くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「アレキサンダー」

200億円の巨費を投じたオリバー・ストーン監督の大作「アレキサンダー
ほとんど事前にスクリーンでも宣伝フィルムを見なかった作品で、売り方も弱かったようですが、なかなか観客は入っていました。

で、感想ですが、元々期待はそれほどしていなかったのですが、それなりの作品でした。
バビロンの都のシーンやペルシャ軍との戦闘シーンは圧倒されるほどのスケールの大きさに感動しましたが、同様の大作史劇「トロイ」と比べると画面に大きさがみられませんでした。

それはオリバー・ストーン監督がわざと控えめな画面構成を考えたのかどうかはわかりませんが、せっかくの巨費もちょっともったいないかなという感じでしたね。

物語は有名なアレキサンダー大王のお話ですが、もともと謎の多い人物なのでその解釈を物語の中で見せようとするあまり全体が薄っぺらくなったようです。
鷹の視線を随所に入れてやや技巧的な映像づくりもみられるのですが、この手の作品に特有の歴史を感じる感動はありませんでした。

とはいえ、もう少し壮大なドラマを期待していた私の主観が返って期待はずれになったのかもしれませんね。
作品としてはCGの美しいタイトルバックから、ヴァンゲリスの美しい音楽も重なって見に行って損をしたと思うほどの映画ではありません。

ラストシーンはちょっと物足りないもののきっちりとTHE ENDまでながす周到さにオリバー・ストーン監督の気迫を感じました。
最近もう一つぱっとしないオリバー・ストーンですがやはり彼に歴史劇は無理であったようです
アレキサンダー最強の帝王学―「自分の可能性」に挑む、奇跡の10年!
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