くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「ソルト」

これはおもしろかった。 出だしからいきなり引き込まれたら、後はもうノンストップアクションの連続。もちろん、ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)の本当の姿、そして彼女を取り囲む人物たちが敵か味方というミステリー、さらには大統領暗殺を企てるロシア…

映画感想「8人の女たち」

フランスの奇才フランソワ・オゾン監督作品。 雪深い豪邸に集まった家族が繰り広げるミステリーミュージカル。なんといってもカトリーヌ・ドヌーヴ、ダニエル・ダリュー、エマニエル・ベアールなどフランスを代表する女優が一同に集まった豪華絢爛たる物語は…

映画感想「地の涯に生きるもの」「トレインスポッティング」「トーク

「地の涯に生きるもの」 知床を舞台にした作品で、この映画の撮影の合間にあの知床旅情を作曲したといういわくにつられ見に行きました。映画としては凡作で正直、つまらないです。国後でうまれた主人公彦市の半生を回想形式で綴っていきますが、脚本が平凡な…

映画感想「アメリ」「オー・ブラザー!」

「アメリ」 テレビ画面でしか見ていて、スクリーンを見逃していたジャン=ピエール・ジュネ監督作品をテアトル梅田20周年リバイバルで見ました。テレビで見たときもびっくりするほどポップでキュートな画面展開に引き込まれましたが、やはりスクリーンで見…

映画感想「鉄道員」

高校時代に文化祭で見たきりの映画ですが、その印象は今だに鮮明に残っています。名作というのは本当に無駄のあるシーンがワンショットも無いというのが実感できる名作でした。出だし、少年サンドロが走っています。ある意味彼が主人公なのでしょうか?一方…

映画感想「インセプション」

クリストファー・ノーラン監督作品となれば期待せざるを得ない。宣伝フィルムが流れたときは目をつむって、先入観を持たないように努力した甲斐もあってか、本当に楽しめた。いや、別に宣伝フィルムを見ていても十分楽しめたと思う。期待以上の一級品の娯楽…

映画感想「トイストーリー3」

10年ぶりでしょうか?前作「トイストーリー2」から。とはいえ、今回のパーツ3は楽しかった。おそらくこのシリーズの仲で一番ストーリーがしっかりしていたのではないでしょうか? 冒頭のアクションシーンから引き込む導入部が抜群にうまい。さらにその後…

映画感想「スラバヤ殿下」

怪作というふれこみであったので、レアシネマ鑑賞にと出かけた一本。 森繁久彌が一人二役で大奮闘、踊るは歌うわ、才能満開のチャラけたコメディ映画でした。物語はたわいのない話で、原子物理学の権威である博士と、口から出任せに詐欺まがいの毎日をおもし…

映画感想「野良猫」「世にも面白い男の一生 桂春団治」

「野良猫」 大阪天王寺界隈を中心に、売春禁止法施行間もない頃の下町を舞台に描いた、人情喜劇である。 汽車の中のシーンから始まる。乙羽信子扮する君江、そして、森繁久彌扮する兵太郎が乗っている。汽車が駅について、君江は天王寺の友達のところへ。そ…

映画感想「警察日記」

森繁久彌日活初出演映画。 名作とされている作品で、その名の通り、淡々とした日常の中に時代を切り取ったクールなエピソードが満載、しかも美しい会津磐梯山の景色をバックに、ちりばめられた物語が一つにまとまっていくラストシーンの美しさに完成度の高さ…

映画感想「三等重役」「いらっしゃいませ」「神阪四郎の犯罪」

「三等重役」 森繁久彌追悼特集上映で三本を見る。 この作品は非常に小気味よい展開と、次々と切り替わっていく場面のおもしろさで最後まで飽きさせない秀作でした。脚本に山本嘉次郎、井手俊郎 によるためかぽんぽんとテンポよく切り替わるシーンの連続がと…

映画感想「シュアリー・サムデイ」

大好きな上戸彩ちゃんが友情出演に近い形で出ているというだけで見に行った作品。 監督は俳優としては好きな小栗旬。出だしは良いのだが、全体に映画を撮ってみたい少年が自分の交友の広さでかき集めたキャストとスタッフで作った素人映画に近い作品でした。…

映画感想「エアベンダー」

独自の世界観を持って、商業主義にこだわらない作品を作り続けるM・ナイト・シャマラン監督の最新作はなんとアメリカのテレビアニメの実写映画化、しかもエンターテインメントアドベンチャーという大作である。とにかく見せ場の連続、次から次に繰り出され…

映画感想「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」

ゴールデングローブ賞作品賞受賞、口コミで大ヒットし、日本公開も映画ファンの署名等によって実現した話題作である。とある街?今や結婚式が間近になっている会場で花婿がこない。そこへはいる一本の電話。「たぶん間に合いそうにない」 そしてタイトル。 …

映画感想「川の底からこんにちは」「ザ・ロード」

「川の底からこんにちは」 今期待の満島ひかり主演の作品を見てきました。 とにかく勇気がわいてきます。人間なんて、所詮中の下じゃないですか?開き直って、自分に正直になって、思いっきりやってみたらいいんです。そんな力がぐんぐんわいてくる。コミカ…

映画感想「プレデターズ」

いわずと知れたアーノルド・シュワルツネッガー主演のヒット作の新たなる旅立ちバージョン。 製作にタランティーノファミリーのロバート・ロドリゲスが参加、監督は「モーテル」「アーマード武装地帯」のニムロッド・アーントル、といわれてもロドリゲスはとも…

映画感想「ウエスト・サイド物語」

高校生のころ、なんばの戎橋劇場の二階客席から初めてみたこの映画、その夜はラストシーンが夢に出てくるほど感動し、サウンドトラック(当時LPレコード)を数え切れないほど聞いて、いまだにほとんどの歌詞をそらで歌えるほどのめりこんだ傑作。いや名作。…

映画感想「必死剣 鳥刺し」

藤沢周平原作シリーズの映画化。監督は平山秀幸。久しぶりに大好きな池脇千鶴がヒロインで登場するので勇んで見に行きました。 淡々としたストーリーは藤沢周平の物語ゆえに仕方ないにしても、演出もこれといって工夫のない凡々たる映像。とはいっても退屈さ…

映画感想「レポゼッション・メン」「エデンの東」「彼女について私が

「レポゼッション・メン」 ジュード・ロウもフォレスト・ウィテガーも時々とんでもない映画にでる。そんな一本がこのB級のSF映画。 近未来、すべての臓器が機械的に作られるようになった時代、高額の臓器をローンで手に入れたはいいが、返済できず、回収…

映画感想「いとこ同志」「美しきセルジュ」

クロード・シャブロル監督の代表作であり、ヌーベルバーグ初期の秀作二本を見る。 「いとこ同志」 これは見事な映画でした。いわゆる完成度の高い作品と呼ぶべきでしょうか?カメラの使い方、画面の構成の見事さ、ストーリー展開のうまさ、さらにアンリ・ド…

映画感想「男性・女性」「女は女である」

「男性・女性」 ジャン・リュック・ゴダール監督の青春映画の傑作、パリの若者たちの様子が淡々と描かれる即興演出の極みともいえる作品。 初めてみたのは30年近く前になるが、当沿もほとんど印象に残っていなかったところをみると、今回の印象と同じだろ…

映画感想「アデル ファラオと復活の秘薬」

やってくれました。リュック・ベッソン監督、ただでは単純なアクションアドベンチャーは作らない。宣伝をみた段階では明らかにインディ・ジョーンズシリーズの女版かと思われたが、ふたを開けたら、とんでもない、小気味よいフランスコメディに仕上がってい…

映画感想「ロストクライム -閃光-」

ベストセラー小説の映画化は難しい。特にミステリーはすでに真相を知る人も引き込む必要があるからだ。 さて、この「三億円事件」をテーマにした警察ミステリーなのですが、一歩手前で人間ドラマを描ききれなかった作品という印象でした。 押しも押されぬ日…

映画感想「身分証明書」「不戦勝」「バリエラ」

「身分証明書」 イエジー・スコルモフスキ監督の長編第一作。主人公アンジェイが兵役につくまでの数時間を描いた作品であるが、その映像の美しさ、カメラワークの美しさに目を見張ってしまう。まるで手足のようにカメラを動かして演出しているという感覚なの…

映画感想「ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション」

17年ぶりの続編という触れ込み、なんと主演のジャン=クロード・ヴァン・ダムもドルフ・ラングレンも中年のおっさんである。にもかかわらず、ちょっと見たかったのは監督がピーター・ハイアムズの実子ジョン・ハイアムズだからだ。 なんせ、先日のドリュー・…