くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「椿の庭」「ブータン 山の教室」

「椿の庭」 一見綺麗な映画なのですが、全てを終盤のエピローグでぶち壊してしまった感のある作品でした。語るべきドラマを語れずに最後にダラダラと余計なシーンをいくつも繋いだために、奇妙な間延び感が出たのが本当に残念。結局写真家としては一流ですが…

映画感想「プライベート・パーツ」「ロベルトは今夜」

「プライベート・パーツ」 C級の「サイコ」という感じで、ホラーサスペンスとして楽しめました。あれよあれよと展開するスリリングな怖さがなかなかの一本、少々グロいシーンもあり、変態シーンもありで面白かった。監督はポール・バーテル。 あるカップルが…

映画感想「ある殺人、落ち葉のころに」「ラ・ヴァレ」

「ある殺人、落ち葉のころに」 やろうとしていることはわかるのですが、幼すぎる脚本ゆえか、映像作りに感性がないのか、独りよがりの作品にしか見えず、見ている方に伝わって欲しい何かが見えてこない。物語の錯綜感、シュールに繰り返すインサートカット、…

映画感想「るろうに剣心 最終章The Final」

「るろうに剣心 最終章The F inal」 今回はよくまとまりました。ここまでの作品はドラマ部分とアクションシーンが分離されたような構成でドラマ部分が弱かったのですが、今回は程よくこなされて仕上がりました。しかもアクションシーンはさらにグレードアッ…

映画感想「大地の時代」

「大地の時代」 これは素晴らしい映像表現だ!と絶賛したらいいのかもしれないが、正直なんのことか全然わからなかった。まさに奇想天外映画祭の一本である。あちこち撮り溜めた映画を監督の感性だけで繋いだような作品で、一貫した物語も見えないし、カメラ…

映画感想「異邦人」(デジタル復元版)「マンディンゴ」(デジタルリマスター版)

「異邦人」 ほぼ四十年ぶりの再見。圧倒的な迫力に身じろぎもできない。セリフや物語に全く意味がなくただひたすら映像が語りかけてくる、訴えかけてくる。そのリアリズムに叩きのめされてしまいます。マルチェロ・マストロヤンニの演技力なのか、監督のルキ…

映画感想「水を抱く女」「プラン9・フロム・アウタースペース」

「水を抱く女」 面白い映画なんですけど、もうちょっとラストを綺麗に締めくくっていたら、ひとまわりいい映画に仕上がった感じですね。ほんのわずか監督にセンスが足りなかったという感じでしょうか。監督はクリスティアン・ペッツォルト。 映画が始まると…

映画感想「グッドバイ」「怪物の花嫁」「アタック・オブ・ザ・キラートマト」

「グッドバイ」 静かに淡々と進む中編でしたが、短い中にさりげない物語を最小限の描写で見せていく展開は、なかなかの物でした。監督は宮崎彩。 主人公桜が、勤め先のエレベーターに乗っている場面から映画は始まる。コピー機の前でたつ彼女のカットから居…

映画感想「AVA/エヴァ」

「AVA エヴァ」 普通のアクション映画だろうと思って見に行ったのですが、これがなかなかな秀作でした。まず絵作りが美しく、背景に拘った映像が見事、さらに音楽に乗せたテンポづくりがうまい。そして、人物それぞれの描き方が深みがあって脚本が練られてい…

映画感想「ウィッカーマン」(final cut)「サンタ・サングレ/聖なる血」

「ウィッカーマン」 真面目に作っているようでなんか変、伝説のカルト映画とうとう見ました。思い返してみても何か変な映画でした。監督はロビン・ハーディ。 一人の警部ハウイーが水上艇でサマーアイル島にやって来る。一人の少女ローワン・モリソンが行方…

映画感想「約束の宇宙(そら)」「ハンバーガー・ヒル」

「約束の宇宙」 とっても丁寧に作られた作品で、子供を残して宇宙に旅立つ女性の物語で普通の映画ですが、不思議なほどに心に響かせてくれる作品でした。監督はアリス・ウィンクール。 主人公サラが宇宙飛行士の訓練を受けている場面から映画は幕を開ける。…

映画感想「ザ・バッド・ガイズ」「街の上で」

「ザ・バッド・ガイズ」 お世辞にもよくできた映画ではないし、ツッコミどころ満載の脚本ですが、これが韓国映画という典型的な作品でした。こういうのを作らせると香港映画はうまかったのですけど。監督はソン・ヨンホ。 刑務所で服役しているウンチョルが…

映画感想「裏アカ」「ドリームランド」

「裏アカ」 もうちょっと斬新で度肝を抜くような映像演出や展開を期待していたのですが、所詮、先の読める脚本とよくある展開、そしてメッセージを訴えかけるだけの力強さのない演出でした。まるでテレビドラマのような古臭いオープニングはさすがにいただけ…

映画感想「アンモナイトの目覚め」

「アンモナイトの目覚め」 地味な作品ですが、いい映画でした。レズビアンシーンを上品に描いているのがいいです。この監督の前作がゲイで、今回はレズ、絵作りは美しいので見応えはありますが、主人公の二人のみに偏った演出なので、折角の脇役がサラッと流…

映画感想「BLUE ブルー」「パーム・スプリングス」「レッド・スネイク」

「BLUE ブルー」 特にキレのある演出でもなく、淡々と描いていく空気感が、かえって映画自体をとっても魅力のあるものに変えていく。ボクシング映画なので、それなりの熱さを期待するにだが、この映画はそこを目指すのではなくて、あまりにも普通の日常的な…

映画感想「21ブリッジ」「ザ・スイッチ」「砕け散るところを見せてあげる」

「21ブリッジ」 これは面白かった。スピーディな展開でぐいぐいと引っ張っていくうちに背後に埋め込まれた真実が次第に見えてくる構成の見事さ、そして一つ一つの動きをきっちり演出したリアリティ、時間と場所を制限した緊迫感あふれる脚本、ひさしぶりに警…

映画感想「奥様は、取扱注意」

「奥様は、取扱注意」 全く期待していず、時間潰しに見に行ったのですが、普通に面白かった。物語の先を急がず丁寧に書き込んだ脚本が良かったのと、アクションシーンに手を抜いていない点、そしてどこかで見たようですがラストシーンもちゃんと舞台を作って…

映画感想「ザ・ロック」「MISS ミス・フランスになりたい!」

「ザ・ロック」 ロードショーで見た時はそれほど印象に残らなかったが、なぜ午前十時の映画祭に選ばれたか確認も含めて見に行った。いやあ、これは面白かった。ストーリーは大体覚えていたが、少々荒いまでも練り込まれた脚本とクローズアップをアクションの…

映画感想「サンドラの小さな家」「ホムンクルス」

「サンドラの小さな家」 もっとほのぼのした感動物語かと思っていたらDVの話で、襲いかかる困難を克服していく強いお母さんのお話でした。映画の作りは普通で、例によってDV旦那の妨害を横軸に、自立するために家を建てる妻の健気な姿を縦軸に描くストーリー…

映画感想「劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班」

あれ?あれ?という穴だらけの脚本で展開するのですが、もうここまで来たら勢いで見るしかないという映画でした。韓国のオリジナルドラマを日本のドラマにしさらにスペシャルを製作してのちの今回の劇場版、仕上がりは結局テレビのスペシャル程度の一本。監…

映画感想「ゾッキ」「JUNK HEAD」

「ゾッキ」 コミック原作の三話オムニバス形式の映画で、所々にオーバーラップさせるというよくあるストーリー展開なのですが、うまく噛み合ってないというか、ああなるほどと見せる場面のタイミングが悪いというか、面白いのだけれども、ちょっとテンポに乗…