2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧
「悪魔の追跡」 典型的なB級アクションホラーという映画で、訳のわからない恐怖が迫ってくるシンプルな展開が素直に面白い。所々、これでもかという細かいカット編集と、ロードムービー的なのどかさが交錯する作りもわかりやすくていい。ラストシーンは衝撃…
「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」 映画というのは恐ろしいものです。実話ではあるけれど、演出の仕方によって、正義にも悪にも変わってしまう。確かに、この作品で警察は100%悪でケネスが100%正義で弱者であるかに徹底した表現がなされている。しか…
「女王陛下の007」 ジョージ・レーゼンビーが007を演じた唯一の一本で、このシリーズでは珍しく辛いラストシーンが用意されている。全編雪山というイメージで、冬季オリンピック競技を見ているようなクライマックスは面白いが、全体としてはそれほど出来の良…
007/ゴールデン・アイ」 流石に面白い。一見ダラダラ進むようだが、シーンごとに派手な見せ場が満載していて、それを追いかけるうちにどんどん引き込まれていくエンターテイメント映画の秀作。面白かった。監督はマーティン・キャンベル。 ロシアの巨大ダム…
「PERFECT BLUE パーフェクトブルー」 それほど長い作品ではないが、凝縮されたストーリーと工夫された映像展開が見事なアニメーションで、いつのまにか主人公同様に現実と幻想の世界に引きづり込まれてしまいます。さらにラストはちゃんと締め括ってるから…
「フリーク・オルランド」 全くわからなかった。事前に知識を入れていたものの、途中でほとんど自分の理解の域を超えてしまった、どこがどう繋がるのか、どう解釈するのかどうしようもなくなりました。確かに色彩やシュールな演出の面白さはわかるのですが、…
「アル中女の肖像」 特に物語があるわけではないけれど、一人の裕福で美しい、しかもアル中の女の目眩く物語が美しい映像とカメラワーク、色彩演出で描かれる様が楽しい映画でした。監督はウルリケ・オッティンガー。 一人の女性がベルリン行きの航空チケッ…
「空山霊雨」 なんとも間延びした映画で、同じエピソードをひたすら繰り返しながら、さらに寺や道中の描写が延々と続く演出には閉口してしまいました。クライマックスの森での戦いは監督らしさが出ているとはいえ、ストーリー展開の面白さはほとんど感じなか…
「ダンサーインParis」 期待以上にとっても素敵な映画でした。空間の使い方が抜群に上手いし、登場するそれぞれが本物のプロに装いを帯びていて、しかも映像を操るセンスの良さか、画面が透き通っている。ありきたりの物語ではなく、ありきたりの悪人が出て…
「グランツーリスモ」 レースシーンを徹底的に描いたシンプルな物語がとにかく面白い。実写だけではないのだろうが、迫真のレースシーンが次々と登場し、さらに終盤に向けての盛り上がりとドラマティックな展開もちゃんと描かれている。実話というリアリティ…
「ほつれる」 なんともめんどくさい映画だった。遠回しにしか会話をしない文則、潔さのない綿子、そして、どう物語に関わるのかわからない脇役の面々、小道具である指輪もどこか適当感があって弱い。男と女の微妙な心の交わりとすれ違いを自分なりの解釈がま…
「6月0日アイヒマンが処刑された日」 期待していなかったのですが、意外に面白い作品でした。少々テクニックに走った部分もないわけではない絵作りですが、重苦しくなく程よいコミカルさを交えた演出は、素直に楽しめました。監督はジェイク・パルトロウ。 1…
「禁じられた遊び」 まあ、この程度の映画だろうと思ったそのまんまの映画でした。今更この程度では怖くないし、原作が弱いのだろうが、謎解きのサスペンスもないし、かなり無理のあるホラーテイストと下手くそな脚本は結局演出力でもカバーしきれない出来上…
「ウエルカムトゥダリ」 映画に迫力がない。稀代の奇人で天才画家のドラマにも関わらず、ダリが普通の男に見えてしまう。演出が悪いのか演技が悪いのかわからないけれど、普通の映画という感じの一本でした。監督はメアリー・ハロン。 1985年、サルバドール…
「福田村事件」 非常にクオリティの高い作品、演出も力強いし、作劇、展開のリズムも上手い。役者の使い方も見事なのですが、なぜこれほど嫌悪感に苛まれるのか。一方的な偏見が根底にあるゆえ、史実を描いているにも関わらず、差別偏見に対するどこか偏って…
「アステロイド・シティ」 独特の色彩感覚と軽妙な音楽、そしてありえない不条理劇を展開させる手腕は今回も炸裂、とにかく、訳がわからないけれど楽しい。監督はウェス・アンダーソン。まさに彼の世界でした。 劇作家のコンラッドが、これから舞台を完成さ…
「スウィート・マイホーム」 面白いお話なのですが、脚本が弱いのと、演出に映像センスの光るものがなくミスリードもインパクトがないところへ、意味のない終盤のクローズアップは、流石に映像演出のセンスのなさが見えてしまった。もう一捻り、面白くテンポ…
「エクソシスト」 ほぼ50年ぶりの再見、それなりに目も肥えてきてるつもりですが、やはりこの映画は名作だと改めて感じました。シーン編集のテンポが実に上手いし、次第にじわじわ盛り上がってくる展開も並のホラーと一線を画す感じです。細かいシーンやセリ…