2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「5月の花嫁学校」 スケールの小さなメッセージを描くためにああでもないこうでもないとエピソードを重ねてダラダラとしてしまった感じの映画でした。絵作りの面白さは買いますが全体にテンポが実に悪いのと、センスがないのか一つの映像にまとめあげること…
「いとみち」 典型的なローカル映画かと思っていましたが、徹底的な津軽弁を駆使した映像作りが面白く、心地よい空気感でラストまで引き込まれていく秀作でした。少々、主人公のキャラクター作りの引っ込み思案の演出がくどかった気もしますがあれはあれで良…
「A rc/アーク」 シュールな物語なのですが、そのシュールなテーマをもうちょっと凝縮させたほうが良かったのではないかと思います。いかんせん、ものすごく長く感じた。実際二時間以上あるのですが、前半部分をあそこまで描く必要があったのかはわかりませ…
「夏への扉 キミにいる未来へ」 今まで映像化されていなかったのが不思議な、あまりにも有名なロバート・A・ハインラインの名作SFの映画化。不安だらけで見にきた。結果は、原作がいかに素晴らしいのかを再確認することになる程、忠実に、悪く言えば無難に、…
「ピーターラビット2 バーナバスの誘惑」 エピソードを詰め込みすぎたのか、前作よりテンポが悪くなって、せっかくの見せ場がぼやけてしまって、ピーターラビットたちの大活躍に引き込まれきれなかった。面白いことは面白かったけど、普通でした。監督はウィ…
「リカ 自称28歳の純愛モンスター」 テレビドラマの映画版なのですが、あまりにもリアリティのない雑な脚本と演出に、バカにされている気分の映画だった。荒唐無稽なのは構わないが、締めるべきは締めないと、適当感大爆発してしまう。まさにそんな典型だっ…
「クリシャ」 未来の希望もない殺伐とした映画ですが、カット割りと編集だけで主人公の心の葛藤を映像化していく手腕はなかなかのもので、インディーズ映画としては秀作の部類に入る一本でした。監督はトレイ・エドワード・シュルツ。 老婆のような女性のア…
「藍に響け」 もっと軽いタッチの映画かと思っていたら、なかなかしっかりと作られた見応えのある佳作でした。映画の視点が順番に人物を移っていく演出が実に見事で、脚本がしっかり描かれているというのも好感、ありきたりの展開を挿入せず、一つ一つ丁寧に…
「モータルコンバット」 旧作もスケールの小さかった印象があったが、今回の作品も、話の割には全体のスケールがこじんまりとしていたのは残念。ただ、CGなどの発展によってそれなりに格闘シーンは面白かったから良いとしましょう。監督はサイモン・マッコイ…
「RUN/ラン」 なんの工夫もない普通のB級サイコスリラーでした。今更というサイコママが登場して、執拗に子供を可愛がるがそれがそれが異常という展開に新しさはなく、B級ならもっと思い切って斬新なことをすれば面白いのになんの変哲もなかった。監督はア…
「名も無い日」 なかなかいい映画でした。じわじわと伝わってくる人生のドラマが映像として美しく表現されているのがいいです。監督は日比遊一。 名古屋の熱田神宮の祭りでしょうか、提灯を丸く飾った船が入江をゆく場面から映画は始まる。ニューヨークで写…
「ロミオ+ジュリエット」 午前十時の映画祭でようやく見れた。シェークスピアの古典「ロミオとジュリエット」を舞台を現代に置き換えて、モダンかつサイケデリックな映像で描いていく作品。とにかく目まぐるしいほど騒がしい展開なので、悪く言えば俗っぽさ…
「ブラックバード 家族が家族であるうちに」 これは素晴らしい映画でした。特にカメラが驚くほどに見事。パンフォーカスで捉える全景と極端な単焦点で捉えるピンフォーカスで生み出す映像のリズムに圧倒されます。特にクリスマスパーティシーン、次々とピン…
「惑星ソラリス」 四十年ぶりくらいの再見、大好きな映画です。やはり傑作でした。カット割の見事さ、映像表現の独創性、ストーリー展開のリズム、そして何よりシュールな中に美学が潜む世界は圧倒されます。名作中の名作ですね。監督はアンドレイ・タルコフ…
「イージー・ライダー」(4Kリマスター版) 午前10時の映画祭で再見。音楽に乗せて、細かいカットをシーン転換に使いながらのどこか殺伐としたアメリカの空気感を醸し出す。まさに唯一無二の名作ですね。監督はデニス・ホッパー。 主人公ビリーとキャプテン・…
「映画大好きポンポさん」 突然上映が始まり、話題になっているアニメを見る。なるほど評判通り、ある意味傑作。映画をわかっている人が映画作りの面白さの本当を描くとこうなる。自由自在な想像力で作り出す絵と、軽快なテンポで一気に引き込む前半が特に秀…
「ダーティ・ダンシング」 名作青春ダンス映画という触れ込みでしたが、当時、チェック入ってなかった一本をリバイバルで見ました。たしかにレトロ感満載の素敵なラブストーリーですが、映画の完成度としては普通という感じです。展開のテンポというか脚本が…
「トゥルーノース」 これは傑作だった。もちろん中心に流れるのは北朝鮮への政治批判であるけれども、ストーリーの展開、構成が映画的な娯楽性もしっかりもっている。さらに登場人物の色分けもしっかり出来ているし主人公の心の変化も描写されている。映画と…
「グリーンランド 地球最後の2日間」 スペクタクルシーンだけが見せ場のディザスター映画かと思っていたら、意外に普通の人間ドラマを中心にしたSF映画でした。特撮シーンも不必要に挿入せず、ドラマ部分との配分も適度で好感な一本でした。監督はリック・ロ…
「るろうに剣心 最終章 The Beginnig」 期待通りの出来栄え、このシリーズはアクション監督の谷垣健治の斬新な殺陣シーンに負うところが多かったが、今回は、人間ドラマを徹底的に突き詰め、派手な殺陣シーンを娯楽と割り切った脚本の構成が成功した感じです…
「ローズメイカー 奇跡のバラ」 映画としては、陳腐な凡作ではあるけれど、バラというのはこうやって作るんですという勉強にはなりました。ストーリーは雑で人間ドラマも全く描けていないけれど、まあ可もなく不可もなしの当たり障りのない映画でした。監督…
「明日の食卓」 傑作とまでは行かないけれど、なかなかな一本、相当な仕上がりの作品と評価する人もいるかもしれない映画でした。ぐいぐいと迫ってくる嫌悪感が一気に晴れてしまうラストへのリズム作りは見事で、ありきたりにエピソードが絡むようで絡ませな…
「愛しの故郷(ふるさと)」 チャン・イーモウが制作総指揮を務めた作品で、先日見た「愛しの母国」の姉妹作品。オムニバス五話からなります。どの話も心に感動を呼び起こさせてくれるし、コミカルな展開がとっても楽しくてほのぼのしてしまいます。プロパガン…