くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2005-01-01から1年間の記事一覧

映画感想「キング・コング」

ピーター・ジャクソン監督が「ロード・オブ・ザ・リング」の次に臨んだのはあの名作「キング・コング」の完全なリメイクだった。 時代設定も同じストーリーも同じ、登場するシーンも非常に似ている。 のであるが・・・・ 泣いてしまいました。とにかく最高の…

映画感想「SAYURI」

スティーブン・スピルバーグが監督を降り、そのお眼鏡にかなったロブ・マーシャルが演出をした「SAYURI」 日本の物語なのに主要な登場人物に中国やマレーシアの大女優を起用して話題になったこの映画。チャン・ツィーのファンとして大いに期待していた…

映画感想「男たちの大和YAMATO」

角川春樹が戻ってきた。 かつて角川映画なるブランドまでうち立て、名作、大作を世にはなってくれたプロデューサー。 そしてコンビを組んだ監督はやはり佐藤純弥。あの「人間の証明」の名コンビだ。戦艦大和といえば私たちの年代では、あこがれのようなもの…

映画感想「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

期待の第四作目の映画、というかいよいよシリーズの全貌が見えてくる作品。 監督はさらに前作から変わって、マイク・ニューウェル監督。第一作のクリス・コロンバスがお子様向け映画としてこのシリーズをスタートさせ、原作のファンとしてはちょっと物足りな…

映画感想「Mr.&Mrs.スミス 」

いやぁ、久しぶりに映画に行ってきました。 ちょっと期待の「Mr.&Mrs.スミス 」。ご存じ、ブラッド・ピットとアンジョリーナ・ジョリーの組み合わせの話題作。いきなりですが、とにかく、ドンパチドンパチと撃ち合いのシーンがやたら目立つ映画でした。も…

映画感想「ALWAYS 三丁目の夕日」「コープスブライド」

今日は久しぶりにハシゴ映画鑑賞をした。「ALWAYS三丁目の夕日」と「ティム・バートンのコープスブライド」である「ALWAYS 三丁目の夕日」 泣きました。とにかくクライマックス、というかラストシーンは涙がどんどん出てきました。本当にオーソ…

映画感想「SAW2」

昨年、衝撃的な内容で観客の度肝を抜いた異色のホラーサスペンス「SAW」。 かなりえぐいシーンもありながら、見事に構成された物語展開と謎解きのおもしろさで、画面に釘付けにされた作品。あの、どんでん返しから一年して早くも続編が登場。すべての謎が…

映画感想「ブラザーズ・グリム」

7年間の沈黙を破って、といっても企画は5つもあったのであるが、結局作品として完成しなかったテリー・ギリアム監督が満身の演出で発表した作品「ブラザーズ・グリム」。まさしく「ヴァン・ヘルシング」をテリー・ギリアムが作るとこうなる、という作品だ…

映画感想「春の雪」

美しくも悲しい文芸大作。 行定勲監督が描いた三島由紀夫の世界はまさしくこの表現がぴったりの素晴らしい作品でした。 冒頭に、庭の古木を背景にふたりの子供(幼なじみの聡子と清顕)がカルタ取りをしている場面、静のシーンからゆっくりとカメラが右に動…

映画感想「ドミノ」

めまぐるしく変わるタイトルバックに必死でついていく、トニー・スコット監督のスタイリッシュな映像が爆発する「ドミノ」。正直言ってしんどくなるほどにめまぐるしく、ちょっと辟易してしまうところもある。デジタル処理された縦横無尽に飛び回るクレジッ…

映画感想「ステルス」

ノンストップ、マッハの展開、これこそ「トップガン」のハイスピードバージョン。 まさしく、めまぐるしいほどに展開する空中バトルの数々。はっきり言って、途中で気分が悪くなってしまいました。あれよあれよと必死でステルス戦闘機を目で追っかけないとい…

映画感想「シン・シティ」

クエンティン・タランティーノファミリーの一人ロバート・ロドリゲス、そしてビジュアルコミックの奇才フランク・ミラー、この二人が全く新しい映像世界を作り上げた。 という前評判ばりばりの映画「シン・シティ」。果たしてどんな映像が展開するのか、その…

映画感想「人情紙風船」「SHINOBI」

「人情紙風船」、先週に引き続いて山中貞雄監督の現存する三作品の一本であり、これが遺作となった名作である。 物語は長屋を舞台に描かれる様々な人間模様なのであるが、その視点の移し替えのうまいこと。冒頭シーン、長屋で首つり自殺が起こり長屋の住人達…

映画感想「河内山宗俊」

「河内山宗俊」(こうちやまそうしゅん)は山中貞雄監督作品の現存する三作品のうちの一つである。 そして、私はこの映画を見て山中貞雄監督のすごさを思い知ってしまいました。先週見た「丹下左膳餘話百万両の壺」を見たときはまだそのすごさに気がつきませ…

映画感想「乱れる」「流れる」「乱れ雲」

成瀬映画特集も終盤に差し掛かり、今日見た映画は晩年の作品および遺作が含まれる。 さて、「乱れる」から、 この作品はほとんど晩年に近い作品でワイドスクリーンで撮影されている。私の感想から行けば、やはり、成瀬映画はスタンダードのほうが画面が美し…

映画感想「丹下左膳餘話百萬両の壺」

日本映画史屈指の傑作にして天才山中貞雄監督の数少ない(三作品しかない)現存するフィルムのうちの一つを本日ようやくスクリーンでみる機会を得ました。とにかく、私のようなレベルの低い映画ファンにとってはうまく解説も感想も書ききれないのですが、画…

映画感想「シンデレラマン」

久しぶりに画面にのめり込んでみてしまいました。 ロン・ハワード監督、ラッセル・クロウ、レネー・ゼルウィガー主演の「シンデレラマン」 アカデミー賞有力とのキャッチフレーズもまんざらうそではない迫真の物語はとにかく観客を圧倒します。ボクシング映…

映画感想「チャーリーとチョコレート工場」

帰ってきましたよ、ティム・バートンのファンタジーの世界が。 そんな絶賛を浴びせたくなるような映画がやってきました。 「チャーリーとチョコレート工場」はそんな映画です。「シザーハンズ」でファンタジックな中にどきっとするようなブラックユーモアを…

映画感想「サマータイムマシン・ブルース」

サマータイムマシン・ブルース 「踊る大捜査線」シリーズがあまりにも有名になってしまった本広克行監督。最近も「交渉人真下正義」を演出して、まるでメジャーな職人監督のように思われているが、私が彼の作品で好きな映画に「スペーストラベラーズ」がある…

映画感想「稲妻」「晩菊」「噂の娘」

『稲妻』 1952/大映/白黒/87分 原作:林芙美子 脚色:田中澄江 撮影:峰重義 美術:仲美喜雄 音楽:斎藤一郎 出演:出演:高峰秀子、三浦光子、村田知英子、香川京子、根上淳、浦辺粂子、中北千枝子、植村謙二郎 長男三姉妹全て父親の違う一家。もつれた…

映画感想「妻よ薔薇のように」

『妻よ薔薇のように』 1935/PCL/白黒/74分 原作:中野実 脚色:成瀬巳喜男 撮影:鈴木博 美術:久保一雄 音楽:伊藤昇 録音:杉井幸一 出演:千葉早智子、丸山定夫、英百合子、伊藤智子、藤原釜足、細川ちか子、掘越節子 愛人と暮らす父を連れ戻しに来た…

映画感想「めし」

『めし』 1951/東宝/白黒/97分〈ニュープリント〉 原作:林芙美子 脚色:井出俊郎、田中澄江 撮影:玉井正夫 美術:中古智 音楽:早坂文雄 出演:原節子、上原謙、島崎雪子、小林桂樹、杉葉子、風見章子、杉村春子、山村聡、中北千枝子 倦怠期の夫婦の心…

映画感想「夫婦」「妻」「山の音」「舞姫」「浮雲」

『夫婦』 1953/東宝/白黒/87分〈New〉 脚本:水木洋子、井手俊郎 撮影:中井朝一 美術:松山崇 音楽:斎藤一郎 出演:上原謙、杉葉子、三國連太郎、小林桂樹、藤原釜足、岡田茉莉子、滝花久子、中北千枝子 『めし』に続いて倦怠期の夫婦に焦点をあて、日…

映画感想「妖怪大戦争」

妖怪大戦争~ある夏の冒険記~神木隆之介 菅原文太 遠藤憲一 by G-Tools角川映画新作「妖怪大戦争」 もちろん1968年の大映版「妖怪大戦争」からのリメイクのようであるが物語は全く違う。 旧作はどちらかというと日本の妖怪が外国からの妖怪の侵略に対して…

映画感想「亡国のイージス」

亡国のイージス 福井晴敏の原作を先に読んだ。 とにかく原作は最高におもしろい。読み出したら止まらずに一気にクライマックスまでいってしまう。 細かい描写、緻密な伏線、それらが場面場面で生き生きしているのである。しかも非常に映像的な展開で引き込ま…

映画感想「アイランド」

あまり期待していなかった映画が意外に良かったりするとすごく得した気分になります。 今日見た「アイランド」はまさにそういう映画でした。マイケル・ベイ監督というと「アルマゲドン」「パールハーバー」「バッドボーイズ」など。 どれも私の好みの映画で…

映画感想「姑獲鳥の夏」

映画「姑獲鳥の夏」OFFICIAL BOOKベストセラーである京極夏彦の「姑獲鳥の夏」を昨日観てきた。 京極作品というのはその独特の文体、やたら登場する漢字ワールドに閉口するほどの凝った文章の伝奇推理ドラマであるが、果たして映像化されたときにあの独特の…

映画感想「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」

新シリーズ最終章にしてスター・ウォーズシリーズ完結編をついに見ました。 新シリーズは「エピソード1ファントムメナス」がまるでCGアニメのようにCGにおぼれた作品からスタートしその後「エピソード2クローンの攻撃」ではようやくジョージ・ルーカス…

映画感想「ダニー・ザ・ドッグ」

リュック・ベッソンが脚本を書いた期待作。 殺人マシンとして育てられた男が盲目のピアニストに出会うという物語だけでも心が引かれると言うものであるのに、その殺人マシーン役がジェット・リー、ピアニスト役がモーガン・フリーマンとなれば見に行かざるを…

映画感想「宇宙戦争」

スティーブン・スピルバーグ監督が久々に放つSF大作「宇宙戦争」 原作はもちろんあのH・G・ウェルズ。しかも映画作品としてもジョージ・パルが1953年に製作したSF映画の古典的名作がある。 つまり、リメイクでもあり、久しぶりの映画化でもある。…