なかなか期待通りの映画でした。
韓国映画特有の重厚さと緻密さが十分に出ていました。
韓国の映像はテレビドラマも映画もそうですが、その出だし部分はまだまだ稚拙なところがあります。
しかし、中盤から後半に入ってくるとみるみるその緻密な画面構成と演出力、脚本力を発揮してくるのはなぜでしょうか。
まだまだ映像文化発展途上の過渡期であるためでしょうか。
高度経済成長期の日本を思わせる情熱に満ちた作品づくりゆえかもしれません。
その未熟さが韓国ドラマの魅力であり個性であるのでしょう。
今回の作品でもその出だし部分は、どことなしか滑稽なくらいの演出と物語展開です。しかし、中盤、犯人を追いつめていくようになってくるとぐいぐいと観客を引き込んできます。
そしてラストシーンは数ある名作を思わせるような見事な終わり方をするのです。
まるで、ファーストシーンと別人が作っているかのように・・・