くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「大盗賊」「危険を買う男」

「大盗賊」

普通の活劇で、今や廃れてしまったジャンルの一本。実在の義賊カルトゥーシュの自伝的な映画。監督はフィリップ・ドゥ・ブロカ。

 

カルトゥーシュが、次々とスリを繰り返していく鮮やかなシーンから映画が始まる。そして盗んだものを元締めのマリショに持っていくがマリショがあまりに冷たいので反抗して飛び出していく。この街の警察長官がやってくる。連れてきた妻のイザベルにカルトゥーシュは一目惚れしてしまう。

 

カルトゥーシュはマリショの追っ手から逃れるため軍隊に入るが、そこで軍の金を奪って逃走、途中ヴェニュスと知り合う。そして間も無くカルトゥーシュは彼女と結婚するがイザベルへの想いは消えていなかった。

 

マリショに復讐し、次々と金持ちから金を盗んで貧乏人に分けていく。そしてこの街のヒーローになっていく。そんなカルトゥーシュを憎む警察庁長官は、カルトゥーシュ逮捕のため全力をかけてくる。

 

カルトゥーシュはイザベルに最後のアプローチをし、町外れで待っているという。そして一人で待っているところへ憲兵隊が突入してきて逮捕される。カルトゥーシュを助けるためにヴェニュスら仲間が駆けつけるが逃げる途中ヴェニュスは撃たれて死んでしまう。

 

カルトゥーシュは警察長官らのパーティにヴェニュスの死骸を持ち込み、宝石を奪い、葬儀をしてやって、仲間と共に警察長官の部隊へ乗り込んでいき映画はは終わる。まあ、普通の活劇で、なんの秀でたものもない娯楽映画でした。

 

「危険を買う男」

なんとも雑で適当な脚本で、面白いはずがどれもこれもぶち壊していく流れに混乱してしまうアクション作品でした。でもまあこれもこの時代の映画という感じです。監督はフィリップ・ラブロ。

 

主人公のハンターは賞金稼ぎで、警察の上層部と関係があり、警察が直接入り込めない事件を扱っている。この日も麻薬の取引の段取りをし、見事逮捕する。犯罪者組織はなんとかハンターの素性を見つけようとしていた。

 

そんな時、一人の男が、ゲームセンターで金を盗もうとしている青年コスタにある仕事を持ちかける。そして、コスタに宝石店を襲わせ、自分は遅れて警官の格好で乗り込み、店主を打ち殺し、コスタも撃つがそれははずれ、そこへ警官が踏み込んでくる。この男はタカと呼ばれ素性のわからない強盗だった。

 

唯一顔を知るコスタは捕まるが黙秘を続けているので、口を割らせるためハンターを刑務所に送り込む。そして情報を引き出すが、コスタも出所させて欲しいとハンターは上層部に頼む。刑務所では脱獄ビジネスというのが横行していて金で肩がつくという。

 

そしてまんまと脱獄するが、犯罪組織もハンターを発見することになり、ハンターとコスタは追われるようになる。一方で、警察上層部もハンターを確保しようとするが連絡が途切れてしまう。

 

ハンターは彼を追ってくる組織のアジトに向かいそこで対決するが、ハンターが死んだと思ったコスタは一人でタカに復讐するために向かう。一方ハンターは形勢を逆転させ、犯罪者組織を倒し、コスタを追う。

 

コスタはタカのアジトに行き金を数えている時タカがやってきて撃たれてしまう。ようやくハンターがやってくるが既にコスタの息はなかった。ハンターはタカを倒すために、タカの本当の仕事であるパーサーとして勤務する飛行機に乗り込み、コスタの恨みを晴らしてやって映画は終わっていく。

 

物語が途中から二本立てになるのだが、そのどちらが主か分からなくなり、余計な枝葉が展開していく上にコスタが何度もヘマをするダラダラ感が目立ってきてキレがなくなってきたのが残念。まあ普通のアクション映画という一本でした。