くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ラブ&ドラッグ」「孔子の教え」

ラブ&ドラッグ

ラブ&ドラッグ
何とも、支離滅裂な映画もあったものである。いったいなにを中心にストーリーを描こうとしているのかわからない。笑いも起こらないし、といってしんみりと感動も呼べない。ただ、大好きなアン・ハサウェイを見に行っただけの映画になってしまったのは何とも残念。

物語はお調子者で口のうまい主人公ジェイミーがある日パーキンソン病のマギーと知り合う。いきなりセックスの連続で、このマギーという女性どれだけセックスがすきなんだろうとさえ思えてしまう。そして、意気投合して一気に恋の炎が燃え上がり、いったんは疎遠になりかけるが結局、本当の愛を求めたジェイミーは出世も捨ててマギーの元に走るというお話である。

ではなぜ、ファイザー製薬がやたらとでてくるのか、なぜ途中でバイアグラのエピソードが展開するのか、ジェイクが捨てていたサンプルを毎回拾うホームレスの意味ありげな演出は何のためなのだろうか?ジェイミーの家に転がり込んだオタクっぽい弟の存在感が一向に際立っていない?どれもこれも、なんの意味もなく、全体の登場人物のキャラクターが立ってこないのだ。

ジェイミーがバイアグラの使いすぎで妙なことになることも全く笑えないし、パーキンソン病のマギーが患者たちの会で勇気をもらう下りも意味不明。ストーリーの中に全く生きてこない。そして、ラスト、いったんは身をひきかけたジェイミーが自分の出世をすてバスに乗ったマギーを追いかけて取り戻すラストに至ってはなんの盛り上がりもなく唐突に持っていく。そしてハッピーエンド?マギーの病気に一緒に向き合おうと覚悟したジェイミーがマギーと幸せな家庭を築く。って、なにこれって感じである。

大概の作品は納得できるがここまでバラバラなプロットをつなぎあわせた映画も珍しい。しかも監督はあのエドワード・ズウィックなのだから、本当に落胆なのである。

まぁ、アン・ハサウェイはファンなのでかまわないとはいえ、さすがに彼女も年をとった感じでアップに耐えにくくなってきたかな。お肌の衰えが気になって仕方なかった。

孔子の教え」
何の変哲もないふつうの作品でした。まぁ、歴史大作というジャンルは嫌いではないので、その面で楽しんだといえる程度の感想です。

物語は単純に春秋時代、魯の国に仕えていた孔子がその国の重心にねたまれて追放され、やがて、弟子と一緒に放浪の旅にでる。苦難の末、隣国をあちこち回りながら自らの道をといて回り再び戻ってくる。そして、やがて死んでいくまでを描いています。壮大なスケールの戦闘シーンは当然CGを多用していて、今時何の工夫もありません。まぁ一人の人間の半生を描いたという作品です。

カメラ演出にも、ドラマ演出にも際だったものはないし、退屈ではなかっただけ救いといえるでしょうか。見て損をするというレベルのものではありませんのでこれはこれでよかったでしょうか。チョウ・ユンファの出演だけでとりあえず公開したという感じの作品でした