くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「フィクサー」

フィクサー

二日続けて社会はドラマを見ると正直しんどいです。
といっても、本日の「フィクサー」はもう少しサスペンスフルな内容だと思ったのですが、そういった面よりも社会ドラマ的な部分が多かったためか、やはり前半しんどかった。

特に、日本の風土とその裁判主義や、契約主義等々の考え方が根本的に違うアメリカ社会の物語は、どうしても重くなりがちで、この作品がデビュー作というトニー・ギルロイ監督の気負いもあってか、シビアな展開が全編を貫いていて、重い。

物語のクライマックスから四日前にさかのぼるというストーリーテリングの方法をとり、単調な物語に終始しないようにという工夫が見られますが、特に全体の効果を高めたとも思えません。

「ボーン・アイデンティティ」シリーズの脚本で頭角を現した監督さんですが、このシリーズ同様、サスペンスのようで、あまり抑揚のない展開を得意とする人だけに、この「フィクサー」ももうひと味足りません。

元々ジョージ・クルーニーという俳優さんはあまり好きではないし、映画向きではないと思えるので、そのあたりも、入り込めなかった原因かもしれませんが、自分好みの作品ではなかったということでしょうか?