかるが、なかなか映画にはなり切れていないのが残念。ただ、画面は美しいしカメラワークも秀逸。監督はゼーンケ・ボルトマン。 ピザ配達人が街中を走っている場面にタイトルが被って映像が始まり。…

映画感想「グッド・ワイフ」「リトル・ジョー」

「グッド・ワイフ」 これといって取り立てていい映画でもないのですが、どこか魅力の垣間見られる一本。メキシコという国柄を理解できればちゃんと楽しめるのかもしれません。監督はアレハンドラ・マルコス・アベヤ。 主人公ソフィアは、夫が会社の役員で成…

映画感想「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」「ドラゴンへの道」(4Kリマスター版)

「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」 司教の小児虐待を描いた実話に基づく物語ですが、リレーのように主人公を変化させながら描いていく脚本のうまさと、次第に追い詰めていく展開が相当に良くできた一本。ただ、内容が内容なので重い。それでも二時間以上…

映画感想「銃2020」「ライド・ライク・ア・ガール」「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」

「銃2020」 2018年の「銃」を同じ監督で視点を変えて作った作品。中編ですが、前作よりも少し洗練されているように感じました。銃というものに魅せられる主人公の物語という感じで面白かった。監督は武正晴。 水溜りに東子の文字が浮かび主人公東子がストー…

映画感想「ステップ」

「ステップ」 何の変哲もない映画ですが、とっても優しい映画でした。ちらほら出るお遊びもさりげないスパイスになって、終始涙が止まりませんでした。監督は飯塚健。 壁のカレンダーに予定を書き込む手が突然止まり、すーっと下に下がってしまって一人の女…

映画感想「バルーン 奇蹟の脱出飛行」「WAVES ウェイブス」

「バルーン奇蹟の脱出飛行」 もっと面白くなるはずなのですが、脚本の弱さが露呈した作品で非常にもったいない。実話ゆえの緊迫感が弱く、ハラハラドキドキ面白いのですがもう一歩もの足りなかった。登場人物の性格や描写がくっきり浮かんでこないのが残念。…

映画感想「チア・アップ!」「ドラゴン怒りの鉄拳」(4Kリマスター版)「ラ・ヨローナ 彷徨う女」

「チア・アップ」 特に秀でた映画ではないですが、普通に楽しめる作品でした。ダイアン・キートンが出ていなければいかなかったジャンルですね。さすがにお年を召してしまいましたね。監督はザラ・ヘイズ。 主人公マーサが遺品を家の前で処分している場面か…

映画感想「透明人間」(リー・ワネル監督版)

「透明人間」 女は怖い。これに尽きるほどのぞわっとするラストを見せられた。スタイリッシュな映像はさすがに美しく、流麗なカメラワークも恐怖を倍増させていく。しかしところどころに穴が見える脚本は意図的なものか、ミスか。その疑問を追いかけながらラ…

映画感想「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」

「ホット・ファズ俺たちスーパーポリスメン!」 これはめちゃくちゃ面白かった。見逃していた作品で2008年公開映画ですが、コロナの影響で再上映。物語のテンポといい、スピード感といい、それでいてグロい笑い満載で、さらにミステリーの面白さも十分堪…

映画感想「イップ・マン 完結」「その夜は忘れない」

「イップ・マン完結」 いよいよ最終章、例によってイップ・マンは無敵に強いし、ストーリーの展開もスピーディなので、ラストまで一気に見れました。物語は一昔前の西洋人悪、中国人善という構図ですが、実話をもとにしてるとして目を瞑りましょう。監督はウ…

映画感想「男はつらいよ 寅次郎恋歌」「男はつらいよ 柴又慕情」

「男はつらいよ寅次郎恋歌」 物語の構成はワンパターンで面白みもないが、画面の絵作りの美しさは流石に美しい。特に冒頭の山村の芝居小屋のショットは秀逸。監督は山田洋次。 山深いところで興行を打つ芝居小屋だが、連日の雨続きでお休み。そんな小屋で寅…

映画感想「今宵、212号室で」「サンダーロード」

「今宵、212号室で」マリヤ、リシャール、アズドルバル、イレーネ 映画が悪いのか体調が悪いのか眠くて眠てしかたなかった。シュールでファンタジック、幻想的という感じの一夜の物語ですが、物語が雑多に見える上に、ちょっと音楽のセンスが悪いのか、安っ…

映画感想「ドラゴン危機一髪」(4Kリマスター版)「女めくら物語」

「ドラゴン危機一髪」 物語は単純だし展開も雑ですが、ブルース・リーの魅力だけで見る一本、まあそれだけで楽しかった。監督はロー・ウェイ。 主人公チェンが叔父に連れられて故郷に戻ってくる。いとこたちと一緒に製氷工場で働くことになるが、何とそこは…

映画感想「のぼる小寺さん」「一度も撃ってません」

「のぼる小寺さん」 小品ですが、とっても爽やかな青春ムービーでした。仰々しい熱さもない淡々とした青春の一ページがとにかく素敵な映画でした。監督は古厩智之。 ボルタリングをする主人公小寺さんのカットから映画が始まる。彼女を熱い視点で見る卓球部…

映画感想「MOTHER マザー」

「MOTHERマザー」 脚本が悪いのか演出が悪いのか映画と演技に強さがない。こちらに訴えかけてくる迫力がないのに、ひたすら陰湿で暗い。監督の独りよがりにしか見えない仕上がりになったのはどうしたものか。長澤まさみも監督の大森立詞もいい役者だし良い監…

映画感想「カセットテープ・ダイアリーズ」「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」

「カセットテープ・ダイアリーズ」 これは良かった。映画が躍動している。自然と踊り出してしまうような青春ドラマにも関わらず背景にある人種差別、親子の愛などしっかりとしたドラマが描きこまれた素敵な作品でした。実話ということですが、監督の演出セン…

映画感想「ドヴラートフ レニングラードの作家たち」

「ドヴラートフ レニングラードの作家たち」 凡作ではないのですが、サロンと出版社内での長回しの会話劇を中心にした作劇は正直しんどかった。しかも、様々な人が作家に扮する映画の撮影シーンなど混乱してしまうようなシーンも他のシーンと同様のテンポと…