2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧
「霧の中の男」 モノクロームの影絵のような絵作りがとにかく映画的で美しい作品で、前半のサスペンスフルな展開と後半のくどいほどの回想シーンが完全にバラバラなのは別とすればちょっとした作品でした。監督は蔵原惟繕です。車の後部座席からのカメラで前…
「東京喰種トーキョーグール」 日本的な抒情的な哀愁を交えた独特の世界観なのかとかなり期待した一本でしたが、普通のアニメの実写映画という仕上げ具合は少し寂しい感じがしました。戦いのシーンも今一つスピード感があるわけでもなく、と言ってグロさを描…
「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」 この手の娯楽エンターテインメント映画で眠くなったのも久しぶり。体調が悪かったのか映画が退屈だったのか不明な感じで見終わってしまいました。物語が今ひとつつかみどころがなくて、冒頭のとっかかりから展開、クライ…
「君はひとりじゃない」 一見、どいう方向に進んで行くのだろうとはぐらかされているうちに本来のメッセージが全くぶれていないことに気づかされるという、映像の効果を最大限に使ったなかなかの演出がひかる一本、見事でした。ベルリン映画祭銀熊賞受賞のポ…
「ボン・ボヤージュ〜家族旅行は大暴走〜」 宣伝で見た通り、かなりの出来栄えのエンターテインメント。こういう映画の作り方もあるもんだと思い切り楽しめました。今はやりのアクションカメラを使ったハイウェイの疾走シーンが抜群にスピード感があって面白…
「心が叫びたがってるんだ」 オリジナルの方のアニメ版は見ていないのですが、この実写版は予想外にものすごく良かった。役者がしっかりしてるのも理由ですが、脚本がしっかりとラストシーンに向かって書かれている。散りばめられるさりげないセリフがちゃん…
「彼女の人生は間違いじゃない」 要するに東日本大震災で被害を受け、帰れなくなった人たちの行き場のない殺伐とした今を描く群像劇である。いくつかのエピソードはそれぞれ独立していて、特に絡み合ってくるわけでも関連性があるわけでもない。主人公と思わ…
「夜明け告げるルーのうた」 アヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞のクリスタル賞を受賞した湯浅政明監督作品を見た。確かに独創的な絵のカットのモンタージュはなかなか面白いのですが、ポニョとトトロがかぶるように見えるシーンがどうも気になって、…
「パワーレンジャー」 ご存知、日本の戦隊ヒーローの外国版である。例によってCGのみを見せ場にするだけの作品で、ストーリーの組み立ても、ヒーロー描写の面白さも見せるわけもない普通の物語が展開、正直、クライマックスになるあたりでは眠くなってしまっ…
「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」 昔見たと思っていたのだが、見ていなかったようで、慌てて午前10時の映画祭で見ることにした。ベン・アフレックとマット・ディモンがアカデミー脚本賞を受賞した名作ですが、なるほどというほど人間ドラマが実によ…
「殺戮にいたる山岳」 一体なんのことかわからない物語で、単純な娯楽映画なのだろうが、どこかにジメジメした人間ドラマも見え隠れさせようとする暗さがあり、結局、よくわからないままに、ひたすら銃撃戦だけが印象に残った映画でした。監督はイ・ウチョル…
「ヒトラーへの285枚の葉書」 映画として非常によくできた人間ドラマの秀作でした。一体ナチスの映画はとどまるところを知らないのかと言えるほど次々と描かれてくるのですが、この作品はナチスへの批判というより、単に戦争への批判というより作品ではなか…
「素敵な遺産相続」 ちょっと洒落たコメディで、二転三転する展開が少々しつこいところもありますが、散りばめられた笑いのエッセンスをひたすら楽しむことができる映画でした。何と言っても、未だに大活躍のシャーリー・マクレーンとジェシカ・ラング、気が…
「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」 たった一人の演技力だけで二時間半をリードしていくものすごい映画にであった気がします。全く、全盛期のアル・パチーノの真骨頂を見たという傑作。これが演技力、これが役作りというものでしょう。素晴らしい作品に出…
「ジョン・ウィック チャプター2」 前作もそれほど面白いとも思わなかったが、続編でもあり、気軽な娯楽アクションということで見に行った。まぁ普通のアクション映画で銃とカンフーを取り入れたアクションが売りという面白さを見る。前回同様それほどの斬新…
「リヴォルト」 侵略SF映画であるが、面白いのは「第九地区」と同様南アフリカの映画だということである。謎の異星人に世界中が征服され、異星人が送り込んでくる謎のロボット軍団と戦う人類の姿を描いているが、やはりアメリカ映画とその空気感が違う。それ…
「しあわせな人生の選択」 淡々と進むストーリー展開に、静かに伝わってくるさりげない感動が感じられます。難病ものというか、いわゆる、余命いくばくもない主人公の周りに起こるドラマという設定ですが、非常に上品な作風で迫ってくるので、かえってしみじ…
「ディストピア パンドラの少女」 いわゆるゾンビ映画である。ウィルスのパンデミックで凶暴なハングリーズと化した人類たち。彼らは生肉を貪るゾンビのような存在となっていた。世紀末を舞台に生き残った人々がわずかに抗体を持ったセカンドチルドレンの研…
「忍びの国」 ハイテンポで独創的な演出で見せる殺陣シーンはそれなりに面白いのですが、どこかスケールを感じさせないのはカメラワークが悪いのか。さらに物語のエピソードの配分があまり良くないので、畳み掛けてエンディングに向かうクライマックスが妙に…