2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧
「アリス」 念願の映画を見ることができた。「不思議の国のアリス」を基にした実写とマペットアニメの合成作品で、かなりシュールな映像と展開になっていますが、見るべき作品の一本でした。見てよかったです。監督はヤン・シュヴァンクマイエル。 アリスが…
「わが恋わが歌」 歌人吉野秀雄の半生を綴ったいわゆる文芸ものですが、やや演出が古く、映像の冴えはそれほど見られない普通の作品でした。監督は中村登。 主人公吉野秀雄の次男健次が恋人のリーナと待ち合わせするところから映画は始まる。自分勝手でワン…
「8 1/2」 天才が作る映画というのは凡人の理解を超えた映像世界を構築するが、そんな一本がこの映画だと思う。研ぎ澄まされた感性が生み出す独創的な世界が画面の隅々まで散りばめられて、物語を語るという普通のことを超越した物を目の前に見せてくれます…
「ファンタスティック・プラネット」 念願の作品をようやくスクリーンで見ることができました。なるほど、造形のオリジナリティといい独創性あふれる展開といい、傑作といえるに十分なアニメーションでした。見てよかった。監督はルネ・ラルー。 女と赤ん坊…
「ミッドサマー」 完全なカルトムービー大作でした。エログロナンセンスを研ぎ澄まされた感性で映像表現した作品で、好きな人はここから何かメッセージを感じるのでしょうが、私はなんの感銘も感動も心を動かすものもなかった。ただ主人公ダニーの精神不安定…
「1917命をかけた伝令」 素晴らしい映像芸術と呼べる一本。単純そのものの物語を絵とカメラワークだけで見せた演出力に唸ってしまう。しかもクライマックスには胸に迫る緊張感と感動が沸き起こってくる。傑作である。「パラサイト半地下の家族」とアカデ…
「蝶々夫人」(八千草薫版) 八千草薫がまだ現役タカラジェンヌであった時代の、ある意味珍品フランス映画ですが、八千草薫が自ら吹き込んだ歌声に合わせる演技の素晴らしさにただただ圧倒されてしまいます。物語はあまりに有名な作品ですが、それほどの駄作に…
「グリンゴ 最強の悪運男」 アマンダ・セイフライドが出ているので見に行ったというレベルなのですが、何とも言えないごちゃごちゃのストーリーで、先が読める二転三転のドラマの連続がいかにもB級映画らしい一本。誰が主人公かわからなくなってしまう骨格の…
「宮本武蔵」「続宮本武蔵 一乗寺の決闘」「宮本武蔵完結編 決闘巌流島」(稲垣浩監督版) 三船敏郎が宮本武蔵を演じた三部作。前二本は相当昔に見たことがあり、最終編のみ今回初となりました。さすがに、絵が美しい。それは映画としての構図がしっかりしてい…
「グッドライアー 偽りのゲーム」 詐欺師のイアン・マッケランが、そのターゲットである富豪の未亡人ヘレン・ミレンに逆に騙される展開なのだろうと最初から分かるのですが、あまりにもその背景が複雑すぎて、しかも第二次大戦末期のドイツの話となれば、や…
「ロニートとエスティ彼女たちの選択」 宗教を背景にしたドラマは、なかなか入りにくくて、今回の作品も、ただひたすら鬱陶しく感じてしまった。物語の展開に波が弱かったというのもあると思う。ロニートとエスティの二人のドラマが描き切れていなかったとい…
「ヲタクに恋は難しい」 一見面白いのですが、全体に緩急がなくて間延びしているために、盛り上がりに欠ける仕上がりになっていた。高畑充希はいいんですが、それに山崎賢人が追いついていかない隙間が埋まり切らなかった感じです。せっかくのミュージカル仕…
「続・荒野の用心棒」 マカロニウエスタンのカリスマ的な一本。「荒野の用心棒」とは全く関係のないある意味名作。久しぶりに見直したが、シンプルな絵作りが楽しいし、やっぱり、これは映画史に残す映画なのだなと改めて感じた。監督はセルジオ・ゴルブッチ…
「前田建設ファンタジー営業部」 実話を元にしたとはいえ、劇画チックの茶番劇のような空気感と上田誠が脚本なので、映画というより演劇タッチのノリになっているものの、楽しいし面白いし考えさせるものもある面白い作品でした。こういうには好きかもしれな…
「ラ・ポワント・クールト」 アニエス・ヴァルダ監督の長編デビュー作で、とってもしゃれた映像世界が展開する素敵な作品でした。アラン・レネが編集しているので、所々に彼の存在が見え隠れするカットが漂いますが、それもまたいい味を出して映画が輝いてき…
「嘘八百 京町ロワイヤル」 前作はそれなりの面白さでしたが、今回はキレが良くなって、テンポよく楽しめました。サスペンスタッチが前面に出た感じで、ちょっとドラマ感は弱くなりましたが、できは良かったかなという感じです。監督は武正晴。 京都で古物商…
「AI崩壊」 壮大な娯楽映画の凡作。面白いのだけれど、今更目新しくもない話なので、映像化する時点でもうちょっと工夫が欲しかったです。原作レベルで楽しむ一本だったかもしれません。監督は入江悠。 物語は2023年、ガンで闘病を続ける望の夫桐生浩介はAI…