くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「パイレーツ・ロック」

パイレーツロック

名脚本家リチャード・カーティスが脚本監督をした作品ということで、期待していたものの、なんせ上映劇場が都心に限られているため、半ばあきらめていたが、ちょうど時間があったので見に行ってきました。

まさにリチャード・カーティスならではの映像世界が展開する。スプリットスクリーンを縦横無尽に駆使し、あらん限りの最新の映像テクニックで見せるハイテンポでモダンな映像は見事なもの。しかも作品全体が見事なリズムを持ってまとまっているのはまさに脚本家として一流であるリチャード・カーティスならではでした。

60年代のロックミュージックを中心にまるでミュージカルのように展開するシーンの数々。ダンスシーンであるかように躍動感ある画面のなかで、実際にあった海賊ロックの放送船で繰り広げられる型破りのDJたちのドラマは本当に熱い。

今では考えられないシーンの数々が展開しますが、そこにあるのは世界中が夢のある未来に向かってまっしぐらに進んでいた古き良き時代だったのかもしれませんね。

船の上で、それぞれのDJたちが織り成す人生ドラマとそれを取り締まる堅物役人たちのやり取りがコミカルで軽妙なリズムで繰りかえされていく様子はまさに「ラブ・アクチュアリー」で見せたオムニバス調のラブストーリーそのままですね。

それぞれの俳優さんたちがそれぞれの登場人物を個性豊かに演じ、クライマックスにはちょっとスペクタクルを交えながら、実に爽快なエンディングを迎える。
見終わって、すっきりとした感動を覚える秀作だったですね。