くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「2001年宇宙の旅」

2001年宇宙の旅

何度目かの「2001年宇宙の旅」をスクリーンで見る。最後に見たのは、OS劇場の閉館の時だったと思うが、いくら大きなスクリーンで上映してもきりがないほどに、そのスケールの大きさは破格である。

お世辞にも、おもしろい映画ではない。正直、今回も、月のシーンで眠くなった。確か、いつもここで眠くなる気がする。いわゆる天才という頭脳を持ったスタンリー・キューブリックのインスピレーションを、凡人が理解することは不可能なのである。だからすごい。

いまさら、個別のシーンを解説などできないし、原書で解説本なども読んだが、結局は、キューブリックの意図は、感じてほしいということであるらしい。しかし、いくら天才とはいえ、人間であるからには、そのシーン、カットそれぞれに意図があって当然であり、それをどこまで感じうるかが、人それぞれの感性だろう。

しかし、すごい映画だと思う。

公開当時、だれもが、酷評し、次第にその評価を得ていくのは、仕方がない。何度も書くが、凡人の理解を超えているのだから。

宇宙へもいったことのない人間が、自分の想像力だけで、このようなイメージを生み出した。それだけでもスタンリー・キューブリックの頭脳は恐ろしいものがある。だから、素直に、世間一般の評価を鵜呑みにしたうえで、これが名作なのだと鑑賞すればよい。それがこの映画の唯一無二の値打ちなのである。