2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧
「田舎司祭の日記」 映画としては、非常にクオリティの高い作品だと思いますが、終始主人公の日記の一人セリフで展開するので、地味で、しんどいというのも確かです。しかし、スタンダード画面にしっかりはめ込まれた構図や、階段での光と影の演出なども含め…
「15ミニッツ・ウォー」 典型的なB級戦闘アクションですが、物語の配分が上手いのと、余計なセリフをカットしたスピーディな展開でクライマックスまで一気に進む感じは面白かった。実話を基にしているフィクションではありけれど、作りすぎていないのがいい…
「トスカーナの幸せレシピ」 まあ、普通のヒューマンドラマです。しかし、才能のある人はどうしてああも常識外れな人物像として描かないといけないのかと思います。監督はフランチェスコ・ファラスキ。 三ツ星シェフの主人公が、暴力沙汰で収監され、社会奉…
「月給13,000円」 これはなかなか良かった。田舎から東京の本社にやってきた若いサラリーマンが、北海道に飛ばされるまでの1ヶ月間のサラリーマン哀歌なのですが、展開するも物語のテンポがいい上に、演じる役者がしっかりと自分の役をぶれずに演じ切っては…
「ジェミニマン」 作りようによっては面白くなるはずなのですが、なんの工夫もない普通のアクション映画でした。あれなら、あえてクローンにする理由があったのかと思います。監督はアン・リー。 ベテランスナイパーのヘンリーが今日のターゲットを狙ってい…
「駅までの道をおしえて」 時間潰しに見にきた。なんともダラダラした脚本とストーリーテリングのセンスのない演出で、とにかく退屈な映画でした。これは、映画を作るということがわかっていない作家の映像というほかないです。しかも主演の女の子の演技指導…
「お料理帖 息子に遺す記憶のレシピ」 よくある認知症の映画かと思ってみたのですが、なかなかしっかりと作られていて、ヒューマンドラマとして素直に感動してしまいました。監督はキム・ソンホ。 総菜屋を営むエランは、長年自分の経験から作り上げたおかず…
「ラブゴーゴー」 とっても洒落た三つの恋愛ラブストーリーで、それぞれがたわいないユーモアに溢れているので、見ていて心地いいし、妙な暗さもなく、湿っぽさもなく、それでいて、どこか切ない。とってもいい映画でした。監督は台湾のチェン・ユーシュン。…
「時計じかけのオレンジ」 何度見たことだろう。スタンリー・キューブリック監督作品の中では大好きな一本。やはり天才が作る作品は何度見ても飽きないし、何度見ても、凡人の感性を超えた映像世界を体験できる醍醐味を味わえます。やっぱり凄い。 オレンジ…
「スペシャルアクターズ」 上田慎一郎監督長編の二作目ということです、この人の才能がどの程度かと上から目線で見てしまった。茶番劇のような映画だが、こんなものを作る人が一人くらいいてもいいのではと思います。面白い話なのですが、映像のテンポが平坦…
「イエスタデイ」 テンポの良い軽いタッチのコメディで、心地よい笑いと感動を作っていく展開なのですがあと一歩物足りなかったのは、モチーフになったビートルズが偉大すぎたか、ビートルズの小ネタを見抜ききれていなかったかもしれません。主人公ジャック…
「レディ・マエストロ」 女性指揮者として成功したアントニア・ブリコの半生を描いた作品で、特に秀でたものはなく、丁寧に全てのエピソードを綴っていった感じでちょっと長い。監督はマリア・ペーテルス。 音楽ホールに勤める主人公ウィルが、今日のコンサ…
「空の青さを知る人よ」 日本のアニメーションの実力を見せつけられたような秀作。とっても良かった。アニメでしか表現できない描写を随所に盛り込んで、テンポいいストーリー展開で見せる。ラストの処理もうまい。いい映画でした。監督は長井龍雪。 あおい…
「真実」 評判が良くないので、期待していなかったけれど、静かな雰囲気がラストで生きてくる作品でした。監督は是枝正和。 大女優ファビエンヌが自伝本を発表することになろ、脚本家で娘のリュミエールが夫のハンク、娘のシャルロットを連れてやってくる。…
「アップグレード」 今ひとつ工夫の足りない映画でしたが、B級感満載のSF映画という感じで楽しめました。監督はリー・ワネル。 主人公グレイが車の修理をしている場面から映画が始まる。時は近未来で、妻のアシャはIT企業に勤め、全自動の車で帰宅する。グレ…
「今さら言えない小さな秘密」 ほとんど一人台詞で進んでいくので、ちょっとうんざりしかけたのですが、ラストの処理がとっても素敵だったので、救われた感じです。その意味でいい映画だった。監督はピエール・ゴドー。 主人公ラウルが全身に包帯を巻きベッ…
「金環蝕」 流石に面白いですね。石川達三原作ですが、キャストがそのまま海千山千というのもあり、見事な役作りで展開していく様はまさに魑魅魍魎の世界でした。監督は山本薩夫。 電力会社が九州に建設を決めた巨大ダムを巡って、その入札から汚職に至るま…
「蜜蜂と遠雷」 あまり期待していなかったのですが、少々映像説明がくどいところがあるものの、なかなかの佳作でした。ピアノコンテストのシーンだけでここまで見せられ、次第に引き込まれて行く自分を感じてしまいました。良かったです。監督は石川慶。 幼…
「毒戦 BELIEVER」 ジョニー・トー監督作品のリメイクなのですが、やはり韓国映画になれば色合いも何処か暗くなるのは否めない。お話は面白いし退屈しないのですが、割り切り感がなくて、変に薄っぺらく仕上がった感じでした。監督はチョン・ソギュン。 オ会…
「ジョン・ウィック パラベラム」 このシリーズの中で一番面白かったです。多彩な格闘戦が面白いし、画面が美しいし、スタイリッシュでスピーディ。物語はよくわからないというより単純そのものに徹しているので、シンプルに楽しめます。監督はチャド・スタ…
「ヘルボーイ」 ギレルモ・デル・トモ版の再映画化。物語の展開はスピーディだし、映像も作り込まれていて面白いのですが、いかんせん手足が飛んだり人体がちぎれたり首が飛んだりとグロテスクなシーンは多すぎて、その意味では下手なホラー映画よりもグロか…
「サラブレッド」 シュールでスタイリッシュなサスペンスなのですが、物語がラストに向かって収束していかないので、途中でだんだん眠くなってしまった。アニヤ・テイラー=ジョイの存在感で引っ張っていく感じの作品でした。監督はコリー・フィンリー。 大…
「ホテル・ムンバイ」 人間というのはなんと愚かな生き物だろうというのを目の当たりにする。自分たちが作った神に振り回されて、容赦無く同じ人間を撃ち殺していく。この物語のテロリストの少年たちはなんの躊躇もなく命令されるままに人に銃弾を浴びせる。…