くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「アンダードッグ 前編」「アンダードッグ 後編」

「アンダードッグ 前後編」 ガチの硬派な映画ですが、かなり良かった。四時間以上あるのに退屈せずに引き込まれていきます。なんといってもクライマックスのボクシング練習から試合のシーンが圧倒されます。森山未來と北村匠海の役者根性にも拍手の傑作でし…

映画感想「佐々木、イン、マイマイン」「バナナパラダイス」

「佐々木、イン、マイマイン」 散らかったジグソーパズルのピースの一つ一つを映像に変換しながら、それぞれを繋いでいく作業を見ている私たちが頭の中で行っていく、そんなどこか懐かしい青春を思い出すようなちょっといい映画でした。切ないけれど、といっ…

映画感想「THE CAVE サッカー少年救出までの18日間」

「THE CAVE サッカー少年救出までの18日間」 もう少し適当な映画かと思っていたら、意外にしっかり、手際良く作られた良質の作品でした。ラストまで退屈しない映像、ストーリー演出はうまい。監督はトム・ウォーラー。 タイの少年サッカーチームが練習してい…

映画感想「水上のフライト」「泣く子はいねぇが」

「水上のフライト」 よくある話なのでと全く期待していなかったが、これがとっても良かった。ストーリー展開のリズムが爽やかで清々しいし、クライマックスの超望遠を使った人物と背景のボケ具合の映像表現が素晴らしい。監督は兼重淳ですが、この人の作品に…

映画感想「THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女」「家なき子 希望の歌声」(実写版)

「THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女」 これと言ってずば抜けている作品でもなかった。お話が平凡だし映像も秀でていない。主演の女の子が可愛らしいからもったようなものという感じでした。監督はバイ・シュエ。 女子高生のペイと友達のジョーが遅刻でと…

映画感想「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」「Mank マンク」「ホモ・サピエンスの涙」

「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」 テンポが良い映像と軽妙なセリフの応酬はまさに舞台シラノ・ド・ベルジュラックの世界という感じで楽しくてほんのり感動させるいい映画でした。監督はアレクシス・ミシャリク。 大女優サラ・ベルナーの舞台から…

映画感想「ばるぼら」「ルクス・エテルナ 永遠の光」

「ばるぼら」 原作があるのでなんとも言えないけれど、キャラクターがそれぞれ生きていないし、物語の筋立てが今ひとつ見えてこない。不思議な話なのだが不思議感が漂ってこないのが残念。二階堂ふみの演技だけが光る一本でした。監督は手塚眞。 都会の遠景…

映画感想「さくら」「ドクター・デスの遺産 BLACK FILE」

「さくら」 可もなく不可もない平凡な家族の物語が、次第に歪み歪んでいく終盤がなかなか面白いのだがその後の締めくくりが普通なので、せっかくが無駄になったようなもったいない作品でした。監督は矢崎仁司。 主人公薫が大学から実家に戻ってくる場面から…

映画感想「PLAY 25年分のラストシーン」「Malu 夢路」

「PLAY25年分のラストシーン」 ホームムービーで撮りためた映像を編集したとして作られた作品で、よくある手法ですが、それなりに楽しむことができました。監督はアントニー・マルシアーノ。 13歳の少年マックスが両親にもらったビデオカメラで友人達や家族…

映画感想「青春神話」「愛情萬歳」「河」

「青春神話」 これはなかなかの秀作、青春の一ページを殺伐とした虚しさで描く映像が見事。しかも、背景の街並みの絵作りも上手く、世相が的確に描写されている光の使い方も上手い。監督はツァイ・ミンリャン。 雨が降り頻る中、電話ボックスに飛び込んだア…

映画感想「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」「ビルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」「アイ・キャン・オンリー・イマジン 明日へつなぐ歌」

「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」 スタジオライカのストップモーションアニメ。ゴールデングローブ賞受賞作品。の割には普通のアニメーションでした。CGかと思うほどスムーズに動くストップモーションアニメの凄さはあるのですが物語がシンプル…

映画感想「少女ムシェット」「バルタザールどこへ行く」「ストックホルム・ケース」

「少女ムシェット」 四十年ぶりの再見。その時もあまり印象が残ってなかったが、傑作というのはこういう、時に一回でわからないが部分があるものだと改めて思う。たしかに徹底的に計算され尽くされた演出がとにかくしんどい。前半の細かいカットと最小限のセ…

映画感想「おらおらでひとりいぐも」「461個のおべんとう」「ホテルローヤル」

「おらおらでひとりいぐも」 一人ぼっちになった老婦人の毎日を淡々と描くファンタジーという感じで、面白いと言えば面白いが、後向いたようにしか見えない瞬間がなんとも鬱陶しいと言えなくもない。どこかじめっとしたものが見え隠れしなければ、あっさりド…

映画感想「恐怖に襲われた街」「オー!」

「恐怖に襲われた街」 えっ?爆弾はどうなったの?という大ボケのラストシーンに大笑いしてしまった。殆どが主人公ルテリエが犯人を追いかけていくシーンで、そのどれもがスタントなしでやったというアクションシーンの連続で、それだけで魅せる作品。もちろ…

映画感想「大盗賊」「危険を買う男」

「大盗賊」 普通の活劇で、今や廃れてしまったジャンルの一本。実在の義賊カルトゥーシュの自伝的な映画。監督はフィリップ・ドゥ・ブロカ。 カルトゥーシュが、次々とスリを繰り返していく鮮やかなシーンから映画が始まる。そして盗んだものを元締めのマリ…

映画感想「十二単衣を着た悪魔」「ジオラマボーイ・パノラマガール」

「十二単衣を着た悪魔」 低予算のどうしようもない映画かと思って見ていたのですが、弘徽殿の女御を演じた三吉彩花が中心になるにつれて映画の足元がしっかりして、最後まで物語を引っ張ってくれました。ラストは、それなりにじんわりと胸が熱くなりました。…

映画感想「大頭脳」「プロフェッショナル」

「大頭脳」 これは面白かった。馬鹿馬鹿しいコメディなのだが、やることのスケールがでかくて、呆れているうちにどんどん引き込まれていく。傑作でした。監督はジェラール・ウーリー。 伝説の怪盗ブレインが街を歩いている。あまりに頭がいいので顔が少し傾…

映画感想「愛しの母国」「星くず兄弟の伝説」「星くず兄弟の新たな伝説」

「愛しの母国」 中国建国七十年を記念してチェン・カイコーが総監督をし他に六人の監督を起用して製作されたオムニバス作品。国威高揚、プロパガンダ的な作品なのですが、歴史的な七つのエピソードにまつわる物語を、庶民のエピソードの中に捉え、なかなか面…

映画感想「ザ・ハント」「罪の声」「きみの瞳が問いかけている」

「ザ・ハント」 少々グロいけれどかなり面白い。テンポのいい演出と抜群の脚本の組み立ての妙味、そしてこの手のB級ホラーアクションらしいいかにもな知的なセンス。この融合にすっかり引き込まれた。面白かった。監督はクレイグ・ゾベル。 一人の女性が背中…

映画感想「レディ・マクベス」「ウルフウォーカー」

「レディ・マクベス」 映画にキレがない。脇役が弱いために主役が浮かび上がってこない仕上がり。面白いはずなのだが今ひとつになるのが残念な映画でした。監督はウィリアム・オルドロイド。 主人公キャサリンと夫との結婚式から初夜のシーンになって映画は…

映画感想「カサノバ」「サテリコン」

「カサノバ」 40年ぶりの再見、豪華絢爛たるSEX絵巻だが、これほどすごい映画だったかと改めて、感嘆してしまいました。セットの物凄さもですが、次はどんなシーンが出てくるのかとワクワクするほどの絵巻物の世界に引き込まれる。ただ、若干長いですね。監…

映画感想「パピチャ 未来へのランウェイ」

「パピチャ 未来へのランウェイ」 バストショット以上のカメラアングルと時折挿入する手持ちカメラの映像が全体を緊張感あふれる仕上がりにした映画、こういうアルジェリアの現実をストレートに描かれると、やはりアメリカ映画にない重苦しさを感じてしまい…

映画感想「おもかげ」「ホテルニュームーン」「アイヌモシリ」

「おもかげ」 何とも不純な映画、主人公に全然感情移入していかない上に、鬱陶しくさえなってしまった。ただ、ゆっくりと対象に迫っていく長回しのカメラワークがなかなかの作品で、カメラが物語を語るという演出は見応えありました。さらに音の演出も特に前…

映画感想「ラブストーリー」「アウェイデイズ」

「ラブストーリー」 16年ぶりの再見、大好きな韓国映画の一本です。決して映画として出来の良いものではないのですが、二代に渡るピュアなラブストーリーの展開にのめり込んでしまうのです。音楽もいいし、やはりラストは涙ぐんでしまいました。監督はクァク…

「ザ・ライフルマン」「朝が来る」

「ザ・ライフルマン」 ラトビアの近代史の汚点の一つを描いた作品ということで、勉強していったが、やはりわかりづらい部分もあった。反戦ではなく一人の人間のドラマであり、歴史の一ページという内容で、描かれる表面部分の奥にあるものを感じ取りきれなか…

映画感想「キーパー ある兵士の奇跡」

「キーパー ある兵士の奇跡」 可もなく不可もなしという良質の作品でした。もうちょっと思い切ったキレのある毒があっても良かった気がしますが、その辺りを抑えたために映画にハリがなくなった感じですね。でも良い映画でした。監督はマルクス・H・ローゼン…

映画感想「薬の神じゃない!」「靴ひも」

「薬の神じゃない!」 中国のプロパガンダ映画ですが、娯楽映画としては相当によくできていました。物語の構成、キャラクターの配置、ストーリー展開、ともにオーソドックスながら、素直に胸が熱くなって涙が溢れてしまいました。良かった。監督はウェン・ム…

映画感想「本気のしるし 劇場版」

「本気のしるし 劇場版」 連続ドラマの再編集らしいストーリー展開とキャラクター設定、しかも鬱陶しい女とこれまた鬱陶しい男に、ぐだぐだした展開に、特に前半はスクリーンにものを投げようかと思った。後半、少しほぐれてきた一方で平凡な展開に変わって…

映画感想「空に住む」「ストレイ・ドッグ」

「空に住む」 これはいい映画でした。青山真治監督7年ぶりの新作でしたが、とっても素敵で不思議な感じで心に染み入ってくる作品でした。 主人公直美がタワーマンションにやってくるところから映画は始まる。両親を交通事故で亡くし、父の弟雅博の投資用のタ…

映画感想「溶岩の家」

「溶岩の家」 どうも、今回も物語がよく把握できなかった。それに、今回見た数本ほど画面の構図も優れていないようにも思える。監督はペドロ・コスタ。 ある工事現場、一人の男レオンが落ちたという声から映画は始まる。飛行機に乗せられて彼の故郷だろうか…