くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「リュミエール!」「永遠のジャンゴ」

kurawan2017-12-05

リュミエール!」
映画を発明したとされるリュミエール兄弟が最初に撮った様々なフィルムを紹介するドキュメンタリーである。

ただ、リュミエール兄弟が関わった映画黎明期のフィルムの紹介に過ぎないのだが、的を射た絶妙のコメントの数々がどんどんスクリーンに観客を引き込んでいく。正直うまい。見ていて映画が作りたくなるし、映画ってこんなに面白いものなのかとわずか50秒足らずの映像の繰り返しに引き込まれてしまう。

なるほど、なるほどと普段さりげなく見て、それなりにわかったつもりで、構図や流れにコメントしている自分が小さく見えてしまいます。

映画のわかる人がしっかりと、ポイントを絞って解説するとこうなるのでしょう。全く見事でした。いいドキュメンタリーです。できれば、勉強のためにほしいくらいです。


「永遠のジャンゴ」
第二次大戦中ナチスによってヨーロッパのジプシーたちが迫害された。物語はその背景を元に、ジャンゴ・ラインハルトというジプシーのギター奏者の物語を描いていく。極めて普通の作品で、こういう出来事もあったという映画でした。監督はエチエンヌ・コマールです。

森の中、一人の若者が誰かに追われ、ジプシーたちもいるところへ逃げてくる。1人の老人が撃たれて倒れてカットが変わる。

三本の指で曲弾きのように見事なギター演奏をするジャンゴの舞台から映画が始まる。第二次大戦が佳境になり、ナチスの侵攻からジャンゴたちの演奏にクレームや迫害が入ってくる。身の危険を感じたジャンゴたちは、森の奥に隠れるが、やがてナチスの迫害が迫ってくる。

物語はナチスの迫害に抵抗しながらも、様々な人の手助けでスイスに逃れたジャンゴの姿を描き、ナチスのジプシー迫害の歴史を語っていく。

結局史実を描く作品なのですが、ユダヤ人迫害という定番のストーリーの脇の史実を描いた点で、勉強になる作品でした。