くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ブリング・ミー・ホーム 尋ね人」

「ブリング・ミー・ホーム 尋ね人」

韓国映画らしい陰気で陰湿な映画でしたが、伏線やフェイクもしっかり効いていたなかなかの佳作でした。ただ、いつものことながら、韓国の警官ってアホやし、独特のハングル語の下品さはやはり私にはあいません。監督はキム・スンウ

 

看護師のジョンヨンが、海の続く防波堤を歩いている場面から映画は始まる。夫でもと教師のミョングクの間にはユンスという子供がいたが6年前に行方不明になり、ジョンヨンらは微かな情報を求めて活動していた。しかし、再就職を決心したミョングクは学校の講師の職の面接に行くが、そこへユンスを見たという情報メールが届く。

 

ミョングクはその情報の地へ車で向かうが途中で事故に遭って亡くなる。しかも、その情報は悪戯だった。その事故の記事を見ていた郊外の漁村の警官キムは地元のマンソン釣り場で働いている少年がユンスに似ていると、先輩のホン警長に報告するが一笑に付されてしまう。しかし気になったキム警官はジョンヨンに情報の匿名電話をする。

 

その情報でマンソン釣り場にジョンヨンがやってくるが、何か隠している様子である。実は、この釣り場では、犯罪者や子供を従業員にして働かせていて、ミンスとジフという少年が働いていた。しかも、ミンスはヨンスの特徴に非常に似ていた。ジョンヨンは、ミンスこそがユンスだと確信して、マンソン釣り場の中を詐欺るが、マンソン釣り場の経営者たちはホン警長とグルになってミンスを隠そうとする。しかし、ジョンヨンは帰る間際ジフにささやきかけ、ジフもまた誘拐された少年と確信、夜中に再度マンソン釣り場に忍び込むが、ジフはミンスと逃亡を図り、マンソン釣り場の男たちに追われていた。

 

そこで、ジョンヨンはミンスを見つけるがミンスは防波堤の端まで逃げてしまう。ジョンヨンと対峙したミンスは、お母さんとつぶやくが波にさらわれてしまう。翌朝、マンソン釣り場で目覚めたジョンヨンは、ジフを助けて逃げようとするがマンソン釣り場の男たちに捕まる。しかし、巧みに逃げたジョンヨンはマンソン釣り場のホン警長に襲いかかり、銃を奪ってジフと共に逃げる。

 

そして、ジョンヨンは追ってくるホン警長を海に手錠で繋ぎ、ジフと共に小舟で脱出する。全てをなくしたジョンヨンは自殺を覚悟して防波堤に行くが、彼方にミンスの死体を見つける。ジョンヨンは駆け寄り抱き上げるが、ユンスの体の特徴の足の副爪が無かった。

 

そして二年後、運転するジョンヨンにジフから電話がかかる。昨夜、ミンスが夢に出てきたこと、これからユンスを探しにいくジョンヨンの会話が続く。ミンスはユンスではなかったのだ。そして、精神病院で保護されているユンスと思われる少年の後ろ姿に再会するジョンヨンのカットで映画は終わる。

 

陰気な映画ですが、なかなか脚本が良くできていた佳作でした。