冒頭部分、アーヴィング上院議員(トム・クルーズ)にテレビジャーナリストのロス(メリル・ストリープ)が呼ばれるシーンから全編ひたすら、議論、議論の連続。アメリカ人の議論好きというか、対話好きというかがこれでもかと描かれていきます。
一方で大学教授マレー(ロバート・レッドフォード)の部屋での学生と教授(ロバート・レッドフォード)との議論攻防。この二つの舞台の圧倒的な対話シーンを交互に描きながら、イラク侵攻で最前線を攻撃する戦闘シーンを挟んで、ひたすら議論シーンばかり。解説によれば、丁々発止の議論戦などとかかれているが、正直、しんどいです。
確かに政治の裏側で、戦争の最前線にたつ人間とその命令をする人間との差、陰に渦巻く政治的な陰謀、策略を描かんとするのはわからなくもないのですが、どうも、私には向かない作品でした。年を取ったこともあるのかもしれませんが、やはり、映画は映像シーンを楽しみたいですね。
ラストシーンの胸を打たれるような場面は確かに素晴らしい気もしますが、ロバート・レッドフォードの年老いた姿がなぜかやたら記憶に残ってしまいました。
社会ドラマはわかりますが、舞台劇のような設定と展開は、ぐったりです。いい映画なんですけどねぇ