「リピーテッド」
おもしろい内容なのだが、妙に先が読めてしまう。演出が悪いのか脚本が悪いのか、それとも、映画の見すぎで、すれてしまったか。
監督はローワン・ジョフィである。
主人公クリスティーンがベッドで目ざるところから映画が始まる。傍らには男が寝ている。洗面所に行くと、様々な写真が張ってあり、あなたは記憶が一日しか残らない。一緒に寝ているのはベンという夫である旨がかかれている。
夫が出かけると、ドクターナッシュなる人物から電話がかかり、クリスティーンの担当委だという。そして、カメラで、毎日の出来事を記録しているから、見なさいという。
物語は、この繰り返しの中で、次第に謎が明らかになる展開となる。
クリスティーンにはアダムという子供がいて、赤ん坊の頃、死んだとか、マイクという男につきまとわれていて、どうやら彼がクリスティーンに傷害を与えた犯人らしいとかが見えてくる。
しかし、ある日、友達と再会、ベンの風貌を聞いて、一緒に住んでいたのはベンではなく、マイクだとわかる。そして、最後に、彼から逃れ、マイクは逮捕され、本物のベンと再会、実は生きていて、少年になったアダムとも再会して記憶がもどってエンディング。
もう少し、おもしろく作れる気がするのだが、何かが足りないのか、今一歩、ドキドキ感も、あっというおもしろさも伝わらなかった。不完全燃焼な出来映えの映画でした。
「日本誕生」(短縮版)
オリジナルより約一時間短い短縮版だが、フィルムセンター保存がこの長さということであり、見に出かけた。
現存フィルムがこれしかないという現実がつらいところですが、二時間でも結構間延びのする作品でした。ただ、円谷英二の特撮シーンが見られたのは、貴重なことだったかと思います。
物語は、日本の神話を元に描いた大スペクタクルで、八股の大蛇退治の場面や、天の岩とのエピソードなど、有名な場面が、見事な特撮で描かれる様は、さすがに東宝のお家芸で楽しめます。
ただ、名場面の羅列的なところが多く、おそらく三時間のオリジナル版なら、権力争いのエピソードがきっちりと描かれているのだと思いますが、さすがに、この時代の物語というのは、厳しいのではないかと思います。
とはいえ、滅多に見られない貴重なフィルムであり、それだけでも、価値のある映画でした。
「魂を投げろ」
現存する原節子最古の映像で、サイレント映画である。
といっても、フィルムが完全に残っているわけではなく、一部分の30分ほどなのだが、初々しい女子学生として原節子がでてくる。
愛らしい少女としての彼女がみれる珍品、いや、超レア映画でした。