2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「結婚」 たわいのない映画ですが、原作がそれなりに面白いのでしょう、話としては楽しめる一本でした。ただ、絵作りが非常に薄っぺらくて深みがない上に、キスシーンが汚いのが気になりました。監督は西谷真一です。夕焼けの海辺で一人の男が海に向かって歌…
「三つの愛」 正直、よくわからない映画だった。物語の中心は口減らしに田舎に奉公に出された郁二郎と発達障害の平太の物語、売れない画家の信之と体の弱い教師の通子の恋物語。そこに地元の八杉神父の過去の妻との別れの物語が絡むのだが、平太の父親はどう…
「怪談」 かなり以前に見たきりだった小林正樹監督の代表作の一本を見直す。確かにものすごいお金のかかった一級品の作品ですが、やはり長いですね。四つのお話それぞれがメリハリがないという感じで、確かに美術は凄いし、カメラも凄いし、セットは壮大だし…
「残像」 アンジェイ・ワイダ監督の遺作となった作品で、ポーランドの芸術家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキの晩年の四年間を描いた作品ですが、正直、物語としては退屈だった。もしかしたら監督が自分の死を予感したのかもしれない。広い丘の上で若い学…
「ジーサンズ はじめての強盗」 古き良き小粋なアメリカンコメディという感じのちょっとした秀作。おそらく脚本がいいのだろう、散りばめられたセリフの数々の面白さと、展開が実にリズミカルで楽しい。オリジナル版は見ていないのだが、ぜひ見たくなる一本…
「オリーブの樹は呼んでいる」 行先が見えない作品で、ラストシーンに向かって物語が収束していかない中途半端が少し気になる一本。冒頭からラストまで一貫して大好きな祖父のために奔走する主人公アルマの姿を素直に描いていけばとっても素敵なドラマに仕上…
「リベンジ・デイズ」 久しぶりのジョン・トラボルタ作品をと思って見にいったが、さすがに歳をとったね、しかも普通のアクション映画で中身も薄っぺらいし、アクションも秀でたものはないし、まぁ、普通に楽しめる程度の娯楽映画でした。監督はチャック・ラ…
「ローマ法王になる日まで」 2013年にローマ法王になったフランシスコの半生を描いた実話の物語であるが、真摯に向き合って誠実に綴って行く物語にいつの間にか引き込まれてしまう作品でした。監督はダニエーレ・ルケッティです。一人の年老いた司教ベルゴリ…
「キング・アーサー」 めまぐるしいほどのフラッシュバックとデジタル映像のテクニックを駆使した細かい編集で展開するストーリー展開は、冒頭だけならまだしも、ほとんどをその手法で走り抜けたので、物語を理解しにくいままにクライマックスに至った。途中…
「こどもつかい」 陳腐なホラー映画というレベルの一本で、大劇場で公開するより、ひっそりとビデオ発売したら話題になるような作品だった。なるほどその意味では珍品の面白さがあるかもしれませんが、正直、ありきたりなホラーでした。監督は清水崇。ある街…
「22年目の告白 私が殺人犯です」 原案の韓国映画「殺人の告白」は韓国映画らしい幼稚さはあったものの突っ走るようなストーリー展開で一気にラストまで走り抜けるバイタリティのある作品でした。今回、日本映画になって、クオリティは抜群にアップした上に…
「怪物はささやく」 とってもファンタジックで美しい映像に酔いしれてしまう一本。オープニングの美しいタイトルバックから、主人公のコナーが、とある教会の周りの地面が崩れて母親を落とすまいと必死になる悪夢のシーンまで一気に引き込んでくれます。監督…
「ザ・ダンサー」 モダンダンスの先駆者と言われるロイ・フラーの半生を描いた作品で、とにかく美しいのはそのダンスシーンである。もちろん実話なので、実際ああいったものだったのだろうが、カメラは真正面から素の状態でじっと捉える。まるで蝶が舞い、花…
「灰色の石の中で」 非常に絵作りの美しい映画で、淡い緑や黄色の色彩を中心に、綺麗に配置された構図で描かれるスタンダードな画面がとっても素敵なのです。ただ、作風は非常にシュールな形で、物語はあるものの、どこか抽象的に訴えるような演習が見られま…
「自由はパラダイス」 ヌーベルバーグを思わせるような画面作りが特徴の作品で、これというお話があるではなく、一人の少年が、父親のもとに行きたくて、少年院の脱走を繰り返していくロードムービーである。監督はセルゲイ・ボロゾフである。少年院から一人…
「ゴールド 金塊の行方」 実話を基にした犯罪サスペンス映画なのですがあ、さすがに展開のリズムが良くないので、終始今ひとつ面白みを感じなかった。いくら実話とはいえ娯楽としての映画なのだから、見せてくれなければいけない。監督はスティーブン・ギャ…
「ブラッド・ファーザー」 できの悪い娘を助けるために、元アウトローの父親が、かつてのサバイバル術を駆使して奮闘し、最後は殺されるものの、娘を助けるというそれだけの映画。こんな新おプルな映画はそれはそれで良いやという一本でした。監督はジャン=…
「LOGAN ローガン」 非常に地味なX―MENシリーズという一本でしたが、この手のヒーロー物の晩年を描くというのはどうなんだろうか。人間ドラマとしての仕上がりを目指したのかもしれませんが、今ひとつどう良かったかわかりづらい映画でした。監督はジェーム…
「BLAME!」 日本のSFアニメーションの世界観は本当に凄いと思います。謎で始まって謎で終わる。この不可思議な物語に超一級品のアニメ技術がかぶさってくるから、たとえ凡作でも圧倒的な迫力が生み出されます。物語はというと、なんか、都市が勝手に増殖して…
「エゴール・ブルイチョフ」 ロシア革命の時期を背景に、末期の癌にかかった主人公の周りの人々の反応を描いて、当時のロシアの退廃した様子を描いた作品ですが、全体が混沌としていて、いかにもロシア映画という感じの一本。個性は十分感じますが、しんどか…