西部劇のようなアクション映画。
まさにこの言葉がふさわしい映画でした。
音楽が非常におしゃれでちょっと気が利いているのです。どこかしら、マカロニウエスタンを思わせるような軽快なリズムが不思議な感覚を呼び起こしてきて粋ですね。
冒頭から見せ場の連続で飽きさせられません。
次から次へとアクションシーンが続き、物語のスピードがハイテンポで落ち着くまもなく次のシーンへ。
CGも効果的に使われていてわざとらしくもなく、ほとんどがCG効果という世界です。
しかし、フランケンシュタインが正義の味方になるし、エイリアンを思わせるようなドラキュラの子供の卵の繭などとにかくごっちゃまぜです。
よく考えてみると非常に薄っぺらい物語です。
ふと考えたのですが、最近のアクション大作の特徴として、人間ドラマがほとんど描かれていないのです。
確かにCG効果はすばらしいし、展開もスピーディで飽きさせませんが、最後に、じわーっと来る物が全然ないのです。
おそらく以前は特撮に限界が多く、それを埋めるために人間ドラマをはさむ必要があったためと考えるのですがいかかでしょうか?
そんな最近の映画作品の中では今回の「ヴァン・ヘルシング」はまだましな方ではないでしょうか?
ラストシーンで愛する人を失い、炎のなかで主人公たちが嘆き、フランケンシュタインが振り返るシーンはちょっと味がありますね。
ヴァン・ヘルシングと相棒が馬に乗って去っていくシーンはやはり西部劇ですね。