くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「美しき獣」

kurawan2015-03-11

未体験ゾーンの映画たち2015で見る。監督はジョン・カサヴェテスの娘、ザン・カサヴェテス。これが売りの一本。

まぁ映画としては、大したことはないし、女優の魅力があるわけではないし、カットが無駄に細かすぎるし、映像が艶やかでもない、たわいのないヴァンパイアホラーだった。

ヴァンパイアの主人公ジュナが、レンタルビデオ屋で一人の男性パウロと出会い、一目惚れする場面から映画が始まる。いかにも軽い導入部、そして、真剣に愛し合ったら、襲ってしまうからと、もったいぶった末に、パウロは襲われることを受け入れ、二人はヴァンパイアとして恋人になる。とにかく、ここまであっという間にたどり着く。

そこへ、ジュナの妹で、性悪ヴァンパイアのミミがやってきて、ラブラブの物語がかき乱され、翻弄されていくのが本編。と思うのだが、物語の視点がミミの方によりすぎてしまい、本来のジュナとパウロの話がぼやけていく。さらに、家主の女ヴァンパイアさえもミミに翻弄され、終盤へと進んでいく。

結局、ミミは交通事故で気を失っている間に夜が明けて、太陽に焼かれてしまう。助けを求めた家政婦に見放されて、ジュナとパウロの恋旅行を送り出してエンディング。

ザン・カサヴェテスが脚本、監督をつとめているが、この作品を見る限りは、彼女の才能は大したことはないなという感じの出来映えだった。