くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「シャン・チー テン・リングスの伝説」

「シャン・チー テン・リングスの伝説」

スケールアップした香港映画という感じで楽しめました。特撮は派手だし、カンフーシーンも面白いし、主演のにいちゃんがもうちょっとオーラがあったらもっと作品が引き立ったかもしれないけれど、ほとんどトニー・レオンに持って行かれているのはかわいそうでした。クライマックスの大バトルも中国テイスト満載で面白かった。監督はデスティン・ダニエル・クレットン。

 

はるか昔、一人の男ウェンウーは、テン・リングスというのを手に入れ、無敵の力と不死を手に入れ、世界中の様々なところで暗躍するまでに巨大な組織を作り上げて千年ものあいだ、歴史の裏で存在感を増していく。彼は魔法を操る村ター・ローも手に入れるべく村を守る森に入っていくが、そこで一人のター・ローの女と出会う。彼女はウェンウーの力を破りやがて二人は愛し合い、息子のシャン・チー、妹のシャーリーンが生まれる。ウェンウーはテン・リングスを封じて、家族で普通の生活をおくり、妻も魔法の力を村に残して平凡に暮らすが、ある日、かつてウェンウーにやられた人間が復讐に現れ、ウェンウーの妻を殺してしまう。

 

ウェンウーは、再びテン・リングスを身につけ、息子を後継者にするべく格闘技を修得させ、やがて14歳になったシャン・チーは母を殺したボスを見つけ殺すようにとウェンウーに指示され旅立つが、そのまま行方をくらます。一方、格闘技を教えてもらえなかった妹のシャーリーンは、独学で格闘技を修得する。

 

シャン・チーはサンフランシスコでホテルの駐車場係をして暮らしていた。同僚のケイティと夜遊びした次の日、バスで手に刀が生えた男たちに襲われ、母からもらったネックレスを奪われてしまう。シャン・チーはマカオから来た妹からの手紙を頼りに、マカオへ向かうことにする。自分が襲われたのは父ウェンウーの差金で次は妹の身が危ないと感じたためだ。妹のシャーリーンはマカオで格闘大会の会場のオーナーをしていた。シャン・チーが着くと、まもなくして刀の男たちが現れ、シャーリーンのネックレスも奪われる。そして現れたのはウェンウーだった。ウェンウーは、シャン・チーらを拉致し、テン・リングスからの声で、妻が生きていてター・ローの村の拉致されていると信じていた。そして、村を襲って妻を取り戻す計画を立てていた。

 

シャン・チーとシャーリーンから奪ったネックレスを竜の置物の目に刺すと、ター・ローの村への迷路の秘密が現れる。その道は年に一度開かれるものだった。シャン・チーとシャーリーンは、ウェンウーに拉致されていたところで、ター・ローの村の生き物モーリスと出会う。モーリスを可愛がる役者の男は、モーリスが迷路の森の道順を知っているから、先に村に行きウェンウーを迎え撃つことにする。

 

村に着いたシャン・チーたちは、湖の向こうに魔物が封じ込められていて、その魔物が蘇るためにテン・リングスを通じてウェンウーを呼んでいるのだと教えられる。まもなくして、迷路が開く日が訪れ、ウェンウーたちが現れる。ター・ローの村人たちとシャン・チーら、対ウェンウーらは大バトルを繰り広げるが、シャン・チーはウェンウーに湖に葬られ、ウェンウーは魔物を封じた壁をテン・リングスで破り始める。魔物の手下が現れ、人間の魂を魔物に食べさせ、やがて魔物は壁から復活する。その凶暴さを目の当たりにしたウェンウーの部下たちはター・ローの村人と一緒に魔物を迎え撃つ。

 

湖に沈んだシャン・チーは母の声に復活し、湖の底から現れたドラゴンと共に魔物を迎え撃つ。一方、シャン・チーはウェンウーと一騎討ちをし、テン・リングスの力も奪い取る。ウェンウーは襲ってきた魔物からシャン・チーを守るべく自ら魂を吸い取られ死んでいく。シャン・チーとシャーリーンは、最後の決戦に魔物に向かい、ケイティの援助もあり、最後はテン・リングスによって魔物を倒す。

 

全てが終わりサンフランシスコに戻ったシャン・チーらだが次のミッションが待っていた。シャーリーンはウェンウーの組織を解散するべくウェンウーの城に行くが彼女は新たなリーダーとして君臨して映画は終わる。

 

とにかく、スケールアップした香港武侠映画という感じで、全く退屈しないし、大画面ならではの迫力を楽しめる一本でした。ストーリーの雑さは気にならないレベルに勢いが優っていてエンタメとして成功していた気がします。