くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「インサイド・ヘッド」「処女が見た」

kurawan2015-07-23

インサイド・ヘッド
それほど期待もしていなかったけれど、まあその程度だったかな。ジョン・ラセターが監督ではないからかどうかは別としても、今一つ、のめり込めないディズニー映画だった。ディズニー映画ってもっと夢のあるものだったのになと思ってしまった。

一人の少女ライリーの頭の中にある、喜びや悲しみ、怒りなどが、ライリーの生活を制御しているという前提で始まる物語で、先日の「脳内ポイズンベリー」と非常によく似ている。

カナシミがどこか変になり、その対応をしていて、ヨロコビも指令室から放り出されてしまう。次第に、崩れていくライリーの様々なこれまでの感情。しかし、それは、新たな大人への一つの試練だったというのがラスト。

思春期に向かってきた少女の、複雑に変化する心の動きを、アニメをまじえ、コミカルに描いていて、ラストシーン、大人になっていくライリーの様子が、妙な感動を呼んでくれます。

短い作品だし、ディズニーならではのよけいな枝葉がないのは好感ですが、もうちょっと、遊びのシーンに夢あふれるキャラクターがでてきてもおもしろかったと思うのですが。


「処女が見た」
若尾文子特集の一本ですが、当時流行った、処女という言葉を使っての題名だと思います。
監督は三隅研次です。

物語は、西入庵と呼ばれる尼寺、そこに一人の不良少女が連れてこられるところから映画が始まる。主人公は若尾文子扮する尼僧だと思うのですが、この高校生が、最初は反抗していたものの、尼僧にほだされて、好きになり、この寺にとどまることになる。しかし、本山の住職が亡くなり、後にきた住職は俗物で、尼僧を手込めにしてしまう。さらに妊娠までして、尼僧は入水自殺をする。この住職に復讐するために、高校生が、住職を誘惑して、湖に投げ落としてエンディングなのですが、いったい、どっちが主人公なのか、物語の本筋が崩れていきます。

ただ、若尾文子の尼姿が実に美しく妖艶なので、それを見るだけでも、必見の一本だったと思います。映画は普通ですが、なかなかのレアものだったのかと思います。