くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」「アンダー・ザ・スキ

kurawan2014-10-15

「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」
クロエ・グレース・モレッツを見るためだけに出かけたような映画であるから、彼女が見れればそれでいいというものである。

少しずつ大人になっていくクロエ・グレース・モレッツだが、まだまだ可愛らしさ、キュートさが十分にある。それだけでも、この映画を見た甲斐があった。監督はR・J・カトラーという人である。

物語は、高校でチェロを弾いている主人公、ミア。彼女はその才能ゆえに、両親のみならず、周辺からも期待されている。両親はロック歌手なのだが、そんな娘と弟と幸せな日々を暮らしている。

ある雪の日、家族で車で出かけて、事故に遭い、病院へ搬送される。事故の直後、肉体を離れたミアの魂が、病院へついていき、恋人のアダムとの出会い、そして愛を育んだ日々を回想する。やがて、病院で、両親が次々なくなり、弟も死んでしまい、ミアは一人ぼっちで昏睡状態が続く。

回想シーンで、ミアはアダムと出会い、アダムはロック歌手として、着々と人気が出てきて、ミアはその才能を認められ、名門の音楽学ジュリアード音楽院を受験する。それぞれの夢を求め始めて、二人の間に溝ができ始めての事故なのである。

アダムはライブを中断して病院へ駆けつけ、影となったミアがその姿を見つめる。家族や周囲の人々に見守れれながら、やがて、生きたいという思いがますますつのり、昏睡状態のミアはアダムが作ったミアの曲を聴き、目を覚ますところでエンディング。

映画としては普通の作品であるが、幽体となったミアが病院内を駆け回り、過去を回想する展開は、飽きさせることがなく、しかも、クロエ・グレース・モレッツの魅力に引っ張られて最後まで見ることができた。

決して傑作とかではないが、見て損のない一本だった気がします。


「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」
全く、スカーレット・ヨハンソン目当てだけの作品とはいえ、かなりシュールなSF映画に、参ってしまった感じです。あらすじを読んでいなかったら、なんのことかわからない映像でした。監督はジョナサン・グレイザーという人です。

キャストクレジットが終わると、惑星か何かわからない、一つの光が迫ってきて、丸い影が重なり、やがて瞳になってクレジット。このオープニングを見ただけで、この作品のタイプが見えるのですが、その通り、そのあと展開する物語は、ほとんど台詞もなく、不気味な音楽が物語をリードしていきます。

男が一人の女を担いで、トラックのなかへ。そこで、女がその担ぎ込まれた女の服を着る。そして、トラックを運転し、男に声をかけては、怪しい暗闇に誘い、女が全裸になり後ずさり。男も全裸になりついていくが、何やら液体の中に沈んでいく。どうやらこの女は、男を食しているようだ。
あるとき、1人の、顔が潰れた男を拾い、いつもの暗闇に引き込むが、何もしない。
何を思ったか、女は人間であることに目覚め、ケーキを食べようとするが、吐いてしまい。出会った男とSEXするが、生殖器が存在しなかったのか、射精されたことに驚いたのか、そのまま森へ逃げる。そこで、森林作業の男に襲われるが、もみ合ってるうちに女の皮膚が破れ、女は覆っている人間の皮膚を脱ぐと、真っ黒な異星人。襲った男が異星人に灯油をかけ火をつけて、異星人の女は火だるまになり、燃え尽きる。降り注ぐ雪を見上げたカメラでエンディング。

冒頭から、バイクに乗ったもう一人の男の異星人らしき人間も登場し、ラストで女を探す場面もある。

とにかく、シュールな映像表現である。物語の抽象的なのも難解だが 、映像もスタイル重視のシュールな演出なので、終始わかりにくかった。

スカーレット・ヨハンソンの全裸シーンが話題という一本なので、それが見れたからいいとしよう。