2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「男はつらいよ 純情篇」 男はつらいよシリーズの中で、昔テレビで見て唯一涙を流したことがある一本がこの映画でした。若尾文子をヒロインに迎え、妹のさくらを前面に持ってきたストーリー構成で人情ドラマの切なさが見事に表現された映画でした。監督は山…
「たまこラブストーリー」 これは良かった。期待以上に傑作。物語の展開のリズムも緩急も良いし、小さなエピソードの一つ一つがとってもキュートでオリジナリティ溢れて素敵。キャラクターの色分けも楽しい。ラストシーンの畳み掛けに引き込まれて涙ぐんでし…
「ドクター・ドリトル」 なんともつまらない映画だった。CGがやたら仰々しいので余計に退屈さが倍増してしまいました。下手くそな脚本とセンスのない演出で映画全体のリズムが全然乗ってこない上に、小ネタが全部飛んでしまって、ドタバタしてるうちに映画が…
「男はつらいよ フーテンの寅」 監督が森崎東に代わって、少し色合いが違うのですが、素直な人情ドラマとして、なかなか良かったです。こういうのを見ると、男はつらいよシリーズのファンがいるのも納得いきます。頭の夢シーンなどもなく、すんなり本編に入…
「燕 Yan」 よくわからない映画というか、いかにもな細かいカットや意味不明のズーミングを繰り返すのですが、結局ストーリーを語ることもできずにエンディングを迎えた感じの作品でした。正直退屈だった。監督は今村圭佑。 ある日、日本に住む早川燕は、父…
「赦しのちから」 前作ほど宗教色が表に出て押し付けてこないのとスポーツものなのでそれなりに感動してしまいました。一昔前なら文部省推薦的なお話で、出てくる人全ていい人なので気楽に見ることができました。監督はアレックス&スティーブン・ケンドリッ…
「実は熟したり」 軽い恋愛ドラマかと思っていたら、後半に進むに連れてどんどんねちっこくドロドロしてきて、結局ちょっと後味の悪いラストシーンになった。流石に白坂依志夫の脚本といえる映画でした。監督は田中重雄。 年頃のしのぶが新しい見合い相手松…
「エジソンズ・ゲーム」 長回しと細かいかっと編集を繰り返すハイテンポな映像作りで1880年から1893年まで駆け抜けていくドラマ作り、目まぐるしいほどくるくると展開していくのリズムの作品。ドラマ性を期待すると入り込めない気がしますが、一つの…
「ペイン・アンド・グローリー」 監督はペドロ・アルモドバルですが、今回は普通でした。赤を基調にしたモダンアートのような絵作りはいつもと同じくスタイリッシュで美しいし、書き割りされた色彩配置も癖になるくらい美しかった。物語は一人の映画監督の人…
「新喜劇王」 オープニングから、いつものテンポで始まるものの、前半はちょっとテンポ悪い。しかしながら終盤一気にチャウ・シンチーの色が炸裂する展開がなんとも清々しいほどに楽しいし、胸が熱くなってしまいました。香港映画の味はまだ少し残っているよ…
「未成年」 つまらない映画かと思っていたが、韓国映画にしてはしっかりと作られたドラマでした。二重三重の人間ドラマがいつのまにか青春ドラマで終わらせる演出がなかなか見せてくれました。監督はキム・ユンソク。 女子高生ジュリが、鴨料理の店の中を見…
「愛と誠」 歯が浮くようなシーンと展開、セリフの連続、しかもピュアで真っ直ぐすぎる純愛物語がかえってエロティックにさえ見えてしまう。その徹底がとにかく楽しい作品でした。監督は山根成之。 幼い頃の太賀誠と早乙女愛が雪山で接触する有名なシーンか…
「15年後のラブソング」 悪い映画ではないのですが、センスが悪いのか、せっかくのいい曲を映像に生かしきれていないし、脚本が悪いのか、セリフが機関銃のように混ざり合ってしまって、整理がついていない。主人公たちの心の描写が今ひとつ迫ってこなくて薄…
「ストーリー・オブ・マイ・ライフ 私の若草物語」 これは良かった。ちょっと時間の前後させる構成と、ひたすら騒ぐ賑やかな四人の描写が煩雑に見える瞬間があるのだけれども、それが次第にきれいにまとまって来る展開と、美しい景色の描写がホッとさせるタ…
「続男はつらいよ」 第二作目。昨日見た作品より約6年前ですね。1969年です。ただお話の構成のパターンは全く同じで、人情話を中心にしたわかりやすい一本。監督は山田洋次。 寅さんが生き別れた母親と再会すると言う夢を見ているシーンに始まり、とらやに戻…
「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」 男はつらいよ全作チャレンジ!何気なく展開する下町人情物語で、何の変哲もないが、その肩の凝らないのが魅力なのだろう。監督は山田洋次。 「ジョーズ」が流行った頃の作品なのだろう、映画のパロディのようなオープニ…
「罪と女王」 かなりクオリティの高い心理ドラマの秀作でしたが、内容がちょっと重いです。辛い映画でした。監督はメイ・エル・トーキー。 森のカットがゆっくりと回転し、主人公アンネのカットへ。夫ペーターがこれから出かけるのだが、送るという申し出を…
「夜は短し歩けよ乙女」 原作の味を十分に生かした斬新なアニメーションに仕上がっていました。面白かったし、梅田TOHOシネマ貸し切りワンマン鑑賞でした。監督は湯浅政明。 主人公の俺はたまたま出会った後輩の黒髪の乙女に一目惚れしてしまい、何かにつけ…
「ANNAアナ」 久しぶりにワクワクするほど面白いスパイ映画を見ました。しかも、CIAとKGBというオーソドックスな東西戦というのがとにかく嬉しかった。二転三転するストーリーの面白さはもちろん、アクションシーンもテンポよくスピーディ。ちょっと古臭いけ…
「ルース・エドガー」 久しぶりに悩む映画に出会いました。見ている私たちが登場人物に疑心暗鬼になってしまう展開にいつの間にかどんどん引き込まれてしまいました。役者陣の演技力もさることながら戯曲を原案にした脚本の面白さにも舌を巻いてしまった。監…
「サウンド・オブ・ミュージック」 言わずもがなロバート・ワイズ監督の傑作。とにかくすごいのは、戦争映画でサスペンスにも関わらずファミリー映画に仕上がっている点です。映画の完成度の高さでは「ウエストサイド物語」を超えていると思います。それは、…
「最高の花婿 アンコール」 ブラックユーモア満載のセリフと差別と偏見を笑い飛ばしていく展開が今回も小気味良い仕上がりで楽しかった。監督はフィリップ・ドゥ・シューブロン。 多国籍な娘夫婦のヴェルヌイユファミリーだが、何かにつけてフランスからの偏…
「リオ・ブラボー」 40年ぶりくらいにスクリーンで再見。映画が映画らしかった時代、映画が粋だった頃の名作に触れた気がしました。単純な物語なのにとっても温かみのある深さを感じさせてくれます。キャラクタ作りも空間演出もさすがという一本でした。監督…
「我ら山人たちー我々山国の人間が山間に住むのは、我々のせいではない」 フレディ・M・ムーラー監督の三本を見る。スイスの山間に生活する農民、かつて住んでいた村はダム建設で沈んでしまい、仕方なく山の上に移って放牧生活に入る。という農民たちの姿を…