くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「レオン」「22才の別れ 22才の別れ Lycoris葉見ず花見ず物

「レオン」(日本) 本当にバカバカしいコメディだし、テレビドラマレベルの映像リズムですが、まぁ、無難に楽しみました。監督は塚本連平。自然食品で大成功した会社の社長玲男は、会社乗っ取りを狙う男の計画で、交通事故を起こす。しかもぶつかった相手が…

映画感想「その日のまえに」「あなたの旅立ち、綴ります」

「その日のまえに」 みていないと思っていたら、みていたことに気がついたが、やはり二度目でもこの映画はよかった。監督は大林宣彦。余命わずかな妻とし子との思い出をたどりながら、子供達、親子の話、幼馴染の話などを交え、ノスタルジックに展開していく…

映画感想「招かれざる客」「空海 KUーKAI 美しき王妃の謎」「blank13

「招かれざる客」 さすがに素晴らしい。これほど脚本が仕上がっているとなんともいえないほど感心してしまいます。人物の描き分けが見事であるし、それを演じた名優たちの演技も抜群で、単純な人種問題を絡めた人間ドラマと格が違います。監督はスタンリー・…

映画感想「ビッグ・シックぼくたちの大いなる目ざめ」「The Beguiled

「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」 パキスタン出身のコメディアン、クメイル・ナンジアニの実話の物語ですが、細かいセリフの数々がしっかり書けていて、アメリカとパキスタンの文化の違い、考え方の相違が嫌味なく描かれているのは見事なもので…

映画感想「ギルバート・グレイプ」「野ゆき山ゆき海べゆき」

「ギルバート・グレイプ」 30年ぶりくらいに見直したのですが、やはりいいですね。ラッセ・ハルストレム監督もジョニー・デップもレオナルド・ディカプリオも、ジュリエット・ルイスも誰もがこの時が頂点だったのではないでしょうか。静かに流れる時間の中で…

映画感想「はじめてのおもてなし」「早春」「52H zのラヴソング」

「はじめてのおもてなし」 ドイツの混沌とした難民問題がそのまま映画になったという感じの今、ひとつわかり切らない映画。どこか嫌な描写も散見され、外国人の私たちには理解し難いところもあるのが事実という映画だった。監督はサイモン・バーホーベン。大…

映画感想「グレイテスト・ショーマン」「悪女/AKUJO」「ウイスキーと

「グレイテスト・ショーマン」 単純に感動。隙のないストーリー展開と楽曲の素晴らしさに最後まで引き込まれました。監督はマイケル・グレイシー。主人公フィニアスが華麗な舞台を演じるクライマックスから映画が始まる。そして彼の姿は貧しい少年時代へ。し…

映画感想「サニー/32」「女ざかり」「転校生 さよならあなた」

「サニー/32」 面白そうな内容だったので見に行ったのですが、どこか歯車が噛み合っていない感じで、伝えたい部分と描く映像が微妙にずれている気がしました。監督は白石和彌。中学教師の赤理は平々凡々と暮らしていたが、時折ストーカーらしき人物からのメ…

映画感想「エターナル」「リバーズ・エッジ」「SADA」

「エターナル」 思いの外良かった。ストーリーの構成がしっかりとしているのと、淡々と進む静かな物語ながら、サスペンスフルな部分が丁寧に描かれているので、最後の最後まですっかり騙されてしまった。監督はイ・ジェヨン。証券会社の支社長ジェフンが出社…

映画感想「マンハント」「東の狼」「犬猿」

「マンハント」 完全に香港テイストのガンアクション映画として仕上がっていました。監督はジョン・ウー、まさに彼の映画です。ただ、ストーリー性はほとんど無視して展開するので、原作である「君よ憤怒の河を渡れ」の中身はほとんど意味をなしていません。…

映画感想「ロープ/戦場の生命線」「スリープレス・ナイト」「ジュピ

「ロープ/戦場の生命線」 紛争地帯の平凡?な日常を描いたちょっとした佳作、想像した以上に面白い作品でした。監督はフェルナンド・レオン・デ・アラノアです。井戸の底から死体が引き上げられようとしている、カメラは井戸の底から空を見上げている。この…

映画感想「THE PROMISE 君への誓い」「ぼくの名前はズッキーニ」「ベ

「THE PROMISE 君への誓い」 これはなかなか見ごたえのある秀作でした。史実を元に作られた作品ですが、非常に脚本がしっかりしていて、エピソードの構成と組み立て、展開が見事。しかも、映像的にも時にセットを交えた美しい画面作りにもこだわり、映画とし…

映画感想「ライオンは今夜死ぬ」「ローズの秘密の頁(ページ)」「スリ

「ライオンは今夜死ぬ」 淡々と静かに流れる物語に、さりげなく死を覚悟した一人の老優の心の変化、懐かしい若き日の思い出が蘇ってくる。直接訴えかけてくる大きなものは見えないが、どこか自分の歳になって感じ入る映画でした。監督は諏訪敦彦です。主人公…

映画感想「あの、夏の日〜とんでろじいちゃんー〜」「ふたり」

「あの、夏の日〜とんでろじいちゃん〜」 大林宣彦監督の成功作品の一本という感じで、とにかくファンタジックでノスタルジー満載の傑作でした。ラストはじんわりと涙と熱い感動に包まれてしまいました。主人公の少年由太の紹介がとってもテンポのいいカット…

映画感想「不能犯」「RAW〜少女のめざめ」

「不能犯」 原作の世界観は「人間はどこまでいっても愚かである」ということである。それは再三主人公宇相吹がつぶやくし、その前後の彼の前にいる人たちの行動でわかるのですが、いかんせん、インパクトが弱くて、ずしっと迫るものがない。「デス・ノート」…

映画感想「羊の木」「アバウト・レイ16歳の決断」「風の歌が聴きたい

「羊の木」 吉田大八監督作品なので期待したが、物語が広がりすぎて集約して来ず、結局、全てを描き切れずに無理にラストが来たという感じの映画でした。漁業を中心の過疎化した村で働く役場職員の月末が、新たに住民となる六人を迎えにいくところから映画が…

映画感想「CONFESSION=遥かなるあこがれギロチン恋の旅」

「CONFESSION=遥かなるあこがれギロチン恋の旅」 大林宣彦監督の自主映画作品としての最後の作品をみました。 日常世界がカメラの中に捉えられると非現実の映画の世界に変わる瞬間を見たような錯覚に陥ってしまう映像作品でした。物語などはあるのかないの…

映画感想「廃市」「ロング、ロングバケーション」

「廃市」 大林宣彦監督監督らしいファンタジックでノスタルジックな叙情的な作品でした。心の変化が生み出すドラマティックなファンタジーという感じの静かな映画で、抑えた色調としんみりと染み渡るような空気感に引き込まれてしまいました。主人公江口が卒…