くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「あの頃エッフェル塔の下で」

kurawan2016-01-21

典型的なフレンチラブストーリーという感じの映画で、ある意味トリュフォーを思い出させると言えなくもないのですが、展開が淡々としている風が拭えなくて、正直、終盤はしんどかった。監督はアルノー・デプレシャンである。

映画は、主人公ポールがパリに戻ってくるところから始まる。空港でパスポートに問題があると引き留められる。全く同じ名前の人物がいて、スパイと間違えられてしまうのである。そして語り始めるポールの過去の物語、いや、懐かしい青春時代を思い起こす展開になる。

若き日に友人とソ連に行き、そこで、美術館見学の折にあるものを配達してくれと頼まれ、さらにパスポートも与えてもらえると嬉しいという依頼を受け、そのまま実行。

そんな青春時代、エステルという一人の女性と知り合う。恋に落ち、お互いに惹かれ合うものの、浮気性なのか、エステルは別の男性とも関係を持つ。一方のポールも人妻と関係を持ったりと恋を経験。それでもエステルとの恋は途切れることはないかのように思われる。

やがてポールはパリの大学に行き、エステルは地元に残る。二人は手紙をやり取りし、関係を続ける。

時が経ち現在、かつての手紙を読み返すポール。甘酸っぱいような青春の日々が思い起こされる。確かに誰もが経験するような青春時代の恋という感じを思わせる映画で、胸に何か熱いものがこみ上げてきそうな感じなのだが、どこか、テンポが良くないような気がする。。いや、国が違うために、描かれている様々な景色やファッション、音楽に共感しづらいからかもしれない。

もう少し胸に迫る感動が伝われば、いい映画だったかなと思える一本でした。やはり2時間を超えるには無理があるストーリーじゃないでしょうか。