くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「オール・アイズ・オン・ミー」

「オール・アイズ・オン・ミー」 1996年25歳で亡くなったヒップホップ界のスター、トゥパックの半生を映画いた作品。しっかりと丁寧に描いていく映像が実に好感で、全く知識のない私も見ていてその人間ドラマに見入ってしまいました。監督はベニ・ブーム。映…

映画感想「リベンジgirl 」

「リベンジgirl」 いやぁ、見るものがない。究極の選択の一本。桐谷美玲が好きというわけではないがあのキャラは結構好みだったりする。ただ、映画に芸術性とか完成度だけを求める人にはこの映画は向きません。作品としてはしょぼいのです。でも、桐谷美玲が…

映画感想「ルージュの手紙」「勝手にふるえてろ」

「ルージュの手紙」 全体的には普通の映画なのですが、ラストで、人生をじわっと考えさせられる一本、やはりカトリーヌ・ドヌーブの存在感が光る作品でした。監督はマルタン・プロボ。産婦人科に勤めるクレールの元に、長い間音信不通だった母ベアトリスから…

映画感想「仁義」「ある道化師の24時間」「海の沈黙」

「仁義」 これは面白い。大人のフィルムノワール。その隅々まで嘘がないようにものすごいリアリティとスリリングな展開で最初から最後まで画面から目を離せません。これこそ傑作、監督はジャン=ピエール・メルヴィル。一人の男ボーゲルが刑事に搬送されて来…

映画感想「賭博師ボブ」「影の軍隊」

「賭博師ボブ」 こちらはユーモア満点のフィルムノワールの傑作。ここまで娯楽に徹して、しかもカメラアングルやカット編集のリズム感が半端なく旨いとなれば、一級品はこういうものだと言わんばかりである。監督はジャン=ピエール・メルヴィル。カメラは名…

映画感想「モラン神父」「いぬ」

「モラン神父」 なるほど素晴らしい。前半の静かなカメラワークから後半クライマックスに至ってのシャープな演出とキレのあるカメラワークへのリズムの転換、そして心理描写がどんどん核心に迫ってくるカットの繰り返しに圧倒される。これが絵作り、これが映…

映画感想「フラットライナーズ」「カンフー・ヨガ」

「フラットライナーズ」 1990年に制作された医療サスペンスのリメイクであるが、オリジナル映画をほとんど覚えていない。今回は完全にB級ホラーに仕上がったという感じで、別に見るほどでもなかったが、強いて言えばエレン・ペイジが出ているぐらいである。…

映画感想「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」「オレ

「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」 第二次大戦のポーランドワルシャワでユダヤ人を助けた動物園の経営者夫婦の実話の映画化で、映画自体は真面目な作品で仕上げている。まぁ、普通の映画という感じでした。監督はニキ・カーロです。主人公…

映画感想「ありふれた悪事」「8年越しの花嫁 奇跡の実話」

「ありふれた悪事」 モスクワ映画祭の最優秀アジア映画賞受賞ということで見に行ったが、なるほど韓国の暗部に迫った作品という意味で、なかなか見ごたえのある内容でした。監督はキム・ボンハン。気の良いいかにもな主人公の刑事カン・ソンジンは国家安全企…

映画感想「最低。」「彼女が目覚めるその日まで」

「最低。」 最初、どういう人間関係で進めるのかと必死で絡ませたために、途中まで収拾がつかず混乱したが、途中から三人の物語だと割り切ったあたりからこの映画の良さが見えてきました。監督は瀬々敬久。上京して親に内緒でAV女優をしている彩乃、夫との関…

映画感想「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」

よく考えると、スペースオペラとして脈々とシリーズが続いているのはこれだけなのだと気が付いた。いつまでたっても、一番最初の「スター・ウォーズ」からは逃れられない世代ですが、今回の作品もこれはこれで面白かった。若干、大作にすることに力がそそが…

映画感想「戦場のメリークリスマス」「立ち去った女」い

「戦場のメリークリスマス」 30年ぶりくらいか、大島渚監督の代表作の一本を久しぶりに見直す。初めて見た時の印象も場面もほとんど覚えていなかったが、今見直してみれば、いかに知的な作品だったか改めて感心してしまった。やはりこれは大島渚の知性であり…

映画感想「否定と肯定」「DESTINY 鎌倉ものがたり」

「否定と肯定」 事実に基づいた作品とはいえ、かなり作り込まれたなかなかの力作。しかも主人公リップシュタットを演じたレイチェル・ワイズの見事な演技力に圧倒される一方対するアーヴィングを演じたティモシー・スポールも上手いし、脇を固めたトム・ウィ…

映画感想「まともな男」「高校生ブルース」「新高校生ブルース」

「まともな男」 アメリカや日本ならもっとコミカルに描いて行くのだろうが、ひたすらうっとうしいほどに姑息に描いて行く展開がなんとも不快感だけが残る映画だった。いわゆる、1人の小市民な男が、自分の保身のためにただただ嘘を積み重ね深みにはまって行…

映画感想「ビジランテ」「高校生心中純愛」

「ビジランテ」 とにかくくどいし、出口の見えない展開が繰り返されるので、いったいいつ終わるのかと思ってしまう。しかも、核になるモール誘致の話が全体の中で非常にインパクトが弱いのが作品全体を薄くした感じです。監督は入江稔、久々のオリジナルであ…

映画感想「ネルーダ大いなる愛の逃亡者」「オリエント急行殺人事件」

「ネルーダ 大いなる愛の逃亡者」 不思議な展開で進んでいく何処か心象ドラマのような映像がちょっとシュールで面白い。監督はパブロ・ラライン。ノーベル賞を受賞したチリの英雄パブロ・ネルーダのパーティ会場。なぜかトイレまである不思議な空間で普通に…

映画感想「夜叉」「関東おんな悪名」

「夜叉」 決して好みの映画ではないけれど、降旗康男監督の見事な演出がきらきらひかる秀作でした。主演の高倉健の映画というより、田中裕子といしだあゆみの2人の女の物語だと思います。大阪南で人斬り夜叉と呼ばれていた修治は冬子と出会ったことでヤクザ…

映画感想「鋼の錬金術師」「探偵はBARにいる3」

「鋼の錬金術師」 始まった途端、ただのコスプレ映画にしか見えないしょぼさ。原作の壮大なテーマが全く見えてこないのと、役者のスケールの小ささがとにかく見ていられない。さらに、映画が止まっている。映画は動いていないと意味がないが、どのシーンも止…

映画感想「ジプシーのとき」「パーティで女の子に話しかけるには」

「ジプシーのとき」 久しぶりに間違えて二度目の鑑賞になったのですが、やはり、傑作は傑作、何度見ても素晴らしい映画だった。監督はエミール・クストリッツァです。ファンタジックな映像とまるで夢を見ているような叙情あふれるジプシーの家族の物語は、普…

映画感想「リュミエール!」「永遠のジャンゴ」

「リュミエール!」 映画を発明したとされるリュミエール兄弟が最初に撮った様々なフィルムを紹介するドキュメンタリーである。ただ、リュミエール兄弟が関わった映画黎明期のフィルムの紹介に過ぎないのだが、的を射た絶妙のコメントの数々がどんどんスクリ…

映画感想「プラハのモーツァルト魅惑のマスカレード」「エンドレス・

「プラハのモーツアルト 魅惑のマスカレード」 モーツアルトが名曲「ドン・ジョヴァンニ」を完成させるに至る物語をサスペンスフルに描いたラブストーリーで、物語の展開は素直に楽しめる一本でした。監督はジョン・スティーブンソン。話題になっているモー…

映画感想「光」「泥棒役者」

「光」(大森立嗣監督版) とにかくしつこいほどの演出にため息が出てしまう。しかも、感情の動きの演出ができていないのか、演技としてできていないのか、ちぐはぐで、物語にしっくりと入っていけない。その行き違いが最後まで引っかかる映画だった。監督は大…