宝塚のトップスター、映画デビューで話題の「茶々 天涯の貴妃」をみる。
そもそも、ポスターやチラシなどでみていた主演の和央ようかの美しさに魅せられていた私は、映画の出来不出来よりも、彼女をみたくて見に行ったのが第一の理由です。
とはいえ、映画が始まると、やはり作品の善し悪しをチェックしてしまうのは映画ファンの性でしょうか。
物語は織田信長の妹お市の方の三人の娘の長女茶々姫を主人公に織田、豊臣、徳川と続く激動の戦国時代を描く歴史絵巻です。
時期が時期なので、テレビでも大型時代劇スペシャルが放映される時期でもあります。
スクリーンで作る限りはテレビドラマ以上のスケールが当然必要であるし、力の入れようもテレビ以上を求められるのは当然ですが、映画のできばえとしてはいわゆる超大型時代劇スペシャルという感じの作品でした。
と、批判的なようですが、この映画、とにかく和央ようかの美しさをみることができればそれでいいのであって、キッとにらまれたときのあの美しさ、独特の美しさに思わず我を忘れるほどに魅了されたのですから、それで十分だったと思います。おそらく彼女のすばらしさはテレビでは味わえなかったでしょうから。したがって、映画としての作品の善し悪しは今回は語らないでおこうと思います。
大スクリーンのアップに耐えられる女優さんとしての彼女の存在感にすっかりよってしまいました。まだまだ演技については寺島しのぶの実力にとても及びませんが、しっかりとした演出者と、練られた脚本さえあれば、彼女は映画女優として開花するのではないかと思います。かつて、「あずみ」をみたときの上戸彩に受けた印象に似ていいますね。こんな素晴らしい魅力のある女優さんを活かして行けるように映画関係者はがんばっていただきたい。