え?まだ続くの?というエンディングにちょっとまいった気がしないでもありませんでしたが、今回も堤幸彦ワールド炸裂!ということでとにかく楽しかった。
テレビドラマ版、スペシャル版と続いての今回の劇場版。大好きな戸田恵梨香さんのすっとぼけた演技と、お遊び満載の舞台装置、せりふ、ボケとツッコミ。それだけでクスクス、にこにこと笑いながら楽しんでしまいました。
物語は今更言うまでもなくで、左手のスペックを封じた当麻が最後の敵に戦いを挑んでいく。といっても敵は弟のニノマエ。さらに自分の体を変形させて凶器に変えるスペックを持つ伊藤淳史が登場する。劇場版だからといってそれほどスケールアップしていないし、あえて劇場版?と文句を言わないわけでもないけれど、SPECワールドのファンとしてはこれでもいいかな。
時は未来、野々村の愛人?雅ちゃんに手紙が届くところから映画が始まる。すでに自分たちは死んでいないからと言う文言で始まるとおり、ラストで崩れた国会議事堂が映されているので世界戦争か何かのあと人類がほとんど絶滅した未来?でも雅チャンてふつうにテレビ版にもでてきたような?と、はてなの連続だが、これもまたSPECワールドのおもしろさ。
結局、栗山千明扮する青池の娘はあの後どうなったのかはわからないし、ニノマエのクローンを作った裏の組織がなんだったかはあかされずに映画が終わるんだから、エピローグで「起承転結」の結は作らないぞと叫ぶ当麻のせりふでつまりは作ると言うことだろう。テレビドラマでエンディングさせる方が私はいいような気がしますが。
前半のスピード感あふれる堤幸彦ワールド炸裂に対して後半から終盤がやや間延びし、しかも切れも悪くなっているのが何とも残念で、テレビドラマの映画版にする欠点がもろにでた結果で終わりました。まぁ、でもこのシリーズに完成度求めるのもどうかと思うので、これで十分です。