くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「L・DK」

L・DK

ゆる〜いラブストーリーが無性に見たくなって、こんな映画を見てきた。別に剛力彩芽が好きなわけでもなんでもない。でも、普通にピュアなラブストーリーが無性に見たかった。ただそれだけ。

映画は、本当に普通の映画だった。あるべくして、物語が始まり、なるように展開し、そしてハッピーエンドを迎える。なにといって取り上げるものもないが、登場人物誰もに悪者が出てこないし、つらくなるような悲しい出来事も起こらない。考え方に寄れば、ありえない物語だが、ロマンティックな世界をのんびりと味わうことが出来る。そんな映画だった。妙に、楽しかった。

映画が始まり、ローアングルで女子高生の足元がやたら映る。主人公西森葵の親友萌が学校一のモテ男久我山柊聖に校庭で大声で告白するシーンに始まる。そして、ふられ、そのふり方がツンデレで、業の煮やした親友の葵は柊聖に突っかかり、階段から突き飛ばしてしまう。怪我をした柊聖をオブって歩く葵のコミカルなシーンから物語が幕を開け、後は、コミックの世界で、どんどん、たわいない、ラブストーリー的青春ドラマが展開して行く。

それぞれの演技は、それなりに無難に流れるし、ストーリーテリングも、葵の友達たちの行動も、たわいなく、劇的な展開もなく進んで行くが、やっぱり若い女の子(つまり剛力彩芽たち)が昔風で言うきゃぴきゃぴで語って行くストーリーは、どこか、自分の学生時代に重ね合わせ、どこか切ない。そして、そこにはイジメや不治の病なども出てこなくて、平凡そのものの中の、とってもいい高校生たちのお話、調子の良い先生のキャラクターなどが続いて行くのだ。

柊聖には、過去に何かがあったという、お決まりのエピソードはあるものの、それはさらりと流し、特に深い内容に落ち込まずに、ふとしたことで、離れ離れになった葵と柊聖は、7月7日の花火の日に、再会しよりを戻し、キスをして、ハートの花火が上がる。

でも、いいね。すぐにSEXシーンになる外国のラブストーリーよりも、いつまでも手を握る程度の、つつましい青春ドラマは日本のお家芸じゃないかと思うし、大切な国柄だと思います。

決してきらいじゃない映画の一本になりました。特にすきでもない剛力彩芽ですが、素直に、やっぱりかわいいです。