2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧
「橋」 たわいのない恋物語ですが、岡田茉莉子や笠智衆など揃うと、それなりにしっかり見ることができるし、途中ダレない。監督は番匠義彰である。元海軍の提督である父を持つ二人の娘の物語を中心に、彼女の周りに現れる男性、そして、女性が働くという当時…
「インフェルノ」 シリーズ第三弾、ダン・ブラウン原作の謎解きサスペンスである。脚本がデビッド・コープに変わったことで、謎解きの面白さより、ストーリー展開のスピード感に重点がおかれた作品に仕上がっている。監督はロン・ハワード。一人の男、ゾブリ…
「バースデーカード」 決して映画としての出来栄えは普通なのですが、思い切り泣いてしまった。ある意味、こういう人生を一部でも経験した人間でないと感情移入できない一本、そんな映画に出会ってしまいました。監督は吉田康弘です。紀子とその母、弟、気の…
「ジェーン」 特に秀でた作品ではないのですが、脚本の物語の処理が実に上手いので、最後まで間延びせずにしっかりと見ることができる。良い映画でした。監督はギャビン・オコナー、製作はナタリー・ポートマンです。南北戦争の時代、一人の男ビルが撃たれて…
「続・夕陽のガンマン 地獄の決斗」 とにかく長い。シンプルな話なのだが、三時間を超える作品。目的に向かってもっとスピーディに進めばいいのにと思うほどに長い。今となっては死語に近いマカロニウエスタンの一本を見る。監督はセルジオ・レオーネ、音楽…
「骨までしゃぶる」 非常にシンプルに整理された物語の中に凝縮された人間ドラマが、観客にどんどん迫ってくる迫力を堪能できる一本でした。面白かった。監督は加藤泰です。ローアングルで、幼い弟たちを養う貧しい農村の次女きぬ。生活のために身を売るべく…
「スター・トレック BEYOND」 面白いのですが、この新シリーズの最初の一本目を見た時の感激するほどの面白さはなかった気がします。監督がJ・J・エイブラムスからジャスティン・リンに変わったせいなのかどうかわかりませんが、導入部が実に軽すぎるし、物…
「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」 非常に落ち着いた映像で見せる良質の作品でした。フィルムの色彩を尊重した1929年ごろのニューヨーク、さりげないセリフや仕草に描かれる人物の存在感が実にしっくりしていて、見ていて、いつの間にか引き込まれま…
「幕末残酷物語」 なるほど傑作である。地面すれすれ、あるいは穴をほったのではないかというほどのローアングル、建物や障子の隙間に配置した人物の構図、ここぞという時の超クローズアップ、画面の中にほとばしるような息遣いを伴わせ、詰め込まれたような…
「何者」 面白い映画だし、演劇の鬼才らしい個性的な演出が見られるのだが、結局、クライマックスは自分の得意な部分で締めくくったという感じの構成になった。前半部分はやたらカメラがゆらゆらとパンを繰り返すのが気になったけれど、終盤に一気に引いて行…
「抱かれた花嫁」 古き良き娯楽映画の一本で、松竹グランドスコープと呼ばれるワイドスクリーン第一回作品という有名な一本でもある。なんのことはない本当に気楽な映画で、老舗の寿司屋を舞台に展開するコミカルな恋物語。監督は番匠義彰である。老舗の寿司…
「永い言い訳」 これほど繊細に描かれる人間ドラマ、いや人生の物語というのは、やはり才能がなければ無理だなと思う。監督は西川美和。自身の原作を映画化した作品ですが、なんとも言えないものが心に残る。それは感動とかいう単純なものではない感覚。これ…
「怪談お岩の亡霊」 鶴屋南北の原作を忠実に再現したという作品で、地面に穴を掘ったと言われる底アングルから見上げるカメラアングルがものすごい恐怖感を生み出し、手持ちカメラの躍動感と日本映画らしい様式美、小唄を交えた音楽効果など、見応えと恐怖感…
「お父さんと伊藤さん」 うざい映画だった。というのが第一印象。脇役が弱いために、物語の本筋が盛り上がって来ない。見せたいこと、伝えたい物語が引き立たないままに、ただめんどくさい老人の物語に終始してしまう。監督はタナダユキなので、凡作とまでは…
「少女」 因果応報に張り巡らされた世界を二人の少女の一夏の物語として描いた作品。原作は湊かなえである。しかし、原作が弱いのか脚本が弱いのか、シュールな映像で展開する三島有紀子監督の映像はどこかバラバラで、ちぐはぐになっている。全てが因果応報…
「白狐二刀流」 古き良き普通の時代劇。良くも悪くもない一本。監督は加藤泰。主演は中村錦之助である。源義経の子孫が先祖の残した財宝の場所に行くところから映画が始まる。その近くの村には、私服を肥やす悪徳商人がいて、仲間を集めて、この義経の財宝の…
「ジェイソン・ボーン」 さすがに面白い。映画が始まってからノンストップであれよあれよとアクションが間断なく繰り返される。しかも、ワンパターンではなく、様々なパターンが目まぐるしく展開して行くのである。さらにすごいのは、次々と物語が先に進むに…
「CUTIE HONEY-TEARS-」 久しぶりの最低映画。キューティーハニーといえば、セクシーで強くてカッコよくなければいけないのに、そのどれもできていない。永井豪の原作のテイストを全く理解せずに作られた駄作。とにかくアクションシーンが最低。カメラが寄り…
「あした晴れるか」 とにかく弾むような会話の応酬が抜群に面白い。まるで機関銃のように早口なのですが、その一つ一つがユーモアに溢れているし、役者それぞれがその呼吸をしっかりつかんでいるからこそ、こんな楽しいシーンが作れるのでしょうね。監督は中…
「神様の思し召し」 とにかく笑わせてくれるし泣かせてくれる傑作。コミカルなシーンをちりばめながらどんどん物語が先へ進んで、いつの間にか語りたい核心に観客を引き込んでしまう。そして気がつくとたまらないほどの感動が胸に残る。最高の賛辞を送りたい…
「高慢と偏見とゾンビ」 名作文学を元にゾンビが登場するという斬新なアイデアで描くいわゆるアクション映画であるが、思った以上に面白かった。特に冒頭の導入部のテンポが実にいい。監督はバー・スティアーズです。ダーシー大佐が橋を渡る場面から映画が始…