「私たちは一緒に年をとることはない」
同じ展開を何度も繰り返すので、しまいにはええ加減にせえとなってしんどくなってしまった。シンプルな物語を映像にするという典型的な一本でした。ゴーモン映画社特集、監督はモーリス・ピアラ。
主人公ジャンは映画の撮影をしているが、カトリーヌという女性と不倫関係にある。時に喧嘩をし時に愛し合うを繰り返し、すでに6年になる。そんな関係に嫌気がさすようでも離れられないカトリーヌだが、とうとう別れる決心をする。
行方をくらましたカトリーヌにようやく会ったジャンだが、カトリーヌは結婚していた。久し振りに再開した二人だが、車を降りたカトリーヌは、今までのように戻ることはなく去っていく。ジャンは、かつて彼女と海に行った日を思い出し、映画は終わる。
とにかく、同じ展開をこれでもかと繰り返す作品で、フランス映画の一つの形なのだろう。
「ヒックとドラゴン聖地への冒険」
素直に面白かった。第一作は大感動の一本でしたが、第二部が公開されていないということもあり見てなかった。それで二の足を踏んでいましたが、見に行って良かったです。前作同様飛行シーンが抜群だし、切ないような恋のドラマからクライマックスの別れのシーンのファンタジー性までよくできているという感じです。見てよかったな。監督はディーン・デュボア。
父の死後、バイキングのリーダーとなりドラゴンと共存しながら暮らすヒックたち。しかし、ドラゴンの数も増え、バーク島は飽和状態になっていた。そんな時、ナイト・フューリーのトゥースを殺そうと、最強のドラゴンハンターが迫る。
父が探していた伝説の地の果てのドラゴンの理想郷を見つけるべく、ヒックは一か八かの冒険に出発。一方ドラゴンハンターたちは、ライト・フューリーの白いドラゴンをトゥースに近づけ、それを餌に、トゥースを捕らえようと迫ってくる。
ヒックたちは偶然、地の果ての海の底に隠された王国を発見するが、そこはドラゴンだけが住む理想郷だった。ヒックたちはドラゴンとの別れを予感する。そんな彼らにドラゴンハンターが襲いかかる。
クライマックスは、ヒックたちとドラゴンハンターの空中戦となる。前作同様に見事な飛行バトル。とにかく、めくるめくような空間演出が素晴らしい。そして、ヒックたちの勝利の後、ドラゴンとの別れが待っていた。
隠れた王国の描写の美しいことは息を飲むが、一方のバトルシーンのスピード感との対比も面白く、ヒックとアスティ、トゥースと白いドラゴンの恋の成就で締めくくるラストも切ない。ファンタジーの常道として、人間世界からおとぎの世界が消えるラストはなんとも言えない感動です。いいアニメでした。