くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「少林少女」

少林少女

大ファンの本広克行監督の「少林少女」を見る。
もちろん、チャウ・シンチーの「少林サッカー」を明らかに意識しての物語であり、当然チャウ・シンチーも制作に参加している。それにあの太っちょとサラリーマン風のキャスト二人もゲストのごとく参加している。

柴咲コウは嫌いである。なんで彼女がこれほどまでに映画に引っ張りだこなのかまったく不明であるものの、今回はそれを大目に見た。
とにかく「少林サッカー」の爆笑をかなり期待していたからです。

全体の感想は「少林サッカー」と「ブルース・リー死亡遊戯」の合体作品。しかもチャウ・シンチーになりきれず、ちょっと照れが見え隠れする本広克行の演出。ところどころにカンフー映画の名シーン(たとえば、「燃えよドラゴン」のミラーのシーンなどなだお)が見え隠れするものの、思い切り笑い飛ばした劇画チック名展開は今ひとつ物足りない。

とにかく、大作を作ると本広克行は今一歩になるというのが従来からの印象。商業ベースに乗せるつもりもないような小品を作ったときは本当にウィットのとんだ見事な作品に仕上がるのに、大作になると、妙に理屈っぽくなったり、引き伸ばしてきな展開があったりする。

もっと、あけすけに笑い飛ばせるものかと思っていたものの、物語のほとんどの場面が、やたら理屈っぽい。チャウ・シンチーの喜劇なら、そんなへりくつは屁理屈なりにあっさり収めて、ひたすらばかげたシーンの連続に終始してくれるだろうに。

ラクロスをサッカーのかわりに登場させたのはこれといって工夫もないのですが、思えば、ラクロスといえば田中麗奈主演の「ドラッグストアガール」を思い出して、彼女に柴咲コウを重ねてしまって、余計に物足りなくなったりもするのです。

そんなわけで、期待しすぎといえばそうなのだが、やはり香港映画ではなく日本映画なのである。それが感想です。
ぁあ「少林サッカー」をもう一度見たくなった